淀川を愛する人達による淀川ブランド再生物語の第一話
(一社)淀川ブランド推進協議会は、淀川を愛し今も淀川で漁を続けている漁師さんや淀川の葦(よし)原や美しい自然環境等を守る機関や団体によって構成されている社団法人です。
▲左から、笹井良隆(理事)・北村英一郎(理事長)・塩田真由美(理事)・畑中啓吾(監事)です。
▲2017年6月27日日経新聞(上)2017年3月23日朝日新聞(下)
大阪市漁協協同組合の進めている六次産業化で生まれた商品は、色々なテレビや新聞等のメディアでも取り上げられ、淀川ブランドへの関心の高さを感じました。これが、(一社)淀川ブランド推進協議会を設立するきっかけにもなりました。
今、淀川は浄化が急速に進み、かつての清い河川へと蘇りつつあります。
昨今では、江戸時代の三十石船のごとく、大阪の八軒家浜から枚方市を淀川で結ぶ舟運の運航が行われるようになり、また淀川の水産物である天然鰻などが大きくマスコミ等で紹介されるようになりました。そして私達はこれからも、もっと身近に淀川を!との想いから「淀川ブランド再生物語」をスタートさせました。
本プロジェクトはその第一弾ともいえるものです。
江戸時代の淀川では現在の枚方市周辺地域から「くらわんか舟」という小舟に酒や食べ物を積み込み、三十石船の客相手に「くらわんか(食べないか、飲まないか)」と売られていたのが「くらわんか酒」です。
▲歌川広重画「京都名所之内 淀川」(枚方市教育委員会提供)
酒造りに適した高価な米などではなく、地元で普通に食べられていた米から酒を醸し、おそらくは生酒で販売され、飲み干した客は酒茶碗をそのまま淀川へと投げ入れ、旅情を楽しんでいたのでしょう。そんな大阪の名物ともいえる「くらわんか酒」を淀川ブランドとして蘇らせ、大阪らしい名物酒として全国に発信していきたいと考えている次第です、宜しくお願い申し上げます。
大阪らしく、安くて美味な「くらわんか酒」をめざします。
「くらわんか酒」は、いわば誰もが気軽に飲めるお酒であること。しかも値段以上の美味を持っていることが大阪らしさでもあります。お酒を造るお米は全量が枚方市内の農家が栽培した大阪府推奨米であるヒノヒカリを100%使っています。
「くらわんか酒」の復活を願う趣旨に賛同して下さった枚方市内の有志農家から平成29年産の新米を出していただきました。
これを通常の酒のように火入れをせずに、生酒としてお届けします。封を切った後も味わいが変化していくのも味のうちです。
また「くらわんか酒」を醸造いただくのは、枚方市にほど近い交野市にある山野酒造。交野の郷で江戸時代末期より代々酒造りを続けている山野酒造は、年間製造が約500石という小規模な酒蔵ですが、全製造数量の4割を「原酒」で蔵出しするほど「原酒」にこだわりをもった蔵元としても有名です。
▲山野酒造株式会社 山野久幸社長にもご協力をいただいています!
新生「くらわんか酒」 クラウドファンディングからスタートします!
京都と大阪を結ぶ船の中で愛された「くらわんか酒」とはどういうものなのか?
