劇場公開(5月22日(金)よりアップリンク渋谷にて)が決定したのは2019年の12月24日。それから3ヶ月ちょっとで準備作業を進めていきました。
その中でとても楽しみだったのが公式予告編を作ること。
映画が出来上がる前から、自分なりに「トレーラー」と称した予告編を作っておりました。見ていただいた方も多いと思います。
でもこれは、私が自己満足で作ったバージョンです。私はすでに客観的な目を失っていますから、どうしても映画をぎゅぎゅっと短くしただけになってしまいます。自分の好きなシーンを寄せ集めただけ…という感じです。ストーリーをなぞっただけとも言えます。
そこでこの”ジコマン”バージョンを30秒の「特報」(正式な予告編ができるまでに使う映画公開の第一報を伝える短い映像)に差し替えました。
「特報」も私が作りましたので、これまたシーンをつないだだけです…
たぶん監督さんが自ら作ると、同じようなことが起こると思います。そのために「予告編」を作るプロがいらっしゃるのです。短い尺のなかでいかに映画の魅力を伝え「見たい」と思わせるか?客観的に映画を見て分解して再構成しながら映画の「売り」を伝える。適度に謎を残しながらどんな映画なのかをわかりやすく訴える。
私はこの予告編のプロに制作をお願いすることにしました。
先日某スタジオにて公式予告編のタイトルコールの収録が行われました。タイトルコールの声の主はもちろん映画の主人公、小林空雅さん。
収録したバージョンは15を超えるかな?早め、ゆっくりめ、強調の仕方をかえる、トーンを変える。そうした試行錯誤の末、「これぞ」というバージョンを収録できました。
主人公からの感想も届きました。
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この数秒に全てを込めなければならないとプレッシャーがのし掛かる。
普段トークショー等で人前で話す時はさほど緊張せずリラックスできていると自覚しているが、音声収録となると別だ。
今日録った音声は、素晴らしい予告版の映像とミックスされて劇場で流れる。
予告版を見た人が興味を持って劇場に足を運んでくれるのか、どれだけ映像が音楽が、他の演出が素晴らしくても私が読み上げたタイトルで足を引っ張ることになってはいけない。
〜中略
今後、この予告版は劇場やYouTubeで見られるようになるらしい。
何人に見られるのだろう。それを見た何人の方が、劇場に足を運んでくれるのだろう。
いまはウイルス騒ぎも重なって不安もあるが、この期待と不安の織り混ざる感情を大切にしたいと強く思った。
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タイトルコールをミックスした公式予告編が届きました。尺は1分30秒ちょっと。私が作って来たトレイラーとは全く別物です。映画を見たことがない方はもちろん、見たことがある方が見ても「おもしろそう〜」と思ってもらえる出来です!
主人公のお母様からはこんな感想も。
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どれどれ・・・
どんな感じになってるのかな?
ニヤニヤしながら、ポチッと再生ボタンを押してみた。
曲が流れて、嬉しくなった。
大好きなシーンで始まった。
リアルにこの時の状況を思い出した。
青、ピンクの文字。
いいメッセージだな。
幼い頃の我が子の声が、懐かしい。
字幕もいいな。音楽も効果的です。
あ、おかーちゃん出てきた。
予告編で登場しちゃってるわ。
うまくまとまってる。
最後の最後・・・・
我が子のタイトルコールを聞いた途端に、
ブワッと涙が出ました・・・・
号泣だわ。
どんな魔法がかかってるの?
この声、やっぱりいい。
続きが見たくなりますね。
とっても気になる。
え?どうなっちゃったの?
と、気になるだろうな・・・
涙が、まだ止まりません(笑)
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さて、皆様にお届きできるまでもう少し。特に劇場で見ると5.1チャンネルサラウンドの音声とともに見られます。楽しみにお待ちくださいませ!
常井美幸