私の住んでいる場所には日本有数の庄内砂丘があります。途中、最上川や小さな川で遮られていますが、砂浜だけで20キロくらい走ることができます。夏場は海水浴客などがいて無理ですが、冬はほとんど人がいないので、思いっきり砂浜を走れます。
砂の上を走るのは結構難しくて、庄内浜の砂は細かいので、タイヤがとられてなかなかスピードが出ません。ちょうど波打ち際が砂もしまっていて、グリップがいいのですが、いきなり1mくらいの段差が現れたりします。波で砂が削られているのです。
また、スピードが乗ったところでアクセルを急に閉じるとフロントタイヤが砂にめり込んで前転してしまうことがあります。
あるとき、軽く砂の上を走っていたら、ポン! と音がして急に止まってしまいました。エンジンを見たら、プラグが外れていました。振動で緩んで外れてしまったようです。プラグを付け直して走りだしたら、また急に止まってしまいました。今度はプラグは大丈夫ですが、エンジンがかからなくなってしまいました。
仕方ないので、近くの堤防のコンクリートの上にバイクを移動して、調べるとどうもガソリンがキャブから出ていません。そこでキャブをばらしてみましたが、ばらしても原因がわからずに組み立てなおして、仕方なく、自宅まで押していくことになりました。自宅まで2,3キロあります。しばらく押して行って、もしやと思いキックしてみたらエンジンが復活。無事帰ることができたという思い出があります。ガソリンがどこかで詰まっていたみたいでした。
過去にも山の中でエンジンがかからなくなってしまい、ふもとまで歩いて降りてタクシーで帰ったこともありました。バイクは車で取りに行きました。長く乗っているといろんなことがあります。