まいど。NPO法人Reジョブ大阪の中の人です(笑)
このクラウドファンディングは、高次脳機能障害や失語症のある方たちが出演したり実行委員になったりして文化祭を開こう!というイベント資金の一部を集めるためのものです。
親亡きあと
みなさんにはお子さんがいますか? その人はお元気ですか? 老後のもっと先、自分が亡くなる時のことを考えたことがありますか?
私の両親も年を取りましたが、「子どもに迷惑はかけたくない」と、ずいぶん前にお墓を整理したり、遺産、住んでいるマンションはどうするか?ということなどについて話をしたりしています。私は、死ぬこと、エンディングのことなんて言わないで、もっともっと長生きしてほしいのですが……。
でも、最近、こういう状態はすごく恵まれていることだと、気が付きました。増村さんに出会ってからです。
増村さんは、同じ東京都小金井市の方です。あ、ずいぶん言いそびれていました。私、NPO法人Reジョブ大阪の理事を務めていますが、東京の人なのです。
もとい。増村さんは、高次脳機能障害小金井友の会「いちごえ会」の会長さんです。私が高次脳機能障害のことをもっと勉強したいと思って、近隣都市の当事者会を探していたら、めっちゃ近所にあったといういきさつです。突然、茶話会にお邪魔して以来、何かとかわいがってもらっています。
増村さんは87歳の女性です。58歳の息子さんと一緒に暮らしています。息子さんは高次脳機能障害があります。私が知る限り、言葉もそんなに話さないですし、円滑なコミュニケーションは取れないと思います。万が一、増村さんに何かあったら、息子さんは多分、生きていけないと思います。
お墓とか遺産とか、そういうことを心配する私の両親は、恵まれているのだと思います。それは私が障害を負わず、わりと健康だからです。
逆に私の一人息子、彼が障害を持っていたら……と思いをはせてみました。その答えは、すぐに出てきました。はい。息子を置いて死ねないです。みなさんもちょっと想像してみてください。自分のお子さんが結婚をしておらず、障害を持ったら……。
障害者の会には「障害」がない
私は、地元ということもあり、このいちごえ会の懇親会などによく参加します。最近はコロナでできていませんが、お花見やクリスマス会もあり、とても楽しいです。そこで私がいつも感じるのは、「ここは障害者だらけなのに、全然「障害」がない」ということ。失語症者、高次脳機能障害者もいます。足が不自由な人も多いので、皆がゆっくり話し、ゆっくり歩きます。歩くために装具を付けるのに立ち上がれなかった人に、障害者が気遣って椅子を用意します。毎回要点をパソコンでサブ画面に打ち出しているのも障害がある人です。私は片手でも叩けるタンバリンや鈴を用意して、ギターに合わせて奏でてもらっています。どこにも「障害」がありません。
増村さんはこういいます「制度が障害を作っている」
この意味、分かりますか?
これができないからあなたは障害者です。これができないのでここには通えません。そんなことばかりだと思いませんか?
いちごえ会では、みなが効率や速さを求めません。誰もが居心地が良いのです。日本全体がこうなったら良いのにと思います。そうすれば、生きづらい思いをしている人もいなくなるのではないでしょうか。
自分が死んだとき、どうあってほしいか。増村さんはそのことについて、答えを出していて、今、実現に向かって動き出しています。私も全力で応援したいし、その夢の中に私も入りたいです。
どんな構想を持っているのか、それは25日、まるっと文化祭で動画にて配信します。お楽しみに!
詳細はこちら