明治20年、日本で初めてマシュマロの技法を和菓子に取り入れ生まれた創作菓子「つるの玉子」。以来130年に渡り、この銘菓を守り続けてきた岡山の「つるの玉子本補」が、初代が生み出した菓子づくりの原点に帰り、今再び『マシュマロ和菓子』の創作に取り組みます。

プロジェクト本文

日本初のマシュマロ和菓子

日本で初めてマシュマロ和菓子が登場したのが岡山であることをご存知でしょうか?

岡山領主池田家の御用菓子司「加喜屋」で修行をしていた下山治四郎が、伝承によると来日していた外国人からマシュマロのつくり方を学び、マシュマロと和菓子を組み合わせた「つるの玉子」を生み出し、明治20年に現在の桃太郎大通りに「つるの玉子本舗」を創業しました。

当時最先端だったマシュマロを和菓子に

マシュマロ(フランス語ではギモーヴ)とはもともと「沼地の葵」という意味で、アオイ科の植物ウスベニタチアオイのことを指します。この植物には胃の炎症を抑える効果があり、古代エジプトではその根をすり潰して蜂蜜などを混ぜ、飴のように加工したものを薬として用いていました。それから数千年の時を経て、ヨーロッパでマシュマロの粘りを利用したお菓子に発展し、さらに19世紀の後半にはマシュマロの粘りの代わりにゼラチンなどが使われるようになり、現在のマシュマロが完成したのです。

つまり、明治に日本に伝えられたマシュマロは当時完成して間もない新しい素材だったのです。洋菓子としてもまだ新しかったマシュマロをいち早く和菓子に取り入れようとした初代・下山治四郎はきっと革新的な人物だったに違いありません。想像に難くない苦労の末に、後楽園の鶴の姿をヒントとして彼は岡山銘菓「つるの玉子」を完成したのでした。マシュマロの中に餡を包んだ斬新な和菓子は、またたく間に大ヒット商品となり、岡山を代表する銘菓となりました。

初代を超える、マシュマロ和菓子130年の歴史への挑戦

初代・治四郎が「つるの玉子」を創作してから130年に当たる今年、四代目となったつるの玉子本舗では再び初代の革新性と挑戦心を見つめ直し、現代の私たちがつくる「マシュマロ和菓子」に挑戦します。
マシュマロについて全く情報がなかった状態、0から1を生み出した治四郎に尊敬の念を忘れることはできませんが、130年かけて磨き続けて来た独自のマシュマロのレシピを基に、これまで見たこともなかった菓子を、世の中の人々に驚きと喜びを感じてもらえるような「マシュマロ和菓子」を創作するため、新たなマシュマロ和菓子ブランド『つるたま』を発表します。

現代の創作マシュマロ和菓子

初代が生み出したのは、これまでになかったマシュマロという素材を和菓子に組み込むことでした。そして生まれたのがマシュマロで餡を包み込む「マシュマロ饅頭」といえる菓子です。
私たちは、さらにその先を目指し、今この時代に選ばれる和菓子となるようマシュマロを用いた斬新な菓子づくりを心がけています。見た目に美しく、味とマシュマロならではの食感を楽しめる、ご自宅用でも、お世話になった方への贈り物としても喜ばれる菓子を届けていきたいと思います。



『つるたま』ブランド第一弾商品

□ 重- ju マシュマロ羊羹(3種)
マシュマロと羊羹の異なる食感と味の組み合わせ楽しむ創作羊羹。
・プレーンマシュマロ×小豆羊羹
・南瓜(かぼちゃ)マシュマロ×抹茶羊羹
・木苺マシュマロ×白羊羹

□ 円- en 表裏マシュマロ
マシュマロの食感にこだわり4種の味を1箱に収めた見た目もかわいい菓子。
・「木苺×竹炭」マシュマロ
・「甘夏みかん×竹炭」マシュマロ
・「抹茶×竹炭」マシュマロ
・「プレーン×竹炭」マシュマロ

□ 点- ten 和マシュマロ
純粋に和の味のマシュマロとして生まれた餡子味のマシュマロ。
しっとりふわふわの独自の食感で、上品な甘さの和マシュマロに仕上げました。

□ 玉- gyoku マシュマロ饅頭
初代が生み出した「つるの玉子」へのオマージュとして生まれた胡麻餡入りのマシュマロ饅頭。
オリジナルよりも薄いマシュマロ生地で、しっとりと仕上げた胡麻餡を包みました。

