お世話になります。「反貧困ネットワーク・緊急コロナ災害アクション」事務局です。
1月3日の活動について、事務局長瀬戸からの活動レポートです。
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新型コロナ災害緊急アクション・つくろい東京ファンド・ビッグイシュー基金・POSSE・反貧困ネットワークとの協働主催の「年越し大人食堂2021(四谷)」無事に終了しました。
12月31日「池袋緊急相談会@東池袋中央公園」を含めると、計3回企画で約950食の食事提供、150名の相談を受けた事になります。世界の医療団、パルシステム、企業組合あうん、自治体議員の会、外国人支援団体、そして多くのボランティア参加の皆さんの力を頂きました。
テレビのニュースで、年越