「人生初の一頭買い」ということで、
手続きなどもすべて自分の責任で行い
"アトツギとしての第一歩を踏み出したい"
と、決めていました。
そもそも父や祖父が一頭買いを行なっていた時代とは勝手が変わっていたりするので、聞いても一緒に悩んじゃう(焦)
祖父は自転車に道具を積んで、片道5時間の道のりを牛に藁草履を履かせて一緒に歩いて屠畜場へ行っていた時代の人(笑)
私は、一頭の牛を丸ごと引き受けるためにクラウドファンディングを行ったので、もちろん内臓も全部引き取るつもりでした。
そこで最初の難関が。
え、なにが⁈
って思いますよね。
竹内牧場さんの言葉を借りると
「内臓は出荷した時点で
竹内牧場の物ではなく
田中精肉店の物でもない。」
Whaaaaaaat?!ですよね笑
説明するとすごくややこしいのですが、
まず食肉公社に「内臓を引き取りたい」と連絡したところ、
臓器センター協同組合
というところへ電話するように言われました。
一瞬、ぞ臓器?!ってビックリしちゃうようなネーミングなんですが、
かけてみると普通のおばちゃんが「はいはい〜」と出てくれて事情を説明。
枝肉の配送をお願いする運送会社さんが
内臓を取り扱う免許?権利?もあるそうなので
そこでお願いすることに決まりました。
すると今度は、
・内臓一式
・タン、ホホ
・カクマク(ハラミ、サガリ)
という表がfaxで送られてきて、
要はそれぞれが別料金で買取になるので
欲しかったら欲しい、
いらなければいらない、という
申し込みが必要になるようです。
地域によって差はあるみたいですが
牛を一頭解体したり適切に処理したりするために色々役割分担がある関係で、
内臓はいったん内臓業者さんの元に行き、綺麗に洗って分けて処理されたものを肉屋はお金を払って買い戻す。
そういう決まりらしいのです。
父がトラック乗って仕入れに行ってる時代から、その決まり自体は知ってたので初めて自分で手続きをすることにドキドキした、というお話です。
また、初めてお願いした運送会社兼食品会社さんには
枝肉をノコギリで分割する作業場に入って見学をさせてもらったり、
配達の際の細かいお願いを聞いてもらったりと
新参者の私に
色々とても親切にしてもらいました。
10/2(火)アカップルさんが札幌へと帰る日に、
最後の共同作業?として
2人でみゆこの内臓を屠畜場内にある事務所へと引き取りに行きました。
小さな箱ひとつに収まった内臓を引き取り、アカップルさんを見送ると、店へ向かって内臓を新鮮なうちに真空パック!
創業祭で買って頂いた方からは、
臭みがなくて美味しかった!
子供がパクパク食べてた!
また食べたい!
と、とても好評でした。
良い餌、良い環境、良い人は、牛のストレスをなくして健康な牛、内臓まで元気な牛を育て、美味しいホルモンを作ってくれるんだなあと
改めて感じました。
そして、
自分の手の中にあるのが
たくさんの餌を消化したり吸収したり排泄したりして、みゆこの身体を支えてきてくれた内臓だと思うと、
"ここまでみゆこが大きくなるために頑張ってくれてありがとう"
と、まさかの内臓にまで感謝の気持ちが湧きました。
次回10/4脱骨開始!に続きます。