こんにちは!
藤原和輝です。
「なぜロンドンで調査活動を行ったのか」について、順を追って説明していきます。
①日本で芸術家として生計を立てるのは難しい!?
留学前、私は高校2年時からどんどん写真にはまっていき、とある画家の方(他の会で話します)との出会いで芸術に対する興味が湧いていのですが、そうして芸術に関する書籍や論文を見たり、奨学金の説明会で仲良くなった美大生の話を聞いていく中で、日本で芸術家として生計を立てるのは難しいことと、その理由についての知識を得ました。
日本で芸術家として生計を立てるのが難しい主な理由は
・日本に『作品を買う』文化が浸透してない
・作品の取引所(オークション会場)がない
・美術大学でアートマーケティングに関する教育をしていない(これは教育方針によるので是非は問えないです。)
等々の理由がありました。
そうこうして色々と調べている内に、メセナ活動(芸術文化支援活動)を知り、元を辿っていくとメセナ協議会の連合機関がロンドンにあったり、英国の芸術市場規模が大きいことから「どうして英国の芸術市場は発展しているのか」を調査したいと思い、作品制作と共に現地のギャラリーを訪れて調査活動することを計画しました。
②調査活動について
語学、美術学校で仲良くなった友達に翻訳を頼み、galleryを出てすぐに質問の答えを何度も確認する事で実施できました
ここからは結果報告です。
(どの様にしてアーティストとしてのキャリアを形成していくかについても調査しましたがそれはまた次回)
2つの質問に対するアンサーです。
Q1 What is important for artist?
(芸術家にとって大切なことは何?)
Q.2 Why art is popular in London?
(どうしてロンドンで芸術は人気なの?)
Q1に対する答えは、
「諦めないことが一番大切」
「(英国では)ユニークで大きい、力のある作品を作ること」
「心に響くこと」
などが挙げられ、
Q2に対する答えは、
「芸術が人々に沢山いい印象を与える事を知っている人が多い」
「沢山のギャラリーやオークション会場、多くのクリエイティブな企業が芸術市場を底上げしている」
でした。他にも、「好きだから」という理由が多かったり、芸術文化振興を支える法整備 (ロンドンでは殆どの美術館が入館無料です)がされていたりと、いずれも国家が主体となって「芸術」を支えていることから、作家が伸び伸びと国内で活動を継続できていることが分かりました。
③最後に
メディアで取り上げられる事の多い、高額な値段のついた芸術作品を目にする事が多かったり、美術の授業が少なく、芸術文化について詳細に学ぶ機会の少ない私たちは、「芸術作品は投資目的に購入されるもので、高いものばかり」という固定観念を捨てきれずにいるのではないでしょうか。
今回の調査活動を通して、日本で出来るか出来ないかは置いといて、根本の教育から変えていき、美術に対する正しい教育、芸術文化の経済効果、マーケティング手法等についての教育も必要だと思いました。
芸術は私たちの身近にある事を皆が理解する日が来るのを望むばかりです。
また、私は作家がお金の事を考える事は不純だとは思いません。
最後に、三週連続で美術館やギャラリーを訪れ、私の拙い英語を聞き取り訳し、再び翻訳してくれた友達に感謝!!
ここまで読んで下さりありがとうございました。
コメント下さると嬉しいです!!