「どげんかせんといかん日本の慢性痛医療」、エヴァンジェリスト(伝道者)の江原です。
活動報告では、NPOスタッフの日々の活動やどげんかせんといかん日本の慢性痛医療の
準備状況などについてお知らせしていきます。
今回も社会の壁についてです。
慢性疼痛の患者さんと話していると、
『治療がきいてないことをお医者さんに言いづらくて…』
と話される方がいらっしゃいます。
また、ご紹介で来院された患者さんの中にはこんなことをおっしゃる方がいます。
『ご近所の方に紹介された治療院に行っていたのですが、全然治らなかったんです。
でもその方の顔をつぶしちゃいけないと思ってずっと通っていました。』
この二つの話をまとめると、
「怒らせたり不機嫌人させたりすると悪いから、感じたこと、思ったことをちゃんと伝えてない。」
に集約されると思いました。これは大問題ですね。自分のこと後回しにしてます。
理事の西と話していたのですが、彼はアメリカ人にお菓子を勧められたときに、食べたくもないのにはっきりと断らないような返事をしたところ、
『いらないと思ったのなら、はっきりNo thank youといいなさい』
と言われた経験があるそうです。
私は私で子供のころに、親戚から読みたくもない漫画をもらったときに
『これ読まないから要らない』
と答えたところ、
『あのいい方はないだろ?好きかと思って買ってきてくれたんだから』
とあとから親に怒られた経験があり、言われた側の気持ちを考えるようになりました。
前者はアメリカ的ですし、後者は非常に日本らしいと感じます。
話を戻すと、患者さんは少しでも良くなるために病院に通います。
治ってもないのに人のことを気にして、感じていることを言えない、言わないのは
それだけで治療効果を下げているように感じます。
医療が進んだ日本だけど、こと痛みに関しては本人しか感じることができない、自覚的なものなので、症状や治療効果を伝えられないのは大問題です。
『治療がきいてないことをお医者さんに言いづらくて…』と言った患者さんに私は、
『私からも先生に言いますから、チャンスがあったら是非伝えてください。ちゃんと伝えて相談し合うことが痛みの治療には大事ですよ』
と話すようにしています。痛みの学際的診療(痛みの治療に多くの医療者が関わるシステム)ならではですよね。こうして、医療者と相談できるようになった方は改善方向に向かいやすい経験があります。
ちゃんと気持ちを伝える努力と、患者が医療者に話しやすい環境づくり双方が必要です。
なので、一堂に会した場で話し合っていくべきですよね。どげんかせんといかん日本の慢性痛医療開催のために頑張っております。ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。
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サテライトイベント『私たちは痛みの最前線にいる』(リハビリ職向け)
https://www.pt-ot-st.net/index.php/seminar/detail/69034/