2013/09/09 00:18

【「自由に発表でき、作り手や情報が集まる場が"新しい文化"をつくっていく」】
あるカメラマンとの出会いから、秋田のクリエイターさんたちを沢山紹介してもらったそうです。みな「発表する場、集まれる場、情報を必要としている」ことを確信。京都ではそういった場があちこちにありました。
当時、臨時職員として働いていましたが、「『女性のための起業セミナー』という講座を受講、その流れで、県の創業支援事業に申請してみたところ、通っちゃった」
それが、「ココラボラトリー」という「場」づくりの始まりでした。
何が大変でしか?の問いに、「最初は、とにかく工事が大変でした」もともと印刷工場だったビルのリノベーションを「みな手づくりして、もちろん初めてのことばかり。色んなアクシデントがありました」
「水道管が凍って、目の前の神社に水を汲みにったり、春になってようやく溶けるとか…(笑)」
夢中で走り抜けてきた感じですか?という問いには、「むしろ、暇でした。もともと地道に、ひっそり始めたかったですし、訪れる人が1日1、2人という時は、来た人とずーっとおしゃべりしてました。でも、それがとても貴重でした」
【『根っこ』という実感、秋田の人間になったんだ】
はじめから「きれいすぎる所では育たない文化もあるし、人の営みが見えるものや、時間が層になっているような場所をつくりたいと思ってました。若者だけが集まるっていうのも嫌で…。でも、もともと住んでいた年上の人たちの経験がここにはあって。本当に可愛がってくださいました」
「生活の中の"創造性"」そんな土壌が出来つつある時にさらに追い風となったのが、「あきたびじょん」を手掛けた梅原真さん(デザイナー)や、藤本智士さん(『Re:S』編集長)という外からの風。
「私にとって『のんびり』は今までの繋がりを結集でき、それを言葉に出来ることが魅力で、第1号で寒天のことを取り上げて以降も、あば(おばさん)たちとの交流を続けてきました。そこから見えてきた『台所で培われてきた哲学』、それが第5号の『のんびり』で表現したいことでした」
秋田という土地で培われた食文化を再確認、いまあらためて「秋田の人」になったことを実感しているように思えました。





