経絡治療と東方会方式接触鍼法
なぜ、接触鍼なのか?
•太い鍼や長い鍼を刺入することは強い刺激となる
•もし刺激が強すぎた場合は患者の状態は悪化し、特にその傾向は虚弱な体質のものでは顕著となる
•接触鍼法は弱い刺激の治療でより虚弱な患者さんにも適応できる
•このような点から接触鍼法は癌の緩和ケアにも適応し効果的である
•化学療法の副作用を和らげる効果報告や倦怠感を和らげるという臨床報告もいくつか行われている
東方会の鍼灸治療の5分類
接触鍼法 Contact needle therapy (CNT)
刺入鍼法 Insertion needle therapy
特殊鍼法 Special needle therapy
圓提鍼法 Rounded or spoon needle therapy
留気鍼法 Qi-retained needle therapy
刺入鍼と接触鍼の違い
接触鍼
•用いる鍼
ディスポーザブル “長柄鍼”
(金または銀製, 0.18mm×30mm, 長柄)
•全く挿入せず、鍼を治療点に接触するのみで治療します
•経絡の滞りを取り除き、気の流れを調整することが可能です
•安全で痛みもなく簡単に施行でき、感染の危険性はほとんどありません
接触鍼の九つの分類
Evidence-based Complementary and Alternative Medicine 2013
•接触鍼のがん患者の化学療法による末梢神経障害に対する有効性を報告した。n=6
突出痛のある患者が全例改善
神経障害のスコアが6例中5例改善
周辺症状(浮腫、倦怠感、便秘など)の改善も認められた