今までの「かん水」作りは、おじさんやおばさんの長い経験と勘で作られてきていました。「かん水」とは、感じで書くと「鹹水」で、海水から作られる濃い塩水のことです。が、流下式製塩法導入に当たり数値管理して行きます。具体的には国内農家で使われている「種もみ選別用塩水比重計」を使用し、重ボーメ度22~24を目安としかん水完成とします。ちなみに今のクサンバかん水の数値は 23 で、浄化水は 0 、越前海岸海水は 3.5 程度でした。
一般的に海洋深層水は食品や化粧品の使用に良いと名が通っており、クサンバの塩はその海洋深層水を活用していますが、日本ではいつ頃からそれに注目し始めたのか調べてみました。何光年先の宇宙でもかなりな情報が有りますが、僅か数キロ下の海面の事はいまだ良く解明されていないようです。クサンバ塩のロマンはその辺りにも有ります。
6月10日からクサンバでの流下式製塩設備建設に掛かります。現地クサンバ村には、毎日20~30人程度の観光客が訪れています。製塩方式の一部省力化を図りながら従来通りの塩の味を維持させ、素晴らしい環境下でのクサンバ塩の存続の意義も理解して貰える様に、流下式製塩設備小屋に説明パネルを掲示します。
流下式製塩法設備を建設するための設置予定場所に、製塩家族の方が設備をスコールから守る小屋の屋根を先ず建設してくれました。6月中には装置の設置を完了する予定です。
製塩法を守るためには、継続していくための拡販も必要となってきます。クサンバ塩国内販売に関して宣伝の仕方等勉強するために、この4月から、中部大学経営情報学部広告論の講座を受け始めました。その内容は現在進めようとしている活動に大変役立ちそうで、また、4回生の卒論テーマとしても良さそうなので、先日、清水教授に提案したところ、ゼミの時間に活動内容を説明し、やりたい学生を募ってはとの事でした。暫くしているとある男子学生と教授が話をしていましたが、早速その学生がこのテーマに取り組みたいとの事で、教授も販売ツール作り等の支援もしますとの事でした。学生にとっては、全く違った分野で特異なスキルを持った方々の交流なので、社会に出る前の良い勉強にもなると思います。夏休みを利用して、バリ島クサンバ村の現地視察を行う計画も出ております。何か、一粒の塩が線となり、面状に、それが立体的に複雑に絡んできている様で驚いています。進藤博文