
樹上完熟みかん実験中です!
『片面交互結実栽培法』では説明文中で記載した通り、片面の半分(着果面)にだけ実をならせているため、実のある側の枝葉はみかんに栄養を送り、反対側の半面にある実のない側(不着果面)でできる栄養分は来年用に貯めて使うという分配ができます。
ということは、すでに来年の着花着果が約束されているということになります。
そこで、こういう仮説が成り立ちます。
『これまでのように12月中にすべて収穫してわざわざ貯蔵しておかなくても、そのまま木なりで木熟(樹上完熟)させておき、出荷したい時期に収穫すればよいのではないか?』
ということで、昨年より収穫時期を遅らせて樹上完熟させる実証実験を行っています。
もちろんこの試みは『片面交互結実栽培』だからこそ可能となるものであり、従来の慣行栽培のままで行うことはできないです。もしも慣行栽培の畑のみかんの収穫時期を遅らせてしまうと、ひどい隔年結果を起こしてしまうことになります。
貯蔵について
青島みかんは、早生などの収穫してからすぐに出荷されるみかんとは異なり、数週間から数か月間貯蔵して出荷されます。貯蔵することで果肉中のクエン酸が分解されるために酸味がまろやかになり、水分が適度に飛ぶことで果肉が引き締まり、甘みやコクが増します。『蔵出しみかん』の美味しさはその追熟させた美味しさです。
貯蔵する理由については、実はもう一つの理由があります。ここでは詳細は省きますが、貯蔵には出荷時期をずらして流通を遅らせることで商品価値を高めるという戦略的な意味合いもあるのです。

貯蔵は、貯蔵庫のもろ箱(貯蔵専用の薄い木箱)に果実を並べ、「蔵出し」までの間熟成させます。
貯蔵している間は貯蔵庫の温度と湿度の管理が重要で、低すぎる温度は低温障害の原因となり、湿度が低いとみかんの水分がなくなり、逆に高すぎる湿度は浮皮や腐敗の原因となってしまいます。貯蔵庫内の環境管理は気温5℃~8℃、湿度75%~85%に保つのが良いとされています。
しかし、冬場にこれだけの湿度を維持するのはなかなか大変です。貯蔵庫内に打ち水をしたり、濡らしたタオルや水を張ったバケツなどを置いたりします。杉山農園ではそれに加えて加湿器を稼働させています。
だから、柑橘農家にとって貯蔵は実に手間のかかる仕事です。貯蔵するためにかかる労力も大きく、貯蔵庫内の環境管理も大変なものがあります。
貯蔵庫がいらなくなる
だから、もしもこの樹上完熟の実験が成功すれば、今後は貯蔵も、貯蔵庫すらも必要がなくなり、農家の労働負担がさらに減り、合理化・効率化が進むことになるでしょう。
また、樹上完熟の果実の方が、貯蔵追熟の果実よりも美味しいと思うのは私だけではないはずです。あくまでも個人の好みの問題ですが、私は貯蔵みかんのあの独特な貯蔵臭が苦手です。また、樹上完熟みかんは収穫後にすぐ出荷できるため、新鮮で瑞々しい美味しさを楽しむことができます。
そういうことがあって、今回のプロジェクトのリターンには3種類の青島みかんをご用意しました。
・青島みかん(収穫したて) 【2026.12お届け】
採りたてはとにかくみずみずしい美味しさです。
・青島みかん(貯蔵みかん)【2027.1~2お届け】
貯蔵庫にて貯蔵し追熟させた「蔵出しみかん」です。
・青島みかん(樹上完熟みかん) 【2027.1~2お届け】
木成りのまま完熟させたみかんを採りたてでお届けします。



