こんにちは!千壽徳蔵です!残暑はまだまだ厳しいですが、だいぶ秋を感じられるようになってきましたね。私たち千壽徳蔵も残暑にも負けないくらいに暑い日々を送りつつ、本日第5回目の活動報告をUPするに至りました。現在、支援者様にお届けする商品の色見本を製作すべく上塗り職人の方と色味の調整を重ねています。第1回目の活動報告では漆屋さんから製作いただいたばかりのWAJIMA Lacaオリジナルの色漆をお見せしましたが、漆屋さんの卓越した技術とセンスのおかげで、とても綺麗な色漆を製作いただきました。※↓色漆をクリア板に塗った画像です。本来はこのまま木地に塗ることができればいいのですが、このまま塗ると刷毛目(※漆を塗った時の刷毛の跡のこと)が出てしまうため、上塗り用の漆を混ぜて刷毛目が出ないように調整をしていきます。そうするとこの鮮やかさに変化が出てきます。※↓これが刷毛目の画像です。わかりますか?漆というのは素晴らしい天然の塗料です。で・す・が!!天然ゆえの面白さと気難しさも持ち合わせています。それが「 乾くと色が変化する 」ということなんです。※↓上塗り漆を混ぜた色味です2枚の写真では背景色が違いますが、色味に大きな変化がみられることはおわかりいただけますよね?刷毛目が出ないように上塗り用の漆を混ぜることで、鮮やかだった色味が渋みのある色へと変化します。WAJIMA Lacaが求める色味に近づけつつ、刷毛目がないツルっとした仕上がりにするために上塗り職人の方と共に奮闘しています。なお、今回お見せした色味は現在も調整中ですので、今後変更になる可能性もありますが、千壽徳蔵オリジナルのトキメキカラーをお届けできるように頑張りますのでどうぞご期待ください!
こんにちは!千壽徳蔵です。まだまだ残暑厳しい今日この頃ですが、とても嬉しいご報告があります。WAJIMA Lacaの創作にあたり、どの職人の作業も外せませんし、どの作業もとても重要ですが、まず器の元となる木地がなければどの作業も行うことができません。その木地を創作してくださるのが木地師さんです。この度ご縁あってようやくWAJIMA Lacaの木地の創作にご協力くださる木地師、田中俊也さんと出会うことができました。※↓田中さんの作業中のお写真です。ここで田中さんのご紹介を少し!ご出身は大阪府でいらっしゃいますが、石川県にある石川県挽物轆轤(ひきものろくろ)技術研修所で木地師としての技術を習得され、現在は石川県羽咋郡志賀町にご夫婦で移住され精力的な創作活動をされています。若手不足が深刻な問題になっている伝統工芸の世界にとっては、希望の光とも言える若手のホープの方です。『 新しい漆器を創ろう!』そう意気込んでも、現在輪島では木地屋も木地師の方も少なくなっており、もし探すなら木地の産地でもある山中の地域で探してみたら良いと協力者の職人からのアドバイスで木地屋さんを探し始めました。しかしなかなか相談に乗っていただける木地屋さんも木地師さんも見つからず。1つ1つ手作業で木地を製作されているため、突然に見ず知らずの人間の仕事を受けていただくには難しいのが現状でした。※↓木地師の方が使用される道具です。そんな中必死にネットで木地屋さんを探していると田中さんと奥様の移住エピソードの記事を発見しました。他県から移住されているお若い職人の方で、精力的に活動されていることは記事を読む中で感じられました。その上奥様のご出身が青森県ということもあり、ビビッとシンパシーを感じてご連絡させていただいたことが始まりです。現在はWAJIMA Lacaで使用する木地のサンプル作成をお願いしており、きっと田中さんのお人柄がにじみ出る温かみと優しさを感じられる木地が出来上がってくるのではないかと今からワクワクしながら首を長くして待っています。サンプルの木地が出来上がりましたら、また活動報告に掲載させていただきますのでどうぞ楽しみに待っていてくださいね。
こんにちわ!千壽徳蔵です。早いもので今回で第3回目となる活動報告になります。前回の活動報告では輪島塗の真髄ともいえる下地作業についてお伝えしましたが、今回はさらに上層を作る「中塗り・中研ぎ」作業が開始されました。下地作業が終わると次の工程は別の職人に引き継がれます。中塗りは面を整えるために行う作業になります。白色でとても綺麗でしょう。この状態でも商品になるのではないかと思うような滑らかな表情になりますよね。本来の輪島塗では黒色の中塗用の漆を使用するそうなのですが、WAJIMA Lacaではさらに上層にカラフルな漆を使用して上塗りをするために職人の判断により白色の中塗り用の漆を使用しています。微細な部分ではありますが、職人の経験と知識がひかる部分です。※↓中塗り後の画像1です。※↓中塗り後の画像2ですそして中塗り作業をしてから乾燥させるとこんな風合いに色味が変化します。この渋い色味もまた素敵ですね。そしてまだ工程は続きますよ。次は中研ぎ作業です。せっかく塗ったのに研ぐってどういうこと?って思う方も少なくありませんよね。この先に待ち受ける上塗りという作業のために、塗り面を整えて、さらに上塗り用の漆の付着をよくするためにこの作業を行います。※↓中研ぎ後の画像です。活動報告では画像と共に大まかな説明とさせていただいておりますが、全ての作業が使っていただく方に末長く側に置いてもらえるよう職人が1点1点思いを込めて製作しています。ぜひサンプルカップが出来上がっていく様子と共に、伝統工芸という分野に少しでも興味を持っていただくきっかけなればとても嬉しいです。さて次はいよいよ上塗り作業になりますが…その前にドキドキワクワクの活動報告ができるかもしれませんので、どうぞお楽しみに!
こんにちは!千壽徳蔵の第2回活動報告です。ベースカラーの決定に続き、サンプルカップの下地作業がスタートしました。下地作業では器の元となる木地に、熟練された職人により割れやすい部分に布を着せていく「布着せ」という作業を行います。輪島塗の特徴の1つ目です。※ ↓布着せする前の画像です。※↓布着せ作業中の画像です。※↓布着せ後の画像です。そして輪島塗の特徴の2つ目でもある地の粉(※焼いた珪藻土と漆を混ぜた下地材)を塗布する作業を行なっていきます。※↓地の粉を塗布している画像です。WAJIMA Lacaでは熟練された下地職人の技術と輪島塗の特徴を取り入れることにより機能性が高く耐久性に優れた製品の製作を進めています。まだまだ作業は続きますが、私たちと共にサンプルカップの出来上がりを想像しつつ、ぜひ次回の活動報告をお待ちください。次回は中塗りの様子を報告予定ですが、現在ベースカラーの色味調整を進めていますので、そちらの報告もどうぞお楽しみに!
今回のWAJIMA Lacaで使用するベースカラーの6色が出来上がりました。この色漆は漆屋さんで1つ1つ色味の調合をしていただいているスペシャルカラーです。↑の画像は輪島塗の上塗り職人の方のもとで、透明なプレートに色漆を塗って、実際の器に塗った時にどのような発色をするのか確認する作業です。漆の不思議ですが、塗る前と塗って乾いた後では色味に大きな変化があります。塗る前の発色を保つことがとても難しく、漆屋さんと上塗り職人の方の調整により、この鮮やかな発色ができる限り損なわれないようにしていただいています。現在も上塗り職人の方と色味の調整を進めている段階です。今後少しずつ色味が変わっていく可能性もあります。引き続き私たちと共にWAJIMA Lacaが出来上がっていく過程を楽しんでいただければ嬉しいです。