11月3日に、詳しくお話しする予定ですが・・・
減・断薬こそが精神科医がするべき本来の治療だ!
千村晃 医師(千村クリニック 東京都豊島区)https://chimura-clinic.jp
11月3日に講演会に登壇する千村晃先生は、メンタルサバイバーチャンネルの代表ノリさんの主治医です。講演までまだ時間があるので、「減薬の支援って一体どうやってするの?』と興味津々の読者のみなさんを代表して月崎時央がインタビューしてみました
月崎 減薬を希望する患者さんの可能性について先生はどんな風に診立てるのですか?
千村 医学的にはどういう契機で発症し、どのような経過をたどってきたか、症状の変動がどうだったかなどで、減薬が可能かどうかを判断します。しかし、実は最も重要なのはご本人が薬を減らすことにどれだけモチベーションがあるかです。減・断薬は実は受験勉強と少し似ていると思います。
ある大学を受験したいと思っても教師任せではダメなのと同じように医者任せだと難しいのです。やはり自分で勉強して努力しないとなりません。
私は医師としてアドバイスをして差し上げて、「減薬はこういう風にしたらどうですか」ということを説明します。しかし、実際にそれを日々実行していただいて、例えば食生活を変えたり、睡眠のリズムを作ったり、普段の生活を切り替えたり、場合によってはアルコールを減らしたりということが必要になるのです。
私がお教えしたことを患者さんが家で復習し、実行しなくてはなりません。そのモチベーションを維持することが重要です。例えば体を温めるために工夫する、体調を整えるための食材を取り入れて食生活を切り替えるなど、ご本人の努力は必要です。
月崎 減薬をする場合はどんな風に治療を進めるのでしょうか?
千村 まず初回に必要に応じて血液検査をします。2回目にいらして血液検査の結果を説明します。そしてあなたの症状にはこういうことも関係しているのですよと私の見解をお話しします。
そこで栄養のことや生活習慣も切り替えてみてはと提案をしたり、社会や家庭内の対人関係についても提案してみます。「今までと少し違うやり方をしていくことで症状が安定すると、減・断薬が可能ですよ」とアドバイスをして、ご本人も私の提案にピンとくる場合「この医者が言うならやってみよう」という気持ちになってくださる。
受験にも基礎の勉強が必要ですし、野球でバッターとして活躍したければ素振りの練習は欠かせませんと説明し、「もしここで減薬・断薬をおやりになりたければ私は付き合いますよ」と話します。
そうするとここにいらっしゃる患者さんの多くは、再発して苦労している方が多く、モチベーションが高いですからこの段階で6.7割の方は減薬に取り組む決意を固めますね
★他にはこんな質問をしています。興味ある方はブログをお読みください。
↓
http://dialogue-cafe.jugem.jp/?mode=sitemap
Q.なぜ現在の精神科ではそんなに薬中心の治療だけになるのでしょう?
Q.現在の精神科治療は薬物療法しかないみたいな感じがあるのですが・・・
Q.減薬をする場合はどんな風に治療を進めるのでしょうか?
Q.患者さんの根っこの本質に触れるわけですね。薬というのがある意味患者さんを保護する膜になっているような部分があると思いますが、減薬して大丈夫なのでしょうか?
Q.血液検査ではどんな項目を調べればいいのでしょう?
Q.減薬にマニュアルというのは作れないのですか?