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香川の伝統工芸を生かした、野点用の茶箱づくり!

新型コロナウイルスにより、観光もイベントも難しい今。私たちは、焼き物、桶、織物など、さまざまな香川県の職人と一緒に、中国茶の野点用の茶箱をつくっています。コロナで遠出がしづらい今だからこそ、お茶を通して豊かな時間を味わってほしい。同時に、伝統工芸の未来も切り拓きたい。そんな挑戦にご支援ください。

現在の支援総額

553,600

100%

目標金額は550,000円

支援者数

27

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2020/12/05に募集を開始し、 27人の支援により 553,600円の資金を集め、 2021/01/30に募集を終了しました

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現在の支援総額

553,600

100%達成

終了

目標金額550,000

支援者数27

このプロジェクトは、2020/12/05に募集を開始し、 27人の支援により 553,600円の資金を集め、 2021/01/30に募集を終了しました

新型コロナウイルスにより、観光もイベントも難しい今。私たちは、焼き物、桶、織物など、さまざまな香川県の職人と一緒に、中国茶の野点用の茶箱をつくっています。コロナで遠出がしづらい今だからこそ、お茶を通して豊かな時間を味わってほしい。同時に、伝統工芸の未来も切り拓きたい。そんな挑戦にご支援ください。

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皆さん、こんにちは!山本梨沙です。「香茶里」プロジェクトのご支援、ありがとうございます。本日ご紹介するのは、茶器を収める桶をつくる谷川木工芸の谷川清さん。「伝統を守るために、新しいことをやっていこう」。そんな気概に満ちた、私たちの心強いパートナーです。谷川木工芸は、1950年に創業。清さんは3代目にあたります。お父さんの雅則さんは、2018年に伝統工芸士に認定された腕利きの職人。谷川木工芸は、主に酢飯を入れる寿司桶や、おひつなどを作ってきました。40年前、三木町の周辺には、10軒以上の桶屋がいたそう。でも、洋風の生活様式が浸透するにつれ、桶の需要は減っていき、今残っているのは、谷川木工芸を含め2軒だけです。そのような状況だったため、両親は清さんが継ぐことには反対していたそう。清さんは専門学校を卒業後、ヘルパーの資格を取り、介護施設で10年間働きました。そのうち管理職となり、経営も任されるように。ゆくゆくは自ら事業をしたいと思っていた清さん。「介護業界で新事業を始めるか、家業を継ぐか。自分の前には2つの選択肢がありました」清さんは悩みますが、「桶作りの伝統を残したい」と思ったのと、「伝統工芸って、実はもっとできることがいっぱいあるんじゃないか」と可能性を感じ、3代目として継ぐことを決意。2017年のことでした。それからまずは1年間、みっちりと桶作りの技術を学び直します。それからでした。清さんの挑戦心が発揮されていくのは。谷川木工芸のHPよりまず実施したのは、弁当箱「讃岐弁」シリーズを制作。これは、「お櫃にご飯を入れておいしいなら、そのままお弁当箱にしよう」というコンセプト。桶の新しい需要を開拓しようという狙いで、結果、さまざまなメディアに取り上げられ、話題になりました。さらに、「讃岐桶樽」というロゴの入ったTシャツをつくったりも。「職人というと、かっこ悪い作業着を着て、ずっと作業場にいるという印象があった。もっと楽しいイメージをつくっていきたかった」とのことです。こんな谷川さんの根底にあるのは、「伝統工芸が培ってきた優れた技術を、現代社会に合う形にし、人々の心を豊かにしたい」という思い。香茶里の桶部分は、白木の木片を、たがをはめて接着してつくっています。乾燥させた後、継ぎ目がわからないくらい滑らかになるよう調整していくのが、職人としての腕の見せどころ。桶は、使い込むほどに、味のある染みができてきます。まるで、使い手の人生の年輪を刻むように。「香茶里」は、使う人に人生にずっと寄り添い、その人生を彩るお供になってほしい。そうした思いでつくっています。そうした中、長く愛される製品を、現代の人の生活様式に合った形で作ることに挑戦し続けている谷川さんに、桶を依頼することになりました。


