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対話を促すジャーナリズムが支持される国、オランダのメディア事情を取材したい

オランダを中心に、社会の分断にアプローチし、対話を促す新たなメディアやジャーナリストを取材して回ります。“しなやかな社会をつくる”を掲げるメディア「UNLEASH」にて取材記事を、個人のnoteやSNSでも得た情報や気づきを発信していきます。

現在の支援総額

392,500

137%

目標金額は285,000円

支援者数

61

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2019/04/04に募集を開始し、 61人の支援により 392,500円の資金を集め、 2019/05/06に募集を終了しました

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対話を促すジャーナリズムが支持される国、オランダのメディア事情を取材したい

現在の支援総額

392,500

137%達成

終了

目標金額285,000

支援者数61

このプロジェクトは、2019/04/04に募集を開始し、 61人の支援により 392,500円の資金を集め、 2019/05/06に募集を終了しました

オランダを中心に、社会の分断にアプローチし、対話を促す新たなメディアやジャーナリストを取材して回ります。“しなやかな社会をつくる”を掲げるメディア「UNLEASH」にて取材記事を、個人のnoteやSNSでも得た情報や気づきを発信していきます。

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▼(4/18)ネクストゴール(60万円)に向けて新たな取材先を追加しました!

こんにちは、クラウドファンディング公開から2週間、すでに予想を大きく上回る支援をいただきました。これまでサポートいただいた方、シェアをいただいた方、本当にありがとうございます!

期間中はオランダを中心に取材をする予定ですが、もう少し資金があれば、オランダ以外の国でも取材ができそうです...!そこで、ネクストゴール(60万円)に挑戦したいと思います。

ひきつづき、ご協力いただけたら嬉しいです。

▼取材先を追加しました!

・Tortoise

スロージャーナリズムを掲げるイギリスの購読型のメディア。

・Wikitribune

Wikipediaの創設者がフェイクニュースに立ち向かうためにローンチしたニュースサイト

・Journalism.co.uk

ジャーナリズムを専門とするイギリスのメディア

・Guardian Foundation

英国内外でインディペンデントメディアの支援を行うチャリティー

・PressPad

無償のインターンシップに参加するジャーナリスト志望の学生に、現役のジャーナリストが無料で部屋を貸し出すサービス。BBCのジャーナリストが立ち上げた。


▼自己紹介:

はじめまして、向です。『inquire』という編集デザインファームに所属し、ビジネスやテクノロジー、社会課題について編集したり書いたりしています。(詳しいプロフィールはこちらの記事をどうぞ)

この度、生まれて初めてクラウドファンディングに挑戦することにしました!その背景について少しお話させてください。

▼背景:
「分断」を煽るメディアの仕組みに興味をもった

2012年、大学2年生の頃、オレゴン州の大学に留学しました。人種や宗教、性的嗜好の違いも関係ない、みんなで理解し合っていこうという空気。当時の私には、その多様性を受けいれる姿勢が、とてもかっこよく映りました。

しかし、帰国して数年が経つと、アメリカでは堂々と差別発言をする人物が大統領になり、人種や思想、社会階層による「分断」が問題視されるようになりました。とくに、変化を愛するリベラルエリートと、安定を重んじる保守白人ワーキングクラスの間には、よりよい社会に向けた議論が不可能なのではと思ってしまうほど、大きな隔たりがある。(参考『アメリカを動かす「ホワイト・ワーキング・クラス」という人々 世界に吹き荒れるポピュリズムを支える“真・中間層”の実体 』)

わたしは、ごく一部のエリートが理想とする“多様性あるアメリカ”に憧れ、白人ワーキングクラスをネタにするコメディアンの動画で、ゲラゲラ笑っていました。思想や価値観の異なる彼らなりの悩みや苦しみは想像すらしなかった。きっと周りのアメリカ人も同じだったのではないかと思います。

こうした分断を加速させた要素のひとつに、インターネットにおける「フィルターバブル現象」があります。SNSのタイムラインでは、アルゴリズムによって見たい情報だけが選別され、それ以外の情報からは気づかないうちに遮断されてしまう。SNSでは良くも悪くも人の感情を刺激するものがシェアされやすく、過度に人の不安や怒りを増幅させるコンテンツが広がっていく。不安や怒りで結びついた人たちの間では強い帰属意識が生まれ、ますます分断が進むという悪循環を生み出しています。

