▼ご挨拶
こんにちは。株式会社クイージ 代表の石崎です。
(あ、自分が写真に入ってないじゃないか…)
平成30年7月6日から7日にかけて西日本を襲った豪雨は広い範囲に多くの被害をもたらし、今も大変な状況が続いています。島根県邑智郡美郷町(しまねけん おおちぐん みさとちょう)でも江の川(ごうのかわ)周辺の地域で床上浸水などの被害がありました。そして、地域の農家さんたちが捕獲したイノシシを地域資源である〈イノシシ肉〉に変えている施設──『邑智食肉加工処理場』も大きな被害を受けてしまいました。
6日の夜から続いた豪雨は、江の川の水位を上げ、処理場は約1.5mの床上浸水の被害を受けました。処理場内の設備はすべて水没し、イノシシ搬入用の軽トラックは廃車せざるを得ず、在庫保管用の冷凍ストッカーも完全に水とドロが入り込み修理不能だと言われています。他にもウォークイン冷蔵庫をはじめ、残りのすべての設備について、業者さんに修理可否の調査を依頼しているところです。
また、在庫として保管してあったイノシシ肉……もその多くが泥水につかってしまいました。残念ながら、泥水に浸かってしまったお肉は活用方法がなく、廃棄処分となりそうです。
水が引いた後の処理場を目にして正直なところ呆然としましたが、ひとつラッキーがあって、社員を含め関係者は全員無事で、今も元気に・前向きに片付けを進めることができています。
▼このプロジェクトで実現したいこと
『イノシシと共生する町 美郷町』 そんなキャッチフレーズを、おおち山くじらという地域ブランドで実現している町が島根県邑智郡美郷町です。
地域住民全員が イノシシと共生する に関係していて、獣害を受けない田畑を維持する人、イノシシを捕獲する人、お肉に変える人、料理し提供する人、イノシシレザーで小物を作る人、獣害から守った畑の作物を自慢して販売する人、被害を受けない田畑の作り方をみんなに教える人……などなど、地域住民みんなが自分のできる範囲で真剣に取り組みに参加・協力することで、イノシシとの共生を実現し、地域がどんどん元気になっています。
獣害を受けない畑づくりに向けた実習圃場 青空サロン畑
獣害を受けない畑づくり 座学編
イノシシレザークラフトのお姉さんたち
おおち山くじら惣菜クラブの皆様
そんな地域において、クイージは現地に法人を設立し地域住民の一人として、イノシシをお肉に変える役割をずっと支援してきました。(肉を販売したり、加工してお金を得て、ビジネスを回し、雇用を生むこともクイージの役割です)
お肉に変えることで、イノシシを捕獲する人の負担を減らしたり(捕獲後の処理は捕獲する人にとっては大きな負担の一つ)、料理し提供する人、イノシシレザーで小物を作る人たちに原材料を提供できる環境を作っています。
今回の豪雨による水害で、イノシシをお肉に変えるために必要な機材・資材、それから美味しいお肉そのもの……多くを失ってしまいましたが、イノシシを捕獲するおっちゃん達・おばちゃん達、料理し提供しているおばちゃん達、イノシシレザーで小物を作るおばちゃん達、それから、お肉に変える作業を担当している従業員、みんな元気です。
処理場に関わっている人々(弊社の社員、イノシシを捕獲してくれる農家さんをはじめ、一緒に取り組んでいる地域のみんな)は、すでに前を向いて後処理といっときも早い復旧に全力を注いでいます。あとは、機材・資材──今回泥水にダメにされた設備──さえなんとかできれば、『イノシシと共生する』地域の取り組みの輪はすぐに復旧できると信じています。この原稿を書いている今も、処理場にはたくさんの仲間が集まってくれて、復旧作業を手伝ってくれています。
『イノシシと共生する町』を取り戻すためのプロジェクトへの支援、どうかよろしくお願いいたします。
▼資金の使い道
イノシシ処理施設が復旧するために必要な機材・資材・備品を購入します。
現時点で必ず必要なもの(水害により使用不能であり、修理・買い替えを余儀なくされるもの)は、下記のようなものです。
軽トラック ・・・ 狭い山道でのイノシシ搬入用
冷凍ストッカー(5台) ・・・ 在庫の保管
備品類(ナイフ、まな板、衛生備品) ・・・ どこまで使用可能か調査中
その他機材修繕費 ・・・ 大型冷蔵庫等々、修理できるかどうか調査中
▼リターンについて
『元気が一番。元気があればなんでもできる。』
今回、本当にラッキーだったのは、人的被害が少なかったことです。
(スタッフのうち1名は床上浸水被害がありましたが、怪我等はなく元気です。)
そして、もう一つラッキーだったことは、イノシシ肉を使った缶詰工場(元保育所を改修して地域の人が働ける工場を作っています)が、まったく無事だったことです。少し高台にある缶詰工場は集落の避難所として活躍までしていました。
このプロジェクトにご支援いただいた皆様には復旧した処理場で生産したイノシシのお肉を届けたい!!……なんて気持ちはありますが、復旧の時期も未定、復旧後にどれだけのお肉を作れるのかも読めず、そもそも現在はなんとか水に浸からずに済んだ少ない在庫の出荷もできていない状況です。
ですので、リターンの一つは缶詰工場にストックしてあった完全に無事な「イノシシの缶詰」をお届けしたいと思います。お届けの缶詰の種類はランダムとなります。
また、イノシシを処理するための刀(イノシシ肉をさばくためのナイフ)を購入します。刀には「銘」を入れられるので、この銘について『ネーミングライツ』としてリターンにさせてください。頂いた銘を刻印し、大事に使います(写真は皮を剥ぐときに使っていたナイフ)。
支援をいただいた方、全員のお名前(もしくはニックネーム)は額に入れて、復旧した処理場の中に飾らせていただきます。
▼最後に
イノシシをイノシシ肉に変える取組みは、全国各地で実施されています。
もちろん、ビジネスの側面もありますが、イノシシとの共生を実現している美郷町では、地域における生活の重要なプレイヤーでもあります。雨が上がればイノシシは活動を始め、農業被害が広がってしまいます。全力で復旧作業にあたり、一日でも早く、再び美味しいイノシシ肉を作ることができるように頑張ります。
ぜひ、皆様のご支援、よろ『しし』お願いします。
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