本プロジェクトにあたり、浮世絵コンシェルジュ・畑江麻里さんより応援メッセージをいただきました。映画『宮城野』は多くの方々に支えられています。本当にありがとうございます。
▼畑江麻里さんのプロフィールはこちら
hataemari.jimdofree.com
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まるで舞台を見ているような新感覚の映画『宮城野』。
一貫して、美しい女性を描いた浮世絵を「美人画」と呼ぶのではなく、江戸時代に実際に呼ばれていた「美人絵」で通されていることや[*1]、役者の顔貌の描き方は初代歌川豊国の『役者似顔早稽古』(役者をうまく描くコツを教えた絵手本)に記されている通り、鼻→口→目→眉→顔の順に描いていること、さらに現代浮世絵師の石川 真澄氏が手タレになっていることなど、細部まで拘り抜いている点が圧巻です。
特に印象的だったのが、舞台セット。背景の歌川広重の名所江戸百景風の名所絵は幕末に刊行されたものであり、実際には、この映画の写楽の時代には刊行されたものではないものの(舞台セットのものは、画題も変わり、改印も消されていますが)あえて哀愁感のある広重の名所絵を使用することで、宮城野の哀愁漂う感じと絶妙にマッチしていて、非常にしっくりきました。
さらに、豪華キャスト・片岡愛之助さんのクローズアップの「見得」を用いた歌舞伎、毬谷友子さんに合わせて女流義太夫が登場する「義太夫の出語り」、映画にあまり取り入れられることのない「だんまり」など、歌舞伎好きの山﨑監督だからこそ撮影できた演出も、この映画の最大の魅力だと感じます。
山﨑監督の代表作の映画『宮城野』は、後世に伝えていくべき名作であると考えており、今回のインターナショナル版制作のクラウドファンディングを、山﨑監督の後輩として、心から応援したい気持ちでいっぱいです!!
畑江麻里(浮世絵コンシェルジュ)
[*1] 「美人画という言葉は、明治40年の文部省美術展覧会より作れた言葉で、江戸時代は、「美人絵」、「女絵」などと呼ばれており、「美人画」と書いてある浮世絵も、「美人画(ゑ)」と呼んでいます。
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映画『宮城野』を浮世絵コンシェルジュの立場から紐解いていただきました。
畑江麻里さんには「浮世絵コース」のリターンとなるトークイベントにご登壇いただき、山﨑監督と語っていただく予定です。
◆オンライントークイベント「浮世絵コンシェルジュと語る映画『宮城野』の魅力(仮)」
・11月28日(土)15:00〜16:30/オンライン形式にて開催予定(約2週間の録画視聴あり)
※本トークイベントは以下のリターンに該当します。
【I.「写楽の浮世絵ライト」コース】30,000円
【J.「写楽の浮世絵」コース】 50,000円
【K.「写楽の浮世絵プレミアム」コース】100,000円
【L.「山﨑達璽プレミアム」コース】100,000円
引き続きご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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★☆★ 畑江麻里さん・舞台出演情報 ★☆★
雷5656会館館長・石田透さん 定年退職記念公演『浅草夢やしき』
・会場:雷5656会館5階「ときわホール」(東京都台東区浅草3-6-1)
・日時:2020年10月9日(金)15:00 19:00/10日(土)13:00 17:00/11日(日)11:00 15:00
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