「おすすめ」タブの便利さと引き換えに、わたしたちは他者への想像力をちょっとずつ失ってしまったといえるのかもしれない。個人的に、それはとても怖いことだなと感じています。

インターネットやウェブメディアに携わる人間として、こうした状況を変えられないか、互いに想像力をもって歩み寄る手段がないか。そう考えるようになったのが一昨年。ライターとして携わっている「soar」では、社会の分断や物語にまつわるイベントをレポートする機会もいただきました。

▼「分断」を救うオランダのオルタナティブメディア

フィルターバブルや社会の分断への関心が高まっていた頃に出会ったのが、オランダのジャーナリストグループ『Bureau Boven』の主催するポップアップミュージアム『I’m So Angry』です。

(日本で行われたポップアップミュージアムの様子)

彼女らは冷戦下を生きた個人に取材をし、一人ひとり物語を上の写真のようなポップアップミュージアムに“展示”しています。訪れた人が交流できるようなブースも用意し、思想や価値観の異なる人々同士の対話を促しています。その取り組みに分断を救うヒントがあるような気がしました。

ほかにも、オランダでは新たなメディアやジャーナリズムのあり方を探る試みが生まれています。

例えば、6万人以上の有料購読者を抱える『De Correspondent』は、センセーショナルな情報を一方的に伝えるのではなく、一つのテーマについて深く掘り下げ、時には読者を巻き込みながら記事をつくっています。

彼らの掲げるポリシーに私自身も強く共感しています。

「私たちはステレオタイプと偏見、恐怖による煽動と戦っていく」
「私たちは課題を報じるだけでなく、それに対して何ができるのか伝える」
「私たちはあなたたちのような知識溢れるメンバーたちと共に創っていく」

昨年の夏には自費でオランダに行き、「Bureau Boven」のメンバーやニュースレタープラットフォームの「Revue」など、関心のあるメディアを取材し、UNLEASHに記事を掲載しました。

▼具体的に何をするの?

今年の夏からオランダを中心に欧州のメディアプロジェクトを取材して回ります。ビザが取得できればそのままオランダへ移住、継続的に現地の情報を日本に届けていきたいと考えています。

“しなやかな社会をつくる”を掲げるメディア『UNLEASH』にて取材記事を、個人のnoteやSNSでも得た情報や気づきを発信していきます。

予定している取材先の一部をご紹介します!

・De Correspondent
6万人以上の有料購読者を抱えるサブスクリプションメディア。今年秋に英語版をリリース予定

・The Stimulation Fund for Journalism
ジャーナリズムに携わる個人や企業への財政支援、ジャーナリズムに関するリサーチを行う機関

・Blendle
メディアのコンテンツを記事単位で購入できる課金型プラットフォーム。英語版にはTIMEやThe Washington Postも参加しています

・Publeaks
匿名性や安全を守ったまま、内部告発者とジャーナリスト、メディアをつなぐプラットフォーム

◎取材先リストは随時アップデートしていく予定です!

▼資金の使い道

フリーランスになって1年と少し、移住に向けた貯金はしているものの、恥ずかしながらかつかつで暮らしております。オランダ移住にあたり初期費用の(1ヶ月半の宿泊費、交通費の一部)をご支援いただけたら嬉しいです。

①宿泊費: 150,000円(5000円/泊 30日間)
②交通費: 100,000円
③手数料:35000(14%で計算)
計:285,000円

▼リターンについて

①「支援ありがとうございます」コース:3000円〜
【個人向け】今回のプロジェクトを支援いただける方へのコースです。全力で感謝を伝えさせていただきます。取材の裏側や進捗はメールにて報告していく予定です。

②「欧州で取材引き受けます」コース:6万円〜
【メディアや企業向け】オランダを中心に、欧州のスタートアップやソーシャルベンチャーを取材し、記事を執筆します(取材は1〜2時間、3000〜5000文字)ほかにも、ビジネスやテクノロジー、社会課題領域のイベントやカンファレンスの取材も受けつけます。

◎上記に当てはまらないときも可能な限り対応できればと考えています。が、依頼内容があまりにも外れている場合は、お受けできないものもありますのでご了承ください

◎オランダ以外の国での取材は別途交通費をいただきます!

