2019年に倒産した障害者福祉事業者の数が前年比30.4%増の30件。(東京商工リサーチ調べ)
この数字は過去20年で最多です。
その背景には▶︎小規模事業者の販売不振▶︎放漫経営▶︎人手不足と言った理由が挙げられており、就労継続支援、就労移行支援などの事業所の設立に対して民間企業からの安易な参入が原因とされています。
これが新型コロナウイルス蔓延前のデータです。
新型コロナウイルス感染症の影響で、全国の約900の障害者福祉サービス事業所が休業しています。これは知事から休業要請のあったデイサービスなどの「通所型」とショートステイなどの「短期入所」の施設においての休業の数字です。
データとして出ていないためはっきりとした数字は分かりませんが、身体的にも問題となりやすいことは変わらないので、同じような事態が就労継続支援、就労移行支援事業所にも出ていると考えられます。
就労継続支援、就労移行支援事業所というのは、福祉的なイメージが強いと思いますが少し違います。
事業所としての売上、つまり【利益】が出ていなければ運営は不可能です。助成金や補助金があるとはいえ、障害者が一般企業等で働くため前準備としての仕事の場を提供しているだけであり、なおかつ給料も制度に則ってしっかりとお支払いする必要があります。
分かりにくいので簡単に言うと、
作った物が売れなければ潰れる
というのは一般企業と変わりません。
売る物というのは形に見える食べ物や雑貨だけでなく、労働力という部分も含まれています。
今回のプロジェクトでも例にあげた自動車産業からの仕事依頼は、自動車部品の組み立て依頼などであり労働力を売っています。
就労継続支援B型事業所に関しては、障害者が日時や体調に合わせて柔軟に働くことができるよう労働契約を結ばない形態の事業所になっており、君と僕と珈琲とで依頼するのはこのB型事業所です。
信じられないかもしれませんが、1時間200円でもお支払い(地域や環境などにより差がある)すると喜ばれるそうです。これは無条件に高い方が良いんだと言えることではないかもしれませんが、この仕事すらも減っていたらかなり厳しい局面になることは言うまでもありません。
僕がこうやって動いているのは、事業所の方からお話をいただいて1週間ちょっとでまとめて動いているのは、救う時間が遅ければあっという間に事業所は潰れるかもしれないからです。
早く動いて早く最低限の結果を出す。これが君と僕と珈琲とに課せられた条件でもあると思ってます。