▼「明子さんのピアノ」について


「明子さんのピアノ」は、米国ロサンゼルスで生まれた河本明子さんが愛用していたピアノです。1933年に両親と共に広島に渡った明子さんは、1945年8月6日に建物疎開作業中に被爆し、翌7日、19歳で亡くなりました。爆風によりガラス破片で傷ついたピアノはしばらくそのままに。ピアノは後に修復され、2005年の被爆60周年のコンサートで演奏されました。それ以来、一般社団法人HOPEプロジェクト(二口とみゑ代表)がこのピアノを維持し、昨年より、広島平和記念公園レストハウスに所蔵されています。
おりづるブログでの紹介
明子さんの被爆ピアノHP

▼ピースボートと「明子さんのピアノ」
ピースボートは2008年から、広島・長崎の被爆者の方々と世界各地を訪れ証言を伝える「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」(通称:おりづるプロジェクト)を行ってきました。これまでに60以上の国と地域を訪れ、参加した被爆者の数は170人を超えています。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が始まってからは、オンラインによる証言会に切り替え、すでに26カ国以上で証言会を開催しています。
ピースボートおりづるブログ 証言会レポート

2019年夏、ピースボートはHOPEプロジェクトの協力を得て、「平和と音楽の船旅~明子さんの被爆ピアノとともに」を行いました。広島から「明子さんのピアノ」、同じく広島で被爆した「パルチコフさんのバイオリン」(パルチコフさんのバイオリンについて)を船に乗せ、寄港地9回、洋上4回のコンサートを行い、2,000人以上の方にその音色を届けました。
2019年夏 平和と音楽の船旅~明子さんの被爆ピアノとともに

船旅ののち、「明子さんのピアノ」はレストハウスに所蔵されるようになりました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大のため、多くの修学旅行がキャンセルとなり、子どもたちが直接広島を訪ねる機会は大幅に減ってしまいました。また、95年の歴史を持つ「明子さんのピアノ」は老朽化が進み、維持するには一層の配慮が必要です。これから「明子さんのピアノ」を次世代につないでいくためには、さまざまな工夫や努力が必要になっています。
丁寧にメンテナンスする調律師の坂井原 浩さん丁寧にメンテナンスをする調律師の坂井原 浩さんピースボートは創設以来38年間、国際交流NGOとして、人と人とをつなげる活動を行ってきました。被爆を生き抜いた「明子さんのピアノ」は、これからもっともっと奏で継がれ、活用されていく必要があると考えます。とりわけ、オンラインも駆使しながら、広島だけでなく、全国、全世界の多くの人がこのピアノの音色に触れる機会を作っていきたいと思います。そして、明子さんと出会う人の輪を大きく広げていく活動に取り組んでいきたいと考えています。

▼オンライン配信を通じて伝える:
「奏で継ぐヒロシマ~被爆を生き抜いた2つの楽器~」
奏で継ぐヒロシマ オンラインイベント案内


赤ちゃんのころの明子さんと「明子さんのピアノ」 広島女学院に所蔵されたバイオリンとセルゲイ・パルチコフさん
そのための最初の取り組みとして、今年8月6日、オンライン・イベント「奏で継ぐヒロシマ~被爆を生き抜いた2つの楽器~」と、その感想文コンクールを行います。広島平和記念公園レストハウスから、「明子さんのピアノ」と「パルチコフさんのバイオリン」のお話と共演を配信します。それぞれの楽器を、広島にゆかりのあるお二人の演奏家、三原有紀さん(ピアノ)と坂直さん(バイオリン)が奏で継ぎます。
三原有紀さん(ピアノ)と坂直さん(バイオリン)▼子どもたちと考える:感想文コンクール実施
感想文コンクール ご案内

全国の子どもたちが、原爆投下の歴史を身近に「自分ごと」として考える機会を持つことを目的に、上記オンライン・イベントについての感想文コンクールを実施します。大賞には「広島への旅~明子さんのピアノに会いに行こう」を贈呈します。被爆地でない人にも、被爆者が身近にいない人にも、「核なき世界」の大切さを広く伝えることをめざしています。
感想文コンクール大賞には「広島への旅~明子さんのピアノに会いに行こう」

▼いただいたご支援は、以下のように活用します

・オンライン配信経費 200,000円
(演奏者旅費、通信費、会場費など)

・「広島への旅~明子さんのピアノに会いに行こう」実施経費 200,000円
(コロナ禍が落ち着いた時期に実施)

・明子さんのピアノ維持費  200,000円
(修復費用、メンテナンス費用)

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計 600,000円

▼ 実施スケジュール

7月16日 記者会見
 ~8月6日のオンライン・イベント/感想文コンクール「奏で継ぐヒロシマ~被爆を生き抜いた2つの楽器」広報・準備~
8月6日 オンライン・イベント「奏で継ぐヒロシマ~被爆を生き抜いた2つの楽器」実施
8月7日~28日 「奏で継ぐヒロシマ」感想文受付
8月31日 クラウドファンディング終了
9月末 感想文コンクール大賞発表
10月末 リターン発送
10月以降 大賞「広島への旅~明子さんのピアノに会いに行こう」実施 / SNSで発信

▼被爆者の生の声が聴けなくなる日を迎えても

被爆を生き抜いた「明子さんのピアノ」を広く伝えようというこの活動に関心を持ってくださった方々に、心から感謝申し上げます。

厚生労働省の発表によると、広島と長崎で被爆し被爆者健康手帳を持つ人は、この10年で4割以上減り、今年3月末で13万人を下回りました。この1年、ピースボートがお世話になった被爆者の方々も、何人も旅立ちました。「決して繰り返してはいけない」と決意した揺るぎない眼差しと、原爆体験のない私たちを受け入れ励ましてくれた優しさを、忘れることはありません。

被爆者の痛みを生んだ核兵器は、今も世界に1万3,000発以上存在します。その大きな数や政治的複雑さゆえに、自分とは無関係だと感じてしまう方も多いでしょう。でも、ある被爆した少女について知り、その少女が当時愛用した楽器の音を聞くという体験で、被爆を「自分ごと」ととらえることができるはずです。

音楽には人をつなぐ力があります。

「明子さんのピアノ」と出会い、当時を想像し、言葉を語り継ぎ、音楽を奏で継ぐ。多くの子どもたちが、貴重な証言や遺品に耳を傾け、その物語を自分に置き換えて考える。そして今度は自分が伝える側になって、平和の作り手になる。今年8月6日のイベントを成功させ、さらにそれを繰り返し、広げていくことによって、「明子さんのピアノ」の平和の音色を次世代に響かせ続けていきたいと考えています。

多くの皆さまのご支援とご協力をお願いいたします。
HOPEプロジェクトの廣谷明人さん、二口とみゑさん、「明子さんのピアノ」と一緒に

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