以前の数についての記事と合わせてお読みください。https://camp-fire.jp/projects/273067/activities/137462#main6~9の数は3つの円を組み合わせて表現されています。中央と端の円の合計は全て5になっているため、端の一つの円だけ読めば、それに5を足すことで何の数を表しているのか読み取ることが容易となります。11以降は両端の合計が10となっている為、中央の円を読めば、それに10を足すことで何の数を表しているのか読み取ることが容易となります。
好んで仏教をモチーフとすることがよくありますが、タイトルにその名を冠するのは非常に勇気の要る行為でした。多くの言葉や知恵を借りて本作は完成しましたが、過去に人が作り伝え守ってきたものに対し個人の思想を挟むのはその場所にいる人々の尊厳を侵す行為にはならないものかと思い悩みました。自身は熱心な信者ではありませんが、それでも自身の体験に基く共感から最低限の敬意をもって制作を行い救全苦集の発表へと至りました。独自の解釈が多分に含まれています。そういった点も含めて楽しんでもらえたら幸いですが、気になるものがあれば是非原典を調べてみてください。言葉という形を与えられることで救いとなることがあります。もし何かに思い悩んだ時、ここで得た経験が僅かにでもそれを解消する一助となれば幸いです。
説明は動きや体験を伴わなければ理解し難い物と思います。動画でお伝えする形にしたいと考えているのですが、印刷したものが届いてから、あくまでオマケ、という形で作れたらと考えています。モックで撮影しようかとも考えたのですが雰囲気が出ないのも良くないと思い見送りました。点数表の駒を硬貨で代用していたのは狐狗狸の様で見た目も動きも面白い物でした。実際のパッケージには金属の透かしパーツと硝子カボションを封入予定です。ルールは当初予定していたものから大きく変わりました。札は四苦八苦と八正道の9種のみで、五行のようにそれぞれが影響し合う効果を持ち、相手が伏せて置いた札を予想して自身も同じ札を出すことで進行するものでした。決定したルールでは苦の相関関係は無くなっていますが、場に札を重ねることで数を近づける、苦しみを理解し寄り添う、という効果でイメージを残しています。逆に八苦札はどのように扱おうかと決めあぐねていたのですが、ルールを作っていく中で意味と効果が合致していきました。四苦に比べて八苦はその意味を想像し辛いものと思います。それについて説明するというのはゲーム内で表現したかったもののひとつでした。札の背面はそれぞれの苦に充てた花をあしらっています。曼荼羅は基本的な様式がいくつかあります。建築を俯瞰視したもの、生態系を図案化したものなど様々ですが、いくつかの特徴的なシルエットを踏襲しながら糸が層になって絡み合うような図を描きました。ゲームの進行は実際の曼荼羅の読み方に倣って反時計回りに進み下部から中心へ至るようになっています。目標値札は当初年齢に例えてルールを作成していました。年功序列を思わせるような点数計算はあまり好ましいものと思わなかったのですが、わかりやすいシステムとして採用しました。若くして死ぬことも老いてから知ることもあります。時間は経験を得られる機会が訪れる量を示すものであって、苦しみの量を示すものではありません。ダイスそれぞれの面に数が割り当てられるように、数値は横並びに整列しているものではなくあくまで個人を示す記号と解釈します。当初はどちらが早く苦を除き徳を集めるか、というルールで、八苦の札は相手の行動を妨害する意図で使用されるものでした。効果の内容的にはほぼ変化していませんが、協力して進むという設定にした事で、悪意を持って札を切るという状況を無くすことにしました。両者が対立する方がプレイ後の達成感は大きいかとも考えましたが、コンセプト上、相手に攻撃を与えて勝利へ至るという図式は望ましいものではなく、協力して同じ目標を目指すものとなりました。
