2019/04/16 04:57

ご無沙汰しております!タンザニアからジャクソンです。

日本では桜が散り始める頃でしょうか?


タンザニアでは例年より1ヶ月遅れで、先日雨季に入りました。毎日突発的に土砂降りがきては、すぐに晴れ間が見え…というような天気が続いております。

舗装されていないところは水溜りになり、歩くのも一苦労

さて、事業が進んでからご報告の記事を・・と思っていたのですが、特にめぼしい進展もないまま早1ヶ月が過ぎてしまいました。。_| ̄|○


この1ヶ月間は、

・ワークパーミット取得、ビジネスライセンス取得のための諸手続き

・工房探し

・現地パートナー探し

・チョコレートの消費

・嫁入りに関する考察

に精を出しておりました。上から順に弁明させてください。



役所にて賄賂要求、ジャクソンたらい回しされまくるの巻

実は、今回タンザニアに来るまで、こんなにもワークパーミット、ビジネスライセンスの取得が困難なものだとは思いもしませんでした。なんとなく人づてに聞いてはいたものの、強運の持ち主として定評のある私のことですし、なんとかなるに違いないと高を括っていました。


ところがどっこい・・待ち受けていたのは聞きしに勝る大きな壁でした。

「取得の必要はない」と後からわかった、たくさんの書類たち


いざ役所へ行くと、役所同士が連携していないためにたらい回しにされてしまうのです。例えば、ある書類を取得しに役所Aへ行くと、

「書類Aの取得には書類Bが必要です」と言われ、

役所Bへ行くと、

「書類Bの取得には書類Aが必要です」と追い返されてしまい、謎のループから抜け出せないのです・・



それに加えて役所には、まるでハイエナのような目をした役人が、勝手を知らないガイコクジンを狙ってここぞとばかりに賄賂を要求してきます。

「書類Aの作成は本当だったら1週間かかるんだが、そこを私の力で1日でやってあげよう。さあ、金を出しなさい。」

と、耳打ちしてくるのです。もちろんそんなお金を支払う必要は全くありませんが、相手もなんとかポケットマネーを手にしようと言葉巧みに私を惑わしてきます。


そんなことが日常茶飯事なので、

もう、一体全体誰を信じたらええねぇぇぇええぇえええぇぇえぇええん!

と、エセ関西弁が口をついて出てきて無いちゃぶ台を何度もひっくり返したくなりました。


「アフリカでビジネス始めるのマジ大変」とはよく言いますが、その理由の一つは、役所での手続きの複雑さにもあるようです・・。


早朝からたくさんの人が並ぶ労働局支部


現地の知り合いからは「ワークパーミット取得までに1~2年かかる可能性もある」と言われておりますが、流石に2年も待っていたら皆様に支援いただいたお金が自分の生活費だけに消えてしまうので、なんとしてでも数ヶ月のうちにサクッと終わらせてしまいたい所存です。



工房探し直し!の巻

実は、前回仮で決めていたところ、私の知識不足から工事のことなどを契約の際に確認していなかったのです・・。

当然ですが、製パンの機材を配置するにあたり、配管工事や換気扇の設置などが必須になりますが、「早く始めないと!」と焦るあまり、それらのことをマルッと失念していました・・。(無知とは恐ろしいものです・・)


候補だったテナントの一つ


そんなわけで、3月にタンザニアにきてから工房を探し直していました。来週あたり、やっと工房を決めることができそうです!


パートナー探しの旅は終わらない・・の巻

ここにきてまだ現地パートナーがいないのかい?!一体全体大丈夫かい?!と心配される方もいらっしゃるでしょう・・。こ、こう見えて、私も同じくらい真剣に心配しているんです。


実際この記事を書いているほんの数分前も、また!パートナー候補の子がいなくなってしまいましたとても落ち込んでいるので、どなたかお尻ダイブをさせてください。

お尻の代わりに海の写真を添えてみる

実は、パートナーがいなくなってしまう事態は、これまでにも何度か経験してきました。

いや、もっと正確にいうと、信頼関係を築くことができずにお別れせざるをえなかったと言うことの方が多かったように思います。


理由は人によってさまざまですが、

・約束の時間を全く守ってくれない(常習的に連絡なしに数時間の遅刻)

・急に謎のお金を要求してくる

・金欲しさで平気で嘘をつく(他にやっているビジネスがあるのに隠している、など)

というのが大きな理由でしょうか・・。


これから共に事業を作り上げていく人なので、同じ方向を向いて一緒に未来を考えてくれる人を見つけたいと、真剣に思っています。


運命の人よ、一体どこにいるんだい?怖くないから隠れていないで出ておいで?

