全日本ロードレース選手権 第1戦 スポーツランド菅生
宮城県・スポーツランドSUGO(1周=3.7375km)
2020年8月9日(日)公式予選 天候:雨 コース:ウエット
10日(祝・月)決勝 天候:晴れ コース:ドライ
観客動員数 8300人(2日間合計)
ST1000クラス #15 ジェゲデ ゼカライヤ/Odakaihatsu Aprilia + TOHO
予選:16番手(1分45秒234)決勝:11位
まずは着実に完走しポイントを獲得!
全日本ロードレース選手権が8月に入り、宮城県・スポーツランドSUGOでようやく開幕戦を迎えた。“ゼック”ことジェゲデ・ゼカライヤは、昨年、筑波ロードレース選手権ST600クラスチャンピオンを獲得し、2020年から新設されるST1000クラスにフルエントリーを決意。マシンは、唯一となるアプリリアRSV4を走らせる。紆余曲折あったが、TOHO Racingとジョイントし、以前からサポートしてくれている江口謙氏、コーチの井上哲悟氏、そして新たにチーフメカニックとして平湯恵介氏が加わり、ゼックにとって、これ以上ない経験豊富な頼りになるメンバーが集まった。
ゼックにとって、筑波とツインリンクもてぎ以外は、ほぼ走ったことのないサーキット。新型コロナウイルスの影響でスケジュールは大幅に変わったが、その中で、スポーツ走行や7月上旬に開催されたSUGO選手権に参戦し、サーキットやマシンの理解度を深めて行った。それでも、さすがに1000ccの経験はないため、一度、江口氏に乗ってもらうと、マシンが一気に乗りやすくなった。
SUGO選手権、そして事前テストと雨が多かったが、テスト最終日はドライとなり、とにかく走り込んだ。周回をこなすことで、マシン、タイヤを理解し、コースに慣れていった。
レースウイークに入っても初日、2日目と雨に見舞われた。初日は馬の背コーナーで、公式予選でもスリッピーな路面コンディションの中、タイムアップを狙ったところで転倒するが、ケガがなかったのは不幸中の幸いだった。平湯氏は、素早く確実にマシンを修復してくれていた。
決勝日は、青空が広がり真夏の暑さが戻ってきていた。厳しい暑さの中、17周のレースはスタートした。ゼックは、やや出遅れオープニングラップを18番手で戻ってくる。すぐに単独走行となってしまうが、初戦だけに必ず完走することを目標にしていた。周りを見ると転倒するライダーも多く、ゴールできればポイントも獲れるはずと気合いを入れ直す。レース中盤に入るとタイヤのグリップが落ちて来るのが分かり、より慎重なライディングとなっていた。そして14周目に入ったところで赤旗が提示され、13周終了時点でレースが成立。ゼックは、11位で全日本ST1000デビュー戦を終え、当初の目標としていた完走、ポイント獲得を果たすことになったのだった。
ジェゲデ・ゼカライヤ コメント
「アプリリアジャパン、TOHO Racing、チームのみんな、そして応援してくださる皆さんのおかげで無事全日本デビューを果たせました。レースウイークは、2日連続で転倒してしまいましたが、平湯メカニックが完璧にマシンを修復してくれたので、レースは集中して走ることができ、目標であった“ポイント獲得”を初戦で達成することができました。岡山、オートポリスと走ったことのないサーキットが続きますが、ベストを尽くします。最後に今回のレース中に不慮の事故がありました。岩﨑哲朗選手のご冥福を心からお祈り申し上げます」