これを、現代の舟の上でも川の旅情を楽しみながら、淀川本来の地元の酒「くらわんか酒」に酔いしれて頂くことをスタートとしたものの、枚方市の地場産業として生駒山系の良質な地下水をいかして酒造を行っていましたが、残念ながら、今や枚方市内では酒造業者はすべて廃業し1社も残っておりません。
「くらわんか酒」について色々と調べていくうちに、過去に津田酒造が「くらわんか」という名前で商標を取って日本酒を造っておられたということと、酒造りを止められてからも、思い入れのあるこの商標だけはしばらく守っておられたようですが、現在ではもう継続されてないことが分かりました。
そこで「くらわんか酒」を淀川に縁のあるところで使用できるように、淀川ブランド推進協議会で商標を取らせて頂くことになり、第一弾としては、地元枚方市で「枚方 くらわんか酒」として復刻させたいと思います。
今回のラベルデザインをどうしようかと悩みに悩んだのですが、新生「くらわんか酒」を沢山の方々に知って頂くためにも、また次世代に「くらわんか酒」を繋いで行くためにも、デザインは一新し、「くらわんか」を知らない若い世代にも興味を持って頂けるようにと、枚方市在住の平成生まれの若いデザイナーに依頼しました。
真ん中の墨で表現している絵は、舟をイメージしたもので、桜ヨシ紙の桜の透かし模様が、モノトーンな画面に浮かび上がり、川に浮かぶ舟の上で、桜が舞っているようにも見えます。
また、見方によっては、一という漢字にも見え、この取り組みの<はじめの一歩>ということも表現しています。
ラベルの紙にもこだわり、使用するのは「桜ヨシ紙」です。淀川の水辺の植物であるヨシから生まれたヨシ紙です。ヨシは水質を浄化する働きがあり、このヨシ紙を使用することで、淀川の水質や環境を守ることに繋がります。また、今回酒造りをして頂く山野酒造さんは「かたの桜」が有名な酒蔵さんでもあり、毎年、桜の頃に「枚方 くらわんか酒」を楽しみに待って頂けるようにと、桜の透かしが入った「桜ヨシ紙」を選びました。
今回はクラウドファンティングで、枚方市さんと山野酒造さんにご協力頂いて<枚方 くらわんか酒>に挑戦したもので、沢山の方々にご支援頂くためにも、まずはこちらのサイトのみでのお取り扱いとさせて頂きます。
一般の販売については、来年以降に本格的販売を検討致しております。末永くこのお酒が続いていくためにもこの<はじめの一歩>が大切です。
どうぞご支援頂きますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
まだまだ模索中の「くらわんか酒」。
1月以降できていく様子は、Facebookページやレポートにて更新いたします!
淀川ブランドを次々と創出し京阪を活性化させたい
淀川は、古くから京都と大阪、さらには瀬戸内海から日本海を経て東アジア各地へと結び、人や物資の輸送さらには文化交流を支える交通路として重要な役割を果たしてきました。江戸時代、大阪が「天下の台所」としての役割を担うようになると、淀川が経済の大動脈となり舟運による輸送が活発に行われていました。
歌川広重の浮世絵にも描かれた三十石船や過書船などさまざまな種類の船が京都の伏見港から大阪天満の八軒家浜(はちけんやはま)の間を往来し、最盛期には約1400艘の船が運航していたといいます。枚方市は、その中継港として賑わっておりました。
千年を超える歴史を持つ淀川には数え切れないほどの物語や名物そして産品がありました。こうしたものを次々と世に出していくことで、淀川水系の京阪各エリアの活性化を図っていくことが本プロジェクトを皮切りとする大きな目的であります。
また「くらわんか酒」を介した「くらわんか」のブランド化を行っていくことにより、「くらわんか碗」といった焼き物(波佐見焼)や、「くらわんか料理」にまで観光資源が拡大していくことも大きな魅力だといえます。淀川は京阪の大きな宝であり観光資源。その未知なる魅力と可能性に是非、本プロジェクトを機に関心をお持ちいただければ幸甚でございます。
今後のスケジュール
2017年
12月13日 会議スタート!枚方市産業文化政策課にて、プロジェクト会議スタート!
12月25日 クラウドファンディングスタート!
2018年
1月 具体的な酒造り会議と精米したお米を山野酒造へ納品
2月 ラベルやフライヤー等のデザイン完成とリターン等の準備・2月末締め切り
3月 山野酒造によるくらわんか酒醸造
4月 「くらわんか酒」完成、お披露目・リターン品送付実行
集まった支援の用途とその内訳
くらわんか酒 720ml 2,000本醸造費用概算
①お米代 18,000×15.5俵=279,000
②搗精代 50,000
③山野酒造製造代 1,200,000
④ラベル代 225,000
⑤デザイン代 100,000
⑥商標登録使用料 30,000
⑦淀川ブランド推進協議会広報活動費 100,000
⑧その他諸経費 100,000
合計 2,120,000
その他
⑨リターン品(料理・商品・借料・送料等) 500,000円~(変動)
⑩クラウドファンティング手数料(変動)
枚方市バージョンから始まるプロジェクト!
