サンフランシスコにある「ジャパンタウン」。日系レストランや雑貨店、文化施設などが多数集まっています。戦前は、アメリカに移住した日本人の居住区だったのですが、真珠湾攻撃後、収容所に移送され空白の地に。そして戦後はこの場所を平和の象徴にしようと日本町として生まれ変わったのだそうです。
その中に映画祭の会場となった「ニューピープルシネマ」があります。10日間に渡って日本映画やテレビ番組の22作品が上映されました。
上映に先立って、なんとサンフランシスコ総領事主催の歓迎ディナーに招待されました。総領事館は坂の多い街のなかでも特に見晴らしのいい一等地にあります。イタリアロマネスク様式の素敵な領事館で、総領事の豊富な知識とご経験に裏打ちされた知的な会話を楽しみながら、総領事のお抱え料理人による日本食のフルコースディナーをいただくという、なんともハイソな経験となりました。改めて「映画版」の上映もしてもらいたいと直訴してまいりました(大胆不敵?!!!)
上映当日。現地の若い世代を中心に、80人の方においでいただきました。私の左側は映画祭ディレクターのMANAMIさん。右側は通訳兼司会のクリスさん。
Q&Aも盛り上がりました!さすがアメリカ、次々と手が上がって、それぞれのご意見とともにたくさんの質問が寄せられました。セクシュアリティにおけるキリスト教的概念との違い、私にとって一番感動したシーンはどこか、日本の差別の現状、Xジェンダーがなぜ増えているか。。。など。本当に熱心なお客さんが多かったです!
上映後もたくさんの方とじかにお話できて、現地の温度感もわかりました。サンフランシスコは、19世紀なかばにゴールドラッシュでできた街。そもそもいろいろな人種が集まっているので、ダイバーシティという意味では世界でも類をみないほど先駆的です。LGBTQにも大変に寛容で、性的マイノリティの祭典、世界最大級のプライドパレードも開かれます。つまり日本より性的マイノリティの受け入れが圧倒的に進んでいるわけです。今回お話できた人たちだけでも、息子に最近ゲイだとカミングアウトされた母親の方、クラスメートにトランスジェンダーがいる学生、男性同士のカップルがいらっしゃいました。これは逆に、「身近に性的マイノリティの方がいる」ことで、どう具体的に接していけばいいんだろう、どう仲間として受け入れていけばいいんだろうという、日本より2歩3歩先の課題に面していると感じました。
そしてこの日の夜は映画祭の打ち上げ。食材は豊洲から直接取り寄せたという高級魚のどぐろだのウニだの。。。そして映画祭の理事所有(!)のワイナリーで作られたワイン。そして場所は。。。瀟洒なリゾート地にあるヨットにて。これまたセレブな感じ。
VIP待遇ですっかりスポイルされたトコイでございます。(写真はホテルの部屋。なんと天蓋付きベッド、猫足バス、マントルピース。お迎えはジャガーでした。)
でも。。。この旅の中で一番記憶に残ったのは。。。出発のとき、成田空港で経験したまさかの搭乗拒否!知らなかったんです、事前にアメリカ当局に渡航申請をしておかなければならなかったなんて。。。(オオヌケヌケヌケ)みなさま、アメリカに行く時はESTAというシステムで3日前までには渡航の承認を取っておきましょう。ちなみに、搭乗拒否されたのが、離陸1時間半前。それから大急ぎでパソコンをWIFIにつないで、航空会社の人に手取り足とり教えていただきながらウェブ申請の手続き(しかもすごくややこしい)。。。承認が降りるのに24時間かかるとも72時間かかるとも言われるなか、40分で承認が届きました。その時離陸の45分前。間一髪でした。もう二度とこんな経験はしたくないよ〜