2020/05/25 22:02

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*クーフーリンの蜂蜜酒*6/14迄*実行中*
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*活動レポート1*メイヴの蜂蜜酒*
*活動レポート2*サーモンと蜂蜜酒*
*活動レポート3*蜂蜜酒の造り手*
*活動レポート4*夏至の赤い満月*
*活動レポート5*ルーン文字の神秘*
*活動レポート6*祝祭ベルテーン*


*本日はクーフーリンの祖国アイルランドの素敵な風景をご紹介*

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クーフーリンのク(Cu)は、狼狩りに使われる「勇敢な猟犬」を意味する。

アイルランドで猛犬は勇気と美を示す存在として考えられていた。
そのため、英雄の名前にクーやクが付くことが多かったようだ。

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ク・コナハト(Cu Chonachat:コナハト人の猟犬)やク・モイ(Cu Maige:平野の猟犬)のように、氏族名や地名などとともに名前となる。

クーフーリン(Cu Chulainn)はつまり「クランの猟犬」である。

【 故郷アルスター 】

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アイルランドは南からマンスター、レンスター、コナハト、アルスターの4つの地方に分かれる。

クーフーリンはアルスター地方(現在の「北アイルランド」にほぼ相当)の伝説、いわゆる「アルスター神話」に登場する英雄だ。

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アルスターの国王ではなく、「赤枝騎士団」(Red-Branch Knights)を率いるリーダーであった。

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- Flag of Red Hand of Ulster -


アルスターの旗には、「アルスターの赤い手」の紋章がある。

アルスター王国にはしかるべき後継者がおらず、「一番最初に土地に手を突いた者が、その土地を所有できる」と宣言したため、己の手首を切り落として前方の陸地に投げた者がおり、土地の所有権を得たという伝承にもとづくもののようだ。

しかし、アルスターの吟遊詩人は赤い手の秘められた由来を語る。

" 赤枝騎士団のクーフーリンに次ぐ実力者のコナル・ケルナッハが、クーフーリンの死の復讐をしながら、旗に血のついた手を置き、それを軍旗としたのだ。" と...

【 巨人の石道 】

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- Clochán an Aifir - Giant's Causeway -

クーフーリンの故郷 - Ulster - アルスターには自然が造り上げた摩訶不思議な風景が広がる。

ジャイアンツ・コーズウェー (巨人の石道)は、海岸沿いに石柱群が8kmにもおよぶ。

正六角形の柱が連なる奇岩たち。
だんだん蜂の巣に見えてくる...

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「巨人の石道」の名は、アイルランドの伝説の巨人フィン・マックールに因む。

彼が対岸のスコットランドの巨人と戦いに行くためにつくった、とか、スコットランド北西のヘブリディーズ諸島に住む巨人の女性に恋をし、彼女をアイルランドに渡らせるためにつくったなど、今でも様々に語り継がれている。

【 北の町ダンドーク 】

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- Cú Chulainn's Castle -

アイルランドの北の町ダンドーク(Dundalk)
クーフーリンの領土だった場所で、城跡と戦没地がある。

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- Cú Chulainn's Stone -

瀕死のクーフーリンは戦場で倒れないように、自分の体を岩にしばりつける。

めっぽう強かったけれど、お隣のコナハト国の女王メイヴの策略で戦死してしまうのだ。


あまりにも多くの武勲をあげ、アルスターの盾となった大英雄。
その栄光に比べ、彼の生涯は意外なほど短い。


クーフーリンが戦場で散った時、戦いの女神モリガンはカラスの姿で彼の肩に留まった。

彼の最後の姿は銅像となり、硬貨となる。

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- Irish ten shillng coin 1966 -

少年のまま戦士となったクランの猛犬は、それこそ駆け抜けるように、その人生に幕を下ろしたのである。

「もしわたしの名声と行動が後世に残るのならば、わたしは一昼夜しか生きなくてもかまわない」
幼きクー・フーリンの言葉である。

【 神秘の岩リア・ファル 】

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ちなみに、古代ではレンスター(Leinster)の北部がミース(Meath)として分かれた5つの地方だったようだ。

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- The Hill of Tara -

ミースには、ケルトの宗教的な王(Ard Ri)の座があったタラの丘が含まれる。

この丘は、5000年以上前に造られた古代遺跡の宝庫である。

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アイルランドにおける伝説上の上王たちの国が存在した地として知られる。


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- The Lia Fail - Stone of Destiny -

ここにある立石リア・ファルはケルト神話で「運命の石」と呼ばれる。

神話によると、王者たるべきものが触れれば、石は叫び声をあげ祝福し、予言をするという。

しかし、クーフーリンや彼の養子のル・ゲイドが触れても叫ばなかったため、クーフーリンがブチ切れて、石を剣で割ってしまう。
そのためファルの心髄はタルトゥの土地まで飛んでいってしまったという...



はたまた、リア・ファルはアーサー王伝説のエクスカリバーが刺さる石のモデルにもなった神秘の石なのである。


【 ミードの大宴会場 】


タラの丘にはさらに「大宴会場」があった。

全長200mにもおよび、5000年以上前に造られたと考えられている。


なんと、この大宴会場は
An Teach Miodh-chuarta または
“the house of mead-circling”と呼ばれる。
つまり、「ミード・サークルの館」なのだ。


伝承では、上王が3年ごとに大集会を開き、6日間の大宴会を開いた場所である。
その宴には、ドルイド僧や諸王・貴族・吟遊詩人・農民などあらゆる人々が招かれ、飲み食い歌い踊りながら心ゆくまで楽しんだという。



王たちは、この大宴会場でミードを呑み、「運命の石」に触れ、正式な王位に就いていたのかもしれない...*





いつもの長文となってしまいました。
いずれはアイルランドの丘でミードを呑み、語り合いたいものですね。

次回は6月ジューンブライドの季節、
ハニームーンと蜂蜜酒の深い繋がりについてご紹介したいと思います*

■参考文献
Magic of the Celtic Otherworld: Irish History, Lore and Rituals
著者: Steve Blamires

wikipedia:
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Cú_Chulainn


海外サイト:

https://www.historyireland.com/20th-century-contemporary-history/red-hand-of-ulster/

http://libds.tamagawa.ac.jp/dspace/bitstream/11078/1216/1/25-3_2004_132-141_Apimondia.pdf

https://www.ireland.com/what-is-available/natural-landscapes-and-sights/articles/giants-causeway-myth/

写真:
http://wall.kabegami.com/word/北アイルランド%20?page=7#pager


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秩父土産販売と世界の珍しいウイスキーと
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※6月中に再開予定です※