最近再び舟運が見直されて来ており、現在、大阪水上バス株式会社や一本松海運株式会社が、八軒家浜と枚方を運行しています。様々な舟運プランを企画している中で、淀川ブランドにも注目が集まって来ており、一度、淀川の恵みを船内でお召し上がって頂ける企画にご協力させて頂きましたが、まだまだ淀川ブランドの商品化を進めていく必要があります。
▲2017年12月3日に開催された「プレミアム舟運イベント 淀川浪漫紀行」
大阪水上バス(株)、京阪ホールディングス(株)、枚方市、(株)アトリエMayと淀川ブランド推進協議会のコラボによる企画なども行っています。
このプロジェクトにご参加頂くことで、淀川の豊かな四季折々の恵みを感じ、味わい、知り、触れる体験をして頂きたく、地元枚方市から応援を頂き、このようなプロジェクトを立ち上げました。まずは「くらわんか酒」で、枚方市から!枚方市の方も、そうじゃない方も、まずは、この1歩から!どうぞご支援のほどよろしくお願いします。
※未成年者の飲酒は法律で禁止されています。
くらわんか酒は20歳以上の方を対象とした商品です。
応援コメント
伏見 隆 枚方市長
かつて、枚方は京都伏見と大坂を結ぶ淀川舟運の中継港として賑わい、航行する三十石船に近づき、酒や食べ物を売る「くらわんか舟」は枚方の名物でした。「当時のお酒を蘇らせたい!」という淀川ブランド推進協議会の熱い想いからスタートした今回のプロジェクト。枚方を愛する人のエネルギーに満ちあふれたこのプロジェクトを応援します!
お返しとご協力いただいた皆さまについて
5,000円コース
べっこうしじみとは・・・
砂地で獲れる貴重なシジミ。
通常、漁獲されシジミとして店頭に並んでいるものは「ヤマトシジミ」という種類です。
大阪市漁協協同組合が大阪湾で漁獲するシジミもヤマトシジミですが、シジミの殻は生息する底質によって色が変わり、泥が多いと黒っぽくなりますが、砂が多いと茶色となります。その為大阪では、まるでべっ甲のように輝いて見えることから「べっ甲シジミ」の愛称で親しまれて来ました。当組合で漁獲された「べっこうしじみ」は選別機にかけられ、スーパーなどに出荷され、大粒のものは料亭へも仕入れられています。使った飴と、シジミ汁缶を作りました。天然由来のオルニチンがたっぷり入っています。
5,000円コース 大阪オイルサーデン
鰯の旨味は脂にあります。大阪湾は全国屈指の鰯の漁場として知られ、昔から大阪名物のひとつとされて来ました。その鰯を人の手で丁寧に処理、手詰めし、国産米油を使ってオイルサーディンにしています。
●塩熊商店
5,000円コース くらわんか碗
享保年間から続く老舗、塩熊の蔵に所蔵されていた「くらわんか碗」を再現。江戸時代の枚方の面影がよみがえります。贈答にも喜ばれる桐箱入り。
江戸時代、枚方に宿場町があった頃より人々に愛用されてきた「くらわんか碗」。京都と大阪を結ぶ淀川で酒や食べ物を売っていた「くらわんか舟」で使用されたことが始まりです。その素朴な風合い、使いやすさは現代の食卓にもぴったりです。
1万円コース コンプラ瓶(波佐見焼)
1790年に初めて作られ、1820年代から盛んに生産されるようになった、酒や醤油の輸出用の瓶。
当初、木の樽だと風味が保てないため、オランダ商人らは、自分たちが持ってきたワインの空き瓶を利用していたが、出荷量の増加に対応するため、簡素な染付白磁を用いた徳利型の瓶を作らせました。中身を示すためオランダ語で「JAPANSCHZOYA(日本の醤油)」または「JAPANSCHZAKY(日本の酒)」と書かれています。名称はポルトガル語で仲買人を意味する「コンプラドール(comprador)」に由来します。
●2万円コース Gorille(ゴリール)
石川和良さんによるカウンターデザートのお店
電話番号 072-808-8411
大阪府枚方市楠葉朝日2丁目12-5
石川和良さん
1984生まれ。京都府八幡市出身。
辻フランス校卒業の後、京都のパティスリー、奈良のレストラン、ウエディングのパティシエ。神戸、富山のウエディング会場のシェフパティシエとして経験を重ねた後、京都の一ツ星のフレンチ『MOTOÏ 』でデザートを担当。
2014年に地元 八幡市にてデザート主体のカフェ『Cafe et dessert Gorille』をオープン。オーナーパティシエとなる。
