こんにちは。
もう師走ですね。2016年最後の月だなんて、とても早く感じています。
さて、今回は画像データを用いたAI利用の一部についてお話したいと思います。
以前、アプリ開発#8 子どもの傷アザ写真を正しく保存するのエントリで、どのように現場で傷アザの写真撮影ガイドアプリ(データ収集)についてご紹介しました。
今回は、その画像データをAIでその場ですぐに解析し、より早い子どもの安全に向けた意思決定が少しでも早くできるよう、現場の判断を後押しすることが目的です。
例えば、一つの傷アザあたり、正面全身、横面全身、傷アザの焦点3枚が必要です。
傷アザ画像についてAIが活用できるイメージは以下のような流れです。
Step1.訪問先の学校や保育園、家庭への調査など、どのような写真を撮るか事前にアプリ画面で説明します。(ただし、解析では顔全体が写った写真は個人情報にあたるため、顔の全体が写っていない傷アザに焦点をあてた写真のみを解析に用いる予定です)
Step2. どの部位かを画面上でマークします
(マーク前)
(例えば、子どもの左腕に傷アザがあったとして、タップしてマークします)
Step3. 写真を撮っていきます(すいません、以下のイメージ画像は右腕です)
Step4. 得られた画像を暗号化して、送信すると解析結果が返ってきます。
例えば、上記のような傷アザを写真に撮った場合、過去のデータベースから、同じような傷アザで”部位”・”サイズ”・”種別”・”傷アザのパターン”などから、虐待の可能性(確率)やパターン認識で使用された物などを推論して結果を導きます。
正しい傷アザ評価は、子どもの安全につながる!!
現場では「転んだ傷なのではないか?」という可能性が捨てきれないと、通告や一時保護を躊躇ってしまう・・・ということをよく耳にします。現場が判断に迷ってしまうと、その分、子どもが危険にさらされることになります。
傷アザの判断に迷う場合こそ、これまでのデータや科学的知見から判断していくことが大切です。そのため、このような傷アザに対して画像のパターン分析をAIでできれば、より現場の円滑で早いデータに基づく意思決定を促せます。
今後、AIの精度をより高くしていくために、法医学教室の先生方や、自治体やその他関係機関にもご協力をお願いしていく予定です。もし、このプロジェクトに自治体や子どもの安全に関わる機関でご関心がありましたら、是非ご連絡頂けましたら幸いです。
それでは残りクラウドファンド20日間!がんばっていきます!