2014/03/24 21:14
次回作で、水を綺麗に撮る必要に迫られ、"水の魔術師"と言われている、アンドレイ・タルコフスキーに興味を持った。今まで難解そうで敬遠していて、「ローラーとバイオリン」と「惑星ソラリス」しか観ていなかったのだ。
1. 「ローラーとバイオリン」(1960)
タルコフスキーの映画学校の卒業制作作品。46分。ニューヨーク国際学生コンクール第一位。
バイオリンを習っている少年とローラーで地面を馴らしている労働者の青年との一日の交流を 描いた作品。
主人公は、子供の頃、音楽学校に通っていたというタルコフスキーがモデルなのだろう。階級を越えて、芸術の果たす使命と言った事を描きたかったのではないか。男と女の距離も、さりげなく描かれていた。
唐突に出て来る廃墟の破壊のイメージは、古い体制と階級差の破壊を訴えているのか。
確かに、水やガラスや鏡の反射などをすでに多用している。太陽に反射する水。水面に映り込む景色。水面の太陽光の反射を浴びる主人公逹、などを使って演出していた。