10月1日朝から出荷に立ち会い、
竹内さん、アカップルさんと一緒に獣魂碑に手を合わせたその日の午後、
みゆこは松阪食肉公社で屠畜、解体され、「枝肉(えだにく)」になりました。
屠畜というのは、屠殺のことです。
実際の屠畜の現場を今回私は見ていません。
なのでここで細かく報告することはできないのですが、
屠畜場内には衛生上の関係で、許可なしに立ち入ってはいけない場所、撮影してはいけない場所などがあり、ほとんどの場合解体作業の見学には特別な申請と許可が必要です。
申請すれば屠畜の瞬間も見られたかもしれないのですが、
私は「入荷してからのこと」で頭がいっぱいでした。
それは私の仕事が
屠畜、解体され「枝肉」となったみゆこを、もう一度「精肉」としてみなさんに美味しく食べてもらえるよう、生まれ変わらせる仕事だからです。
アカップルさんとお昼を食べ、
ふと時計を見たときに、もう「みゆこ」の屠畜が終わっている時間だった時は
2人で少しの間みゆこについて話し、少ししんみりとしてしまいました。
その時ばかりは「私、今1人じゃなくて良かったー」と心の底から感じ
一頭買いの経験を側で見守り共有してくれたアカップルさんに感謝しました。
枝肉となったみゆこが田中精肉店に運ばれるのは、10月4日。
ここから、ようやく私の出番。
本当の挑戦が始まります。
がその前に、
牛を一頭買うために
私も初めて色々なところへ連絡をして手続きを行ったのでそちらも記録しておきたいと思います。
まず、ホルモンをどうするのか?問題。
どうするもこうするも、売るしかないんじゃないの?
と思いますよね。違うんです。
つづく▶︎▶︎