2017年、枚方市楠葉に移転。カウンターデザートの専門店『Gorille』をオープン。
カウンター越しに臨場感のあるデザートを創りあげながら、お客様とのつながりを大切にできるお店を目指して日々精進しております。
●5万円コース 雲鶴
完全予約制のお店です。
営業時間
ディナー 17:30~22:00(最終入店20:00)
ランチ 11:30~14:30(最終入店13:30)
定休日 不定期
電話番号 06-6809-6515
大阪府大阪市北区天満1-18-17
▲雲鶴さんのお料理 こちらはイメージですがおいしい懐石をお召し上がりいただけます。
▲雲鶴の島村雅晴さん(浪速魚菜の代表 理事の笹井良隆とともに)
●5万円コース 雅楽
深親亮介 篳篥(ひちりき)奏者
<プロフィール>
法要・儀式での奏楽の他に、万博記念公園ニューイヤーフェスタ、同公園エコフェスタをはじめ、雅楽の宴東欧ツワー、他公演多数。「仏教やお寺、雅楽を身近に」をモットーに精力的に活動している。
5万円コースのGorille(ゴリール)さんのデザートと雲鶴さんのお料理をこちらの町家でお召し上がりいただきます。
ミシュラン和食料理人によるおもてなしと雅楽篳篥演奏会
ひらかた京町家は、江戸時代に京街道・枚方宿で米屋や造り酒屋をしていた万庄の分家の店として京都の新柳馬場に建てられたものを、枚方に移築し、改装した本格的な町家です。その美しい庭と建物の中で、しばし時間を忘れてお寛ぎ頂けます。
●10万円コース 株式会社アトリエMay ヨシ創作照明<平安>
淀川・鵜殿ヨシ原の水辺の植物であるヨシから生まれたヨシ紙を使用したLED照明です。
鵜殿のヨシは古の頃から雅楽の篳篥のリードに使用されており、平安貴族の装束・十二単衣の襟をデザインしたものです。
サイズ:H430㎜ Φ150㎜
起案者情報
【団体名】一般社団法人淀川ブランド推進協議会
【代表者】北村 英一郎(大阪市漁協協同組合 理事長)
【HP】http://www.osakashigyokyo.or.jp/yodogawa_brand.html
【facebook】https://www.facebook.com/一般社団法人淀川ブランド推進協議会-109560226503965/
【その他メンバー】
監事 畑中 啓吾 (大阪市漁協協同組合 課長)
理事 笹井良隆(NPO法人浪速魚菜の会代表)(大阪料理会事務局代表)
理事 塩田真由美(株式会社アトリエMay 代表取締役)
最新の活動報告
もっと見る一般販売の取り扱い店舗一覧です。
2018/05/02 18:14「枚方くらわんか酒」が出来るまで その2 仕込み編
2018/03/23 15:54「枚方くらわんか酒」が出来るまでをレポートしています。 3月14日(水)に、山野酒造さんを訪ねました。 前回は「麹」「酒母」でしたが、いよいよ本格的な発酵段階である仕込みに入り、 その仕込みでも3段階の最終日の留め仕込み(留め添え)作業がありました。 (仕込みとは、酒母に麹、蒸し米、水を加えて醪を造る作業だそうです。) 蒸したての枚方産のお米「ヒノヒカリ」の湯気が立ち込める中、 蒸したお米をばらす作業が始まっていました。 ゆっくりと「枚方くらわんか酒」の完成にむけて、 醪の表面は多彩な変化を見せて、発酵が進んでいます。 本格的な春の訪れとともに、「枚方 くらわんか酒」が、 産声を上げることとなります。 皆様、お楽しみに。。。。乞うご期待! もっと見る
「枚方 くらわんか酒」が出来るまで その1 お酒のもと編
2018/03/06 17:342018年3月5日(月)春雨の中、山野酒造さんを訪れました。 ラベルの最終打ち合わせの後、蔵を見学させて頂きました。 酒母(もと)は、蒸し米、水、麹に酵母を加えたもの。もろみの発酵を促す酵母を培養したもので、文字通り「酒の母」と言えるそうです。 枚方市産のヒノヒカリが、どんどんと「枚方 くらわんか酒」に近づいて来ました! 次回のレポートもお楽しみに! また、山野酒造さんのお庭には、サクランボになる桜と梅があり、3月4日(日)があまりに暑くて、梅と桜が同時に開花したそうで、春雨にしっぽり濡れておりました。 もっと見る