違う、君じゃない



悲報、非常食のチョコレート早くもストック切れるの巻

タンザニアにきてからまだ1ヶ月しか経っていないのに、なんと日本から持ってきていた元気の源チョコレートが早くもなくなってしまいました。


なぜこんなに早くなくなってしまったかというと、居候先の家でよく水が止まってしまうからです。

屋根の上の貯水タンク

は?水とチョコレート関係なくない?と言う声が聞こえてきそうですが、まあ聞いてくださいな。


断水すると何が起こるかと言いますと、貯水タンクの水を節約しなければなりませんので、普段使っている水を極力使わない努力をしなければなりません。


まず、一番に確保したいのはシャワー用の水です。次に排泄時の水。となると、野菜や果物を洗うための水、食器を洗うための水は後回しとなります。結果、食事は水を使わずに済ませられるチョコレートとなるわけです。(なんでやねんというツッコミは受け付けません)


最近では、長い時で5日間断水したため、その間にすべてのチョコレートがなくなってしまいました。おかげさまで顔にはニキビが我が物顔で巣食ってしまいました。


かくして、風が吹けば桶屋は儲かり、水が止まるとジャクソン家からチョコレートが消えるのです。今日からまた断水しておりますがストックのチョコレートがショートしているため、随時差し入れをお待ちしております。


結婚のお申し込みをいただくの巻

一つくらいくらい浮いたお話をしておきましょう。

先日、マサイの友人に「牛9頭あげるから結婚しようぜ」と結婚のお申し込みをいただきました。


一番幸せな時は「牛を眺めている時」だそう。

マサイの人たちは、婚資として花婿が花嫁側に牛を進呈することで知られています。ありがたいことに、私も例に漏れず、牛の進呈を条件にお口説きいただいたわけです。


数年前にタンザニアにきた時も、同じように結婚のお申し込みをいただきましたが、その際には確か婚資は牛5〜6頭だったように記憶しています。だから9頭と聞いて、「お?今回はちょっと多いぞ?」とよからぬ考えがよぎったわけです。

とはいえ、突然結婚だなんて寝耳に水だったため、「すまないがそのつもりは全くないんだよ」と、丁重にお断りしました。


ところが、それを聞いた彼はしばらく悩んでこう言いました。「2頭増資するから真剣に考え直して欲しい」と。


ちがう、そうじゃないんだ。


と誠心誠意伝えるのですが、私のスワヒリ語運用能力は正確に思いを伝えるにはあまりに拙かったようです。


「わかった。君は僕の愛の証明が必要なんだな。どうすれば僕の愛が伝わるんだ?そうか、君のために歌って飛んで見せたらいいかな・・?」


頼む、真剣な表情でおもろいこと言うのやめてくれ。


日頃惰眠を貪っている我が腹筋はついに音をあげ、堪えていた笑いは爆発、吹き出してしてしまいました。笑ってごめんよ。でも、私の価値観で君の言葉を聞いたら、どうしたって面白かったんだよ。


もう少し現地の言葉(スワヒリ語)を使えるように勉強しよう、そして腹筋鍛えようと思いました。


なんだかパン屋に関係する話がほとんどできず申し訳ありません。



最後に一つだけ真面目なお話を。


思いのほか事業開始までに時間がかかってしまいそうなので、一緒に働きたいと思っていたストリートボーイのKelvinには、今までのようにストリートでの小商いを続けてもらうようにしました。

Kelvinちゃん


ところが、久しぶりに会ってみると、色々なことが重なり彼は無一文になっていました。そんな訳で、彼に少額の融資をすることにしました。

毎週少しずつお金を返してもらうついでに、算数と簡単な簿記を覚えてもらっています。

小商いといえど、道端で売れるものはたくさんあるので、その中でもどのビジネスがうまくいくのか考えてもらうためにノートでシミュレーションをして、今週は何を売ろうか?と一緒に作戦を練っています。


前の週、一緒に覚えた帳簿のつけ方をしっかり実践してきてくれました!


毎週彼に会うたびに、早く彼を雇える体制を作らねば!と私の方が気合いを入れ直してもらっています。



一ヶ月間の進捗(?)のご報告は以上となります。この度も最後まで読んでいただきありがとうございました。


次こそは、事業の進展具合をしっかりお伝えできるように頑張りたいと思います。以上、タンザニアからジャクソンでした。