▽過去に担当した英語取材記事の一部


▼実施スケジュール

夏に出発、秋から冬にかけて随時記事を公開予定です。
2019年6月下旬〜7月初旬:出発
2019年7月〜12月:取材実施、noteで進捗を発信、記事を順次公開
2019年12月下旬:一時帰国予定
◎このタイミングで報告会などを企画できればと考えています

▼最後に

移住に向けた準備や取材の裏側などは随時SNSで配信していきます。フォローいただけたら、とても嬉しく思います!

Twitter / note

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。支援するしないにかかわらず、最後まで読んでいただいたあなたと、何かしらの形でお会いできる日を楽しみにしています。

最新の活動報告

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  • オランダの調査報道NPO『Lighthouse Reports』の記事を公開しました。複雑に絡み合う社会で、より良い意思決定を支えるには?オランダ調査報道NPOの事例から考える2019年にSVDJ(ジャーナリズム振興基金)を取材した際、ディレクターのZanten氏は、注力する領域として「調査報道」を挙げていました。実際にSVDJは2018年から調査報道に特化した財政支援プログラムを立ち上げています。Lighthouse Reportsは、そうした調査報道領域で近年大きく飛躍しているNPOです。記事にも書いた通り、難民問題や移民労働者問題について、世論や政治に影響を与える報道を担っています。「『BORDERS NEWSROOM』では、欧州の難民や移民に対する暴力の実態を追い続けてきた。2020年10月には、欧州の国境監視を担う警備機関『FRONTEX』が、エーゲ海でギリシャに入国しようとする移民を押し戻している実態を報じている。報道には、Lighthouse Reportsだけでなく、『Der Spiegel』や英国の調査報道NPO『Bellingcat』、ドイツの公共放送連盟『ARD』、テレビ朝日も携わった。報道の結果、2021年1月には欧州不正対策局がFrontexの調査に乗り出すにいたった」こうした調査報道を誰が担っていくのかは欧州においても重要な課題です。電話取材にて、『Lighthouse Reports』のディレクターHowden氏は「Specialist Journalistsが減少し、彼らの経験やナレッジにアクセスする機会が減っている」と指摘していました。あまり馴染みのない言葉でしたが、Specialist Journalistsとは政治やビジネス、環境など特定の分野で、ファクトにもとづく深い調査、分析、考察による記事を書く記者を指すそうです。数年前よりメディアの経営状況の悪化などによる人員削減が懸念されてきました。https://www.theguardian.com/media/2015/nov/06/specialist-journalists-shouldnt-become-an-endangered-species最後の段落にも書きましたが、日本において調査報道をどのように支えていくかは、議論すべき問いだと思っています。ぜひお時間のあるときに読んでいただき、皆さんのお話もお伺いできたら嬉しいです。現在、オランダのメディアリテラシーモデル、インターセクショナルフェミニズムを掲げるメディアについての記事を制作しています。またぜひお会いしましょう。過去に公開した記事はこちらジャーナリズムを“時代遅れ”にしない。若きメディアの実験を支えるオランダの公的機関ハードに思考するロッテルダム市民のために——街のアイデンティティを育てるローカルジャーナリズム民主主義をどう生きるか?オランダのジャーナリズム集団によるポップアップミュージアム社会のおカネの流れを追う。会員2万人超えのオランダ独立調査報道メディア「Follow the Money」ニュースをより“アクセシブル”にしたい——オランダのジャーナリストが開発した「記事の文脈を埋め込む」ためのツール個ではなくコレクティブとして、ヨーロッパに新たなジャーナリズムを創るNPO『Are We Europe』 もっと見る

