プログラム中はそれまでほとんどあったこともなく、年齢や背景も違う学生が集まって研修に向かったり、振り返ったりします。
その中での私たちの課題の一つにコミュニケーションがありました。
考え方や言葉遣いも普段と違う環境でどのように対話する時間をきずいていくか。
当時を振り返ってのエピソードを8期生の米倉梨恵さん(大阪大学在学中)から紹介してもらいます。
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海外使節団での活動を振り返ってみると、最も印象的なのは団員内でのコミュニケーションがうまくとれなかった時期があったことかなと思っています。
今まで経験してきたことや今専門的に勉強していることなど各団員にさまざまなちがいがあるのだからある課題にたいする見方が違うのも当然だったな…と今となっては思うのですが、ある程度閉じられた人間関係のなかでうまくコミュニケーションが取れなかったり相手が何に傷ついているのかがわからないときには戸惑うことが多々ありました。
とくに高校生にたいしては途中からどう接していいかわからないなあと感じていた時期もありました。
思っていることを話しやすい環境をつくるために必要なことは自分はあなたの話を聞いています、という姿を見せることだなと学びました。
物理的なタスクに追われて話し合いの時間も事務的にこなしているような時期がありましたが、それは話す側も自信がなくなるし、聞いている側も内容が入ってこないよね、と高校生と話をしたのを覚えています。
私はいま、通っている大学の近くにある府立高校で哲学対話の活動をしています。そこでの対話で海外使節団で学んだ姿勢はいかされているかな、と思います。
米倉梨恵