開発秘話 その6 医師とエンジニア、それぞれの魂
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皆様のさらなるご支援、心よりお待ちしております。
開発秘話 その6をお届けいたします。
まだまだエピソードはありますので、今後も楽しみにしてくださいね。
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開発秘話 その6 医師とエンジニア、それぞれの魂
本間先生の研究のご意向を知り、さっそく東大へ訪れたゼオシステムの下川夫妻。
前回ご紹介したように、公表された情報では研究相手の企業を求めるとはあったものの、
当然ながら、申し出れば必ず受け入れてくださるわけではありません。
ゼオシステムの研究する「羽根車方式による尿流量の計測」という考え方が、
専門家である本間先生の視点から有用であると認めていただかねばならないのです。
一方、本間先生は日本の泌尿器科のオーソリティとして、以前からポータブルに扱える
尿流量計のコンセプトはお持ちであり、ゼオシステム以外の企業の開発動向も把握されていました。
世界的な動向でいえば、いわゆる「ロードセル方式」と言われる、物体の重力からくる圧力を電気信号に変換し、
そこから重量等を導き出す方式が主流でした。
実は最初の回でゼオシステムが繋がろうとした別の研究者も、この方式で研究を続けていたのです。
そのことも含めすべての状況把握した上で、本間先生は、ゼオシステムが目指す方式のほうが「見込みがある」と判断し、
ゼオシステムを研究パートナーとして採択することを選びました。
ついにゼオシステムは、最良のパートナー、本間先生にたどり着くことができたのです。
しかしその出会いは、決して甘いものではありませんでした。
出会った最初から、下川夫妻は本間先生の医療者としての理想の高さ、そして厳しさに圧倒されます。
「排尿障害の治療は、人間の尊厳を守ること」
「高齢者にとって、自分の力で最後までトイレに行けることが大切」
この機器の開発は治療の質を上げるだけでなく、高齢者の人生をも左右すると力説し、
崇高な使命感をもってあたることを求めた本間先生。
その想いにゼオシステムと協力者たちは、羽根車方式の計測結果の正確さで応えるべく、
以前よりも増して精力的に研究に注力していきました。
この邂逅は、ある意味、さらに厳しく長いワインディングロードの始まりでもあったのです。