  • 前回の更新から時間が空いてしまい、申し訳ありません。本日、メディアNPO『Are We Europe』の取材記事を公開しました。個ではなくコレクティブとして、ヨーロッパに新たなジャーナリズムを創るNPO『Are We Europe』Are We Europeを知ったのは、『Emerging Stories』というオンラインイベントでした。国やメディアを越えたネットワークを築き、そこに生きる人間を描く「Border-breaking stories」という考え方や、サイトや雑誌の洗練されたデザインに惹かれ、取材を申し込みました。https://www.youtube.com/watch?v=2lPbcIVYBZ0当初は、彼らがどのような思想を持ってメディアを立ち上げ、ストーリーを紡いでいるのか、国を越えた数百人のネットワークをどのように構築しているのかを聞く想定でした。もちろんそれらの回答も興味深かったのですが、より印象的だったのは、個人のホールネスを重んじるチームビルディングや、メディアの連携をファシリテートするというビジョンなどでした。それらはいずれも記事の冒頭に書いたような、新興メディアのぶつかる壁を乗り越えるヒントを示しているように思いました。また、最近ではビジネスやデザインの文脈で、表出した事業やプロダクトの奥にある価値観やビジョン、働く一人ひとりのウェルビーイングに目を向けることの重要性が認識されつつあるように思います。それらの実践や考え方は、メディアやジャーナリズムの領域においても、大切なのではないかと感じます。最後に、記事には書ききれなかったのですが、彼は「読んだ後に『世界は終わりだ』と思わずに済むようにしたい」とも語っており、個人的にとても共感しました。「世の中の課題について報道することは大切。でも読み終わった後、世界は終わりだとか、自分は無力だと思ってしまうのも、課題だと思う。例えば『アイスランドにアルコール依存の課題がある』と伝えるなら、『地元のスタートアップがこういうソリューションを試している』と、合わせて伝える。他の国が学び得るヒントを提示したい」ぜひお時間のあるときに読んでいただけると嬉しいです。近日中に、オランダの調査報道NPOについて記事を公開する予定です。また、これまでに公開した記事を何かしらの形でまとめ、支援いただいた方に共有する方法も検討しています。ではまたお会いしましょう! ジャーナリズムを“時代遅れ”にしない。若きメディアの実験を支えるオランダの公的機関ハードに思考するロッテルダム市民のために——街のアイデンティティを育てるローカルジャーナリズム民主主義をどう生きるか?オランダのジャーナリズム集団によるポップアップミュージアム社会のおカネの流れを追う。会員2万人超えのオランダ独立調査報道メディア「Follow the Money」ニュースをより“アクセシブル”にしたい——オランダのジャーナリストが開発した「記事の文脈を埋め込む」ためのツール もっと見る

  • 長らく更新が滞ってしまい申し訳ありません。本日、記事の文脈をテキストブロックで埋め込めるツール「NewsChain」を開発したオランダのジャーナリストJolien van de Griendtさんにインタビューしました。Jolien氏「社会をより良い場所にするには、人々が『今世の中に何が起きているか』を信頼に足る情報や知識から理解し、意思決定を下していく必要があります。誰もが叫んでいるような状況のなかで、社会で起きている事象を、文脈や背景も含めて理解するのは、より困難になっている。だからこそ、可能な限りNewsChainをやり続けたい。そう考えているんです」https://unleashmag.com/2020/11/09/newschain/インタビュー中に連想したのは、ジェフ・ジャービスが『デジタル・ジャーナリズムは稼げるか』のなかで述べた、ジャーナリストは単なる「コンテンツクリエイター」ではなくなっていくという主張でした。彼は、インターネットで個人が情報が送り手にもなれる時代、情報過多の時代に、ジャーナリストは従来のように「マスに向けて記事を書く」だけでは、高い価値を発揮できないと述べていました。もちろん、ジャーナリストが価値を発揮できなくなるかというと、決してそうではなく。ジャービス氏は、記事を書く以外にも、データを整理する、ツールを開発する、イベントを開催するなど、ジャーナリストは多様な手段によって、「コミュニティが知識を広げ、整理する」のに貢献できると強調していました。Jolien氏は、まさに「読者にとってニュースをアクセシブル(より手に届きやすいもの、アクセスしやすいもの)にするため」に、記事を書く代わりに、ツールを開発しました。その取り組みは、まさにデジタル時代にジャーナリストが果たし得る役割の広がりを示しているように思います。また、米国のメディアスタートアップのような急成長を目指すわけではなく、信念に沿ってプロダクトを地道に育てていく。いわば“ジャーナリズム領域のスモールビジネス”といえるようなプレイヤーが多くいるのは、オランダのメディア業界の良さなのではないかと、取材を重ねるなかで強く感じています。 (以前取材をしたSVDJのように。彼らをサポートする公共団体がいる点も興味深いです)引き続き随時更新していけたらと思います。 もっと見る

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