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47都道府県をヒッチハイクで巡ります!

47都道府県各地をヒッチハイクで巡ります。沖縄や北海道に渡る際は、別の交通手段を使わせていただきます。

現在の支援総額

0

0%

目標金額は150,000円

支援者数

0

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2019/09/01に募集を開始し、 2019/09/19に募集を終了しました

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9日目見聞録。

25台目 セブンイレブン新橋店まで

前日の親切に連れられて、常設のベンチに雑魚寝した。

背中はやはり痛い。

この旅で学んだことは、野宿するなら寒くなくても寝袋は必要、雨が降っていなくても念のためにテントも必要ということだ。

お陰で眠りが浅い。

なんとかせねば。

朝日が山からおはようのコールとして、鋭い日差しを向けてきたので動き出す。

駐車場をスケッチブック出して、行き先を聞いて回った。

トイレで手を洗っていると、声がかかった。

ドレッドヘアーで色黒の筋肉質、僕より1.5倍はあろうかという体躯をしている男性が、兄ちゃんどこ行くの?と言っている。

諸々、行き先などを伝えた。

友達が山口にいて、昼過ぎに会うつもりだと無茶なことを口走ると、予定を擦り合わせてくれる優しさをくれた。

その日は、元々行くつもりは無かったという山口の鍾乳洞にせっかくだし行くことにして、その道程で降ろしてもらうことになった。

奥さんに聞いてくる、と言って動き出した背中を見て、ご家族はどう思うのだろう、と見当もつかなかった。

声をかけてくださったEKさん、その奥さんのAさん、息子のJoO4人家族。

EKさんは、看板屋をしているそう。

大工を考えていたけど、就職先にあった大工に近い職業として、看板の取り付けや施工を請け負い始めたそう。

どうして、大工や看板屋なのかというと、バーをしたいと茫漠と思っていたそうで、それらを仕事にしていれば、自分で出来ると思ったからだそうだ。

実際、看板を作ろうと思うと、一般的に7080万のところを5万に抑えられるそうだ。

現在、昼は看板屋、夜はバーの店主という顔を持つ。

奥さんのAさんは、保育士だそうで、子供が生まれるまでは、正社員、正規の保育士だったそうだ。

現在は、派遣として保育士をしている。

正規だと、家に仕事を持ち込むことも少なくなくて、子供が生まれてからは、うちの子の世話する!といった考えになって、派遣の保育士さんになったという。

さすが、保育士さんとあって、お子さんとの接し方がうまいなぁ、と感嘆の息を漏らしたものだ。

JoOもすごく懐いていて、良い子だった。

めっちゃ可愛くて、いつか、また会いたいと思った。

その時は、飯をご馳走してあげられる男になろうと思った。

僕は、島根から広島に降りて、そこから山口を目指すつもりだったのだが、どういう訳か、出雲大社に行くことになったのだった。

K家のプランに、朝に出雲大社が組み込まれていて、僕も同行させてもらうことになった。

乗せてもらう際、そば食える?と言っていた。

寛容すぎないか。

もちろん、めっちゃ食えます、なんてことを言った。

小学1年のJoの宿題である朝顔の観察日記を書くために、車に青いプラスチックの鉢に植えられた朝顔を積んでいた。

家に置いておくと、全滅するかもしれないからだそうだ。

乗用車に積まれている朝顔を、僕は人生で初めて目の当たりにした。

それを車の上に置いて、お日様の光に当ててから出雲大社を巡ることに。

まさに観光をして、朝だからお店ほとんどやってなくて、ようやく10時ごろにお蕎麦食べて、その時に、JoOの似顔絵を描かせてもらった。

車中で、ジャンプの作家になる宣言をしてから、どこかでJoOの似顔絵を描いて欲しいと言われたからだ。

子供達だけというところも、とても大事にしているのだろう、という親の愛情を夢想する。

お子さんは本当に愛らしい奴らだった。

僕が同乗した際も、特に何も言わずに、驚きもせず、泣きもせず、喚き散らすでもなく、嫌だと一言も言わずに、にゃんこ大戦争を2人揃って興じていた。

そんな2人の似顔絵を描いている時に、宝石のように済んだ瞳を輝かせて、何描いているの、と落ち着きなく満面の笑みで聞いてきたり、一時的な興味かと思っていたが、終始気になったようだ。

山口の道中にある宮島SAにて、EKさんがコーヒーを買っている間、僕らは先に乗車していた。

その時の親子の会話が印象的だった。

将来、JoOのどちらかがお金持ちになるかもねー。

お金持ちになったら何くれるー?

世界一大きいカバン!

世界一大きいうんこ

世界一大きいにゃんこ!

