2015/08/14 08:16
昨日、このプロジェクトを支援するにあたり、
直接、想いを聞かせてほしいと訪ねてくださった
方があり、とても感激しました。
以前、レポートでNPOを立ち上げる理由を
書いたとき、「怒り」が根底にあるような
ことを書いたのですが、「怒り」について
もっと聞かせてほしいということでした。
高齢者福祉を考える住民の会・はこべらを
2009年に始めた時は、介護現場に対する
「怒り」がありました。
一般の方は、職員は「プロ」だと信じて
いらっしゃると思いますが、知識も技術も
ない、昨日まで専業主婦だったという職員も
います。私自身も介護を何も知らない職員でした。
私に身を任せてくださる利用者さん、信頼を
寄せてくださるご家族を裏切りたくないと思い、
通信教育と国家試験の勉強を通じて、介護職員と
して知っておくべき「介護」の基本知識を独学で
学びましたが、同僚の中には、「自分は、主婦の
パートだし、給料だけもらえればいい。介護には
全く興味がない」
「努力が経営者に認められるわけでもないのに、
なんで学ばなければならないの?」などと、自分勝手な
意見をハッキリ言い切る職員もいました。
その人たちは、悪人ではないので、利用者さんには
親切な態度で接していましたが、ただの良い人であって、
介護のプロではない。
そういう同僚に対する怒り、職員を教育できない
職場への怒り、そして、現実を知らない世間への
怒りなどがあり、私が出した結論は、利用する側にある
一般市民の「見る目」を養おうというものでした。
「地域の中心で介護を叫ぶ」と2009年当時、
流行した本のタイトルを真似た宣言をしたものです。
制度は、国民の「最低限」のことを守ってくれるだけ。
より良いものを求めるならば、利用する私たち自らが
良くしていくことをしないといけない、と思っています。
なぜ、いい職員が育たないのか
初めから向学心がない人は論外ですが、研修に行きたく
ても、いい研修は「都会」で行われることが多いです。
研修費の高いものもありますが、無料であっても、
そこまで行くのに、時間も交通費も余計にかかり、
行けない職員もいるはずです。
私の住むたつの市でも、時々、研修がありますが、
定員があったり、チャンスが1回だけしかなかったり、
常時、職員が学べる研修機関はありません。
NPOでは、職員のレベル向上のための研修を
企画・運営し、地元で学べる場を作っていきたいと
思っています。
「毎日がアルツハイマー2」から学べることも
ありますし、介護を実践している関口祐加監督から
学べることも多々あると思います。
〆切が迫っています。学びの場をつくり、介護の
環境をより良くしていくことについて、ご理解、
ご協力をお願い申し上げます。