レクチャー「潜伏キリシタン ドミンゴ森松次郎に学ぶ」7月23日13時より開催しました。
当日は富山シティFMの生中継もあり、ミニコンサートもありで盛りだくさんの内容となりました。
◉ミニコンサート演奏曲目
バッハ作曲 フルートソナタハ長調 BWV1033
スカルラッティ作曲 ソナタ イ長調 K208
An Italian Ground
ヘンデル作曲 リコーダーソナタ ハ長調 作品1の7
Italian Ground
ヒストリカル・チェンバロではなく、今回は現代?チェンバロとも言える
電子チェンバロを使用しました。
オルガンやチェレスタの音色でも弾き、いつもとは違った楽しみ方ができたように思います。
レクチャーでお話ししてくださった松井繁美神父様は
長崎県五島列島の頭ヶ島(かしらがしま)の出身。
子供の頃、信者でなかったのは島の外から来た学校の先生だけだったというから驚きです。
しかしながら、
今では10人程度しか住んでいないという頭ヶ島。時の流れを感じます。
1868年、頭ヶ島では一人の信者がコンタツ(ロザリオ)をうっかり置き忘れたことから弾圧が始まり、見つかった144名は直ちに拷問。
きれいごとではないロザリオ。
迫ってくるものを感じました。
実は、富山でも1870年に浦上の潜伏キリシタン42名が流罪となり、婦中町長沢の西光寺に留め置かれ、そこで亡くなったキリシタンおきくを偲ぶ塚が今でもあります。
ドミンゴ森松次郎が礎を作った頭ヶ島教会は、1919年完成。
世界文化遺産にも指定されています。
このサイトは内部の様子も伝えています。
9月10日レクチャーでは、この教会を設計施工した鉄川与助についてのお話です。
東京大学大学院、研究者/ 吉野良祐さん。
しかし、
森松次郎のことを知っている人がそもそもどれだけいるのか
(お墓は浦上赤木墓地にあるから実在の人物)
さまざまな資料に名前は出てくるものの、
ご当地の五島でも語り継ぐ人はいないということです。
ロザリオソナタは
存在を知っている人たちが大切にしてきたからこそ、
わたしたちのところまでやってきました。
ドミンゴ森松次郎を知る一人となった私たちは、
せめてその心意気を大切にしなくちゃと思ったのは私だけでしょうか。
「生きることは、つなぐことです」by ロザリオ・ソナタ全曲演奏会。