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皆さん、こんにちは!山本梨沙です。「香茶里」プロジェクトのご支援、ありがとうございます。2番目に紹介したいのは森本隆さん。茶箱の蓋となる組手(くで)をつくる伝統工芸士です。組手とは、障子の格子の模様を手作業で組み上げていく技法。もともとは家をつくるときの障子に使われる技法ですが、森本さんはこの技法を生かして現在、以下のような素敵な小物づくりにも力を入れています。これらは、森本さんのパートナー・佳瑛さんがデザインし、森本さんが制作したもの。木で作ったカバンにトートバッグ、サッカーボール。木で作られているとは思えないほどの精巧な形状ですね。仕事場で談笑する森本さん森本さんは、(有)森本建具店の3代目として1965年に誕生。高松工芸高校を卒業後、兵庫県の職人のもとで3年修行した後は、ずっと高松で住宅やお店に使う建具づくりに取り組んできました。精密な木工用機械がある今日、ミリ単位で木を切ったり削ったりするのも、比較的容易にできるようになりました。しかし、森本さんが働き始めた当時は、木材の長さを図るのにコンパスを使うなど、アナログな手法がまだ生きていました。こうした手作業で精緻な技術を体得してきたからこそ、作れるものがあるとのこと。例えば、上の写真の2つの組手。右側は雑に作られた組手。左側は精緻に計算しながら作られた組手です。机に置いてみると、右側は隙間が空いてしまうのに対し、左側がピタっと机にはりつきます。10年、20年と長持ちする家具かどうかは、こうした細かい点までいかにしっかり造りあげられるかどうかにかかってくるということ。高松にある森本さんの小物を販売するお店「TASUKI-Int.(タスキ インターナショナル)」 そんな森本さんは、香川の若手木工職人の相談に乗ったり、子ども向けの木工教室も開いたりと、積極的に後進育成にも力を入れています。和室の需要が減る中、組手のような伝統的な技法をどのように未来へつないでいくかは、大きな課題です。森本さんが小物作りを初めたのも、「後進のためにも、『木工職人にはこんな可能性もある』ということを示したい」という思いだったとのこと。もっとも、住宅や店舗用の建具に比べ、小物は「金にならない」と言われることが多くあります。「自分はたぶん、負けず嫌いなんです。ほかの人が『できない』と言うから、やってみたくなる」そう笑う森本さん。ベテランでありながら、挑戦心を燃やし続ける。そんな瑞々しい森本さんの心意気を届けたいと思い、今回、香茶里の制作に関わっていただくことをお願いしました。森本さんのお取組みの詳細や商品情報は、HPをぜひご覧ください。次回は香茶里の桶の部分を制作する、谷川清さんを紹介します。


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皆さん、こんにちは!山本梨沙です。「香茶里」プロジェクトのご支援、ありがとうございます。これから、「香茶里」をつくってくれている職人さんたちを紹介していきます。Vol.1は、茶器を手掛ける焼き物職人、上野剛児さん。(作品の制作風景)上野さんは徳島県育ち。専門学校を卒業後、埼玉県で自動車メーカーのプロダクトデザイナーとして働きました。仕事は充実していましたが、満員電車に揺られる日々に「自分はこんな生き方をずっと続けたいんだろうか」という疑問が募ったのだとか。5年近く務めた後、上野さんは東南アジアや北米をめぐる放浪の旅に出ます。そこから帰国した後、しばらくして焼き物の世界に触れる機会がありました。実は、もともと子どもの時から焼き物に関心があった上野さん。改めてちゃんと学んでみたいと思い、福井県窯業指導所の扉を叩いたのは、20代の終わりごろだったとか。(上野さんの工房の窯。手作りでつくられた)ここで、上野さんを運命の出会いが待っています。南蛮焼き※の陶芸家、森岡成好さんの作品です。「肌にじかに質感が伝わってくるような感触と、土が生きている感じ……初めて見たとき、深い感動を覚えました」森岡さんは、和歌山県の山中で制作活動に取り組んでいます。そこで上野さんは、作陶の様子を見学させてもらいます。「薪に火が付き、窯の中で徐々に燃え上がっていくドラマチックさ。窯の外に広がる夜空に、美しく輝く星。そんなものを見たとき、『自分が求めていたのは、こういう世界だ』」と思いました」それから4年間、上野さんは森岡さんのもとで作陶技術を学びます。(上野さんの家と工房。家もDIYで建てられた)その後、故郷の徳島県の近くに土地を探し、東かがわ市に居を構えたのは2005年のこと。その後、友人や周囲の人たちの協力を得つつ、自ら家や窯をDIYでつくっていきます。(上野さんの作品の一部)自分のスタイルを貫いて生きてきた上野さん。とても気さくな方ですが、作品へのこだわりは強く、気に入らないと作品を割ってしまうこともあるのだとか。「作品づくりで一番こだわっているのは、使う人が、自然と持ちたくなるような形であること。ときには喧嘩もするけれど、一緒にいてくれると心が豊かになる……。そんな作品を目指したいと思ってます」(工房で打ち合わせをする上野さん)実は、香茶里の生産にあたり、「茶器を量産してほしい」と頼んだところ、「自分の作品は、1つ1つ違う。それでもよいか」と問い返されました。こんなところにも、上野さんの作品へのこだわりを感じます。「香茶里」には、手にした人ひとりひとりが、自分らしい豊かな時間を持てるように、という願いを込めています。そんな願いを伝えるうえで、上野さんの作品をぜひ入れたい。そう思い、今回の茶器作りをお願いしました。上野さんの作品は、全国各地で開催されている展示会場で購入することができます。ご活動に関しては、Instagramご覧ください。※「南蛮焼き」とは、16世紀に南蛮貿易によってベトナムなどからもたらされた技法。釉薬を使わず、薪窯を使って焼締めを行います。なお、香茶里に付属する茶器は、必ずしも南蛮焼きではありません。次回は、香茶里の蓋を制作してくれている森本隆さんを紹介します。