この会話から見て取れる印象的な部分は、世界一、が付いている点だと思う。

最大限の愛を表現しようと、齢6歳と4歳が口にしている枕詞。

それをずっっっっと笑顔で言ってんだ。

2人揃って、お母さんにくっついて。

ギリシャの壁画に描かれてもおかしくないような構図で、母は全てを包み、子は信じて目一杯甘える。

この旅を通して感じる。

親子の形は数あれど、素晴らしいと感じるご家族には、なんらかの共通点があると思わざるを得ない。

僕もそんな家庭を持ちたい。

ただ、今はやるべきこと、なすべきことを果たすだけだ。

親子の絆を垣間見て、涙ぐみそうになるほど良い親子だった。

また、会おう。

MHちゃん

目的地であるセブンイレブン新橋店にて降ろしてもらった。

これから、予定の調整しなあかん、とEKさんは言っていた。

ひたすらに感謝を覚えて、待ち人の元へ歩を進める。

いた。

この旅で初めて相対する18fes参加者。

しかも初対面だ。

MHさん、競技用自転車を脇に置いている。

これから、花火をしに行くということは事前に伝えていたはずだが、服装はバッチバチのスポーツウェア。

タオルを頭に乗せて佇んでいた。

顔には汗がだらだら垂れていた。

完全に僕のミスだが、14時に待ち合わせ場所に着くと予め連絡した。

14時になると、MHさんが少し遅れると返事があった。

僕は、15時に着くことになってしまった。

1時間早い時間を言っていた。

それについて、謝罪すると、ご飯を食べずに来たので、丁度セブンイレブンでご飯を買って、食べてポケモンGOをしていたから問題ないと言う。

ポケモンGOの人気根強い。

合流したことだし、川辺に向かうことにする。

その前に、手持ち花火が若干不足していたから、セブンで花火を調達することになった。

そこで、MHさんは躊躇なく、ここは自分が出します、と言って手持ち花火のセットを購入してくれた。

僕は感謝を示した後、近くの河川敷に到着。

まだまだ明るいので、花火は後にして、少しお話をした。

MHさんは、高校では美術部にいた。

球技や運動が苦手らしく、センスを要するものには弱いと言う。

大学では、身長が高めなためか、バレー部やバスケ部、卓球部からも誘いもあったそうだが、しっくりこなくて入ることはなかったそうだ。

部活を決めかねていると、サイクル部の交流会があったそう。

行ってみると、これがなかなか良い人たちだったそうで、自転車競技にも興味が出てきた。

やってみると、基本的に運動神経は関係なく、自転車は練習した分だけ速くなる。

自分の足で漕いで、登った山の景色は何ものにも変えがたい絶景だという。

1年の合宿が人生で最も輝いていた時間だという。

北海道を自転車で一周して、人の優しさに触れて、好きな先輩がいて、景色を見て、走って、走って、漕いで、汗を流して、仲間と過ごす。

僕は話を聞いた時、あぁ、この人は青春を知っている、と感じた。

清々しい心根の持ち主で、何かで一番になってみたいという。

既にトップレベルでいいやつだと思うが、強いて何かに置いて秀でたいと言うなら、彼女なら何にでもなれると信じている。

そんな目をしていたし、そう思わせる力を持った人間だった。

彼女が経てきた、歩んできた、走ってきた、漕いできた道のりが、そう思わせるに足る十分な威力を、僕に感じさせたのだろう。

信じています。

似顔絵を描いてくれと言われた。

描いて渡すと、喜んでくれた。

500円をくれた。

当たり前のように、お金は払うつもりだったと言われた。

想夫恋に行った。

焼きそばが有名らしい。

後日、大分まで乗せてもらった人も美味しいと言っていた。

色んな話をしたし、僕のくだらない話や夢も聞いてもらった。

MHさんのこれまでも聞いた。

人の繋がりを知りたいと言う。

大学では人文学を専攻していて、民俗学だったり、それぞれの地域の歴史を学んでいるそうだ。

昔から、博物館で縄文土器を見ると興味が湧いたり、考古学者になりたかったと言う。

各地域の縦の歴史や、人についてもっと知っていきたいと語る。

山口に永住したいと考えているそうだが、諸々の事情で神戸の公務員試験をパスするために、講座を受けて、勉強することが山積みだと言う。

他分野、他畑にいる人の頑張りを目の当たりにすると、自分を見直すきっかけとなる。

週間少年ジャンプの作家になると言えば、大抵すごいね、なんて言われるが、世の中に凄くない人なんていないのではないか、と疑問を呈さずにはいられない。

生きてるだけでもすげぇし、目標に向かう純粋な姿勢や努力はひたすらに美しい。

負けてられない。

いつか、また会いましょう。

26台目 壇ノ浦PAまで HAさん MWさん

近くのICで別れる。

いつもの再開。

なかなか拾ってもらえず、いつものごとく寝落ちする。

寝ているところに声をかけてもらう機会が、思い返せばいくつもある。

山口の大学に通う2年生2人。

ワンピースの映画の帰りに僕を見かけて、興味本位で声をかけてくれたそうだ。

ワンピースめちゃくちゃ面白かったそう。

気になる。

2人はヨット部で、HAさんは休部中、MWさんは活動中だそうだ。

HAさんは、知り合いがいたから入ったらしく、ヨットに乗り気ではないみたい。

MWさんはよく笑うしっかりものといったイメージ。

2年生はかなり少なくて、休部中のHAさんを入れて、3人だそう。

1年は7人ほどだったか。

もうすぐ世代交代になるから、戻ってきてほしいそうだが、HAさんは言わんともしがたいようだ。

HAさんは、バイトに明け暮れ、結局お金が大事と言う。

この時の僕は、かなりベラが回っていて、関西弁駆使してしゃかりきに話していた覚えがある。

8台に1台はそんな時がある。

初めて年下の人が運転する車に乗ったが、とても楽しく下関へと向かった。

ありがとう。

2人が大阪へ遊びに来ることがあれば、ぜひ会いたいし、来なくてもまたいつか。

出会いというのは本当に面白い。

このMWさん、18fesのチャリダーMHさんと、かつては同じバイト先の先輩後輩で、同じ大学の知り合いらしいことが後日発覚して驚いた。


世間は狭い。


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