□ 面- men マシュマロ餡ペースト
独自開発したマシュマロクリームと3種の餡ペーストを組み合わせたペースト。
トーストやバゲットに塗ってお楽しみください。


上記各種を組み合わせのギフトセットもご用意しております。
また、今後も季節の素材を用いた限定商品や、新たなマシュマロ和菓子を開発中です。

 






※パッケージや菓子の写真は開発段階のものですので、商品化の際には一部仕様が変更となる場合があります。

マシュマロ素材との格闘

創業者の足跡を辿ろうと思い、マシュマロを使った和菓子に挑戦してみました。ところが、やってみるとこれが困難を極めます。とにかく、マシュマロという素材は和菓子に適さないのです。今日でもマシュマロを使った和菓子は全国でも数点しかありませんし、どれもマシュマロの中に餡などを詰めるという「つるの玉子」と同様の手法によるものばかりです。明治に生まれたマシュマロ和菓子という分野がその後広がらなかったことが、この素材と和菓子の組み合わせの難しさを物語っています。

マシュマロは非常にくっつきやすく、そのままでは扱えないため、通常はコーンスターチのような粉をまぶすことになります。しかし、そうするとマシュマロを他の素材と合わせることが難しくなります。また、マシュマロは出来上がった瞬間から徐々に冷めて固まってゆきます。湯煎という方法もありますが、出来たての味と状態をキープできるわけではありませんので、マシュマロづくりはスピードが勝負です。短時間で作業を進めなくてはならず、とにかく失敗が許されないシビアな素材です。



つるの玉子の場合、コーンスターチに玉子型の穴を作り、その中に溶けたマシュマロを流し込んで固めることで整形していますが、その方法ではできることが限られてしまいます。もっと自由な発想でマシュマロを取り入れるため、マシュマロの製造方法からの見直しも何度となく行いました。卵白を入れるか入れないかでもマシュマロの状態はかなり異なりますし、果汁を加えただけでそれまでの作業工程が通用しなくなったりと失敗の連続でした。
しかし、そんな悪戦苦闘の末に生まれた新作のマシュマロ和菓子は私たちの努力の結晶であり、他にはない私たちだけのオリジナルな菓子を生み出すことができたと自負しています。

資金の使い道

・リターン品のお届け
本プロジェクトを支援していただいた方へのリターン品の製造、配送費用に使わせていただきます。


・これからの「マシュマロ和菓子」の活動費
第一弾の商品発表の際には『つるたま』ブランドのお披露目会の開催を予定しておりますので、そのイベント開催費用や、今後の新商品開発の費用に使わせていただきます。


【お披露目会について】

『つるたま』ブランドと商品の発表に際して、岡山市内にて各社メディア様を中心にお客様をご招待してお披露目会の開催を予定しております。会場では新商品のご試食や、創業130年の間に用いられた古道具や明治時代のレシピ帳などの展示も行います。
詳細は随時決まり次第こちらの「活動報告」にてお知らせしたいと思います。

私たちのこと

JR岡山駅東口から徒歩数分、岡山のメインストリート「桃太郎大通り」に店を構えるつるの玉子本舗は、地元のお客様にご愛顧いただいている明治20年創業の老舗菓子舗です。
地方の小さな菓子舗ではありますが、これまでの伝統を守り、さらにより良い菓子づくりを目指して本プロジェクトにも挑戦させていただきました。

 子供の頃から身近にあったマシュマロ。深く考えることもなく食べてきましたが、新たなマシュマロ和菓子を開発することで、明治の時代にマシュマロを和菓子に取り入れた初代下山治四郎の創造性に改めて畏敬の念を抱くようになりました。
初代・治四郎や活気溢れる明治の人々に思いを馳せ、私たちはこの岡山の地で再びマシュマロ和菓子の分野を切り開いていきたいと思います。

プロジェクトオーナー自己紹介

下山恭正

1964年岡山生まれ。
幼い頃より和菓子屋の跡取りとして育てられましたが、慶應義塾大学卒業後、趣味の音楽が高じて渡欧。ロンドン市立ギルドホール音楽院、ストラスブール国立音楽院、リヨン国立高等音楽院で学びました。
父の病を期に帰国。家業を継いだ弟を手伝う傍ら音楽活動を行うが、体調を崩してからは演奏活動から作曲活動に場を移す。テレビドキュメンタリー音楽の作曲や、岡山の偉人、鳥人幸吉を題材にしたオペラ『風の嬉遊曲』を発表。

家業の「つるの玉子本舗」では商品開発や販売管理を主に担当し、今回の新ブランド『つるたま』の総責任者として、日々新たなマシュマロ和菓子の開発に取り組んでいます。

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