救全苦集第二集●ゲーム内容2人用カードゲーム仏教にある四苦八苦の教えをテーマにしたカードゲーム。プレイヤーは様々な苦しみを持つ人々との出会いを経験し仏への道を歩む。●封入カード目標値札0~9各2枚計20枚経験値札0~9各2枚計20枚八苦札(愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦、八正道)各1枚計5枚四苦札(生、老、病、死)各4枚計16枚解脱修羅札1枚計62枚●準備解脱修羅の場に解脱札を置く。場の+-の状態を確認する為に使用される。札の効果(後述)によって場の状態が変わる度に裏返す。四苦の場に四苦札を1枚ずつ、ランダムに並べる。残りの四苦札を両者に配る。目標値札を山にし上部に置く。経験値札と八苦、八正道札を山にし下部に置く。目標値札から2枚を引く。1枚目を十の位、2枚目を一の位とし、1巡目の場の目標値を決定する。左手を十の位、右手を一の位とする。上部の数値表に目標値駒を配置する。現在地駒を0の位置に置く。上から百の位、十の位、一の位。経験値札と八苦札を混ぜた山札から1枚ずつ引く。●進行曼荼羅の右側、1巡目の場と同じ四苦札を多く持っている者から開始。同数の場合は2、3、4巡目を参照、または右手に座った者から開始する。交互に経験札の山から1枚引き、手札2枚の内1枚を場に出す。札の数を足して行き、年齢値に近づける。数の分駒を進める。目標値と経験値が同じ値になった場合、次の場(反時計回り)へ進む事が可能。。次の手番のものが山札を引かない事を確認した後、互いの手札を公開し確認する(手札にあると上がれない札がある、札の効果の項参照)。次順へ移る場合、経験札と八苦札を集め切り直し新たに山札を作る。その順で場に出した四苦札はその場に伏せる。場に出した目標札はその場に伏せ、その上に新たに目標札を置く。2巡目以降は前巡で最後に札を出したものを後手とする。また、目標値の誤差範囲内(1巡目±3、2巡目±2、3巡目±1、4巡目±0)であっても次の場へ進む事が可能。その場合、値を圏内にした者の次の手番の者が場と同じ四苦札を1枚場に置く(その場合、山札は引かなくても良い)。4巡目の場を同じ値にすることで上りとする。山札が無くなった場合は手札のみで進行し、出せる札が無くなった時点で終了とする。●札の効果〇四苦札誤差範囲内で場を上がる際に使用する(進行の項参照)。また、自身の手番の際、経験札を出す前に四苦札を置くことで2種どちらかの効果を得ることができる。1・自身が場に出す経験札の数を10倍にする(八正道の札にも有効)。2・場の+-の効果をこの手番より逆転させる。四苦札は現在の場の四苦札に重ねて置かれる。以降その場は置かれた四苦の場となり、誤差範囲内で上がる場合(進行の項参照)はそれに準ずる。〇八苦札・八正道この札が手札にある場合は次の場へ進行する事、また上がることはできない。・愛別離苦手持ちの札を失う、山札より1枚得る。次の手番へ移る。失われた札は盤面右下の位置へ置かれる。・怨憎会苦年齢札を2枚(十の位、一の位)引き、現在の年齢の値に加算する。目標値駒を移動する。年齢札の山が無い場合は場に出ている伏せられた年齢札を切り新たな山札とする。・求不得苦次の手番へ移る。次の手番の者は手持ちの札を失う。山から札を1枚引き、手番を終了する。・五陰盛苦上記3つの効果が発生する。・八正道0~9の好きな数を充てることができる。該当する札の効果(経験札の項参照)も発揮される。〇経験札経験札には効果が付されているものがある。・「2」次の相手の手番以降、場に出される経験札は全て引き算の効果(マイナスの場)になる。マイナスの場に2を出してもプラスの場とはならない。・「3」次の相手の手番以降、場に出される経験札は全て足し算の効果(プラスの場)になる。・「4」次の相手の手番、4以下の経験札しか数に加えられない(5以上の札を出しても良いが、数は変動しない)。経験札に付された効果、また、八苦札の効果は発揮される。八正道の効果についても、5以上を申告した場合は数に加えられないが、札に付された効果は発揮される。・「5」次の相手の手番、5以上の経験札しか数に加えられない(4以下の札を出しても良いが、数は変動しない)。経験札に付された効果、また、八苦札の効果は発揮される。八正道の効果についても、4以下を申告した場合は数に加えられないが、札に付された効果は発揮される。