「メダカと一緒に育ったお米」そう聞いただけで、なんとも可愛らしく感じて大好きになってしまいました。
そして、メダカのプロジェクトを知り、環境について深く考えさせられました。
野生のメダカが絶滅危惧種になっていることはご存知でしょうか?
少し前の日本ではありふれた魚でしたが、今では危機的状況です。
確かに、身近でメダカを見ることはないですよね。
仙台市沿岸部の田んぼに僅かに生息していた野生のメダカは、
東日本大震災の津波でいなくなってしまいました。
でも!!
震災の前年に、そのメダカを宮城教育大学が研究のために採取していたのです。
その残っていたメダカを守るために仙台市八木山動物園や市民が里親となり、
「メダカの里親プロジェクト」が始まりました。
震災後の沿岸部で復旧が進み、農業が再開される頃、メダカは里親からふるさとの田んぼにかえされました。
田んぼにメダカを放流し、お米と一緒に育てられるのです。
農薬を使うとメダカは死んでしまうので、田んぼは無農薬です。
無農薬なら良いかというと、それだけではメダカは生きられません。
コンクリートで舗装された水路ではダメで、土を入れた鉢を入れるなどの対策が必要です。
現代で、農業と自然の生態系が共存するには様々な工夫をしなければなりません。
その努力の甲斐あって、メダカは増えています。
メダカが自然本来の生態系を見直すきっかけとなり、復興の象徴にもなっている、
それが「仙台メダカ米プロジェクト」です。
そのメダカ米をつくっているのが、八木山動物園園長だった遠藤さんです。
メダカの里親だった園長さんが定年退職後に遠藤環境農園でメダカ米を作っていらっしゃるのです。
遠藤さんはとても実直なお人柄で、そして知的な一面もお持ちで、魅力に溢れた方。
お写真からも伝わると思います!
次回は遠藤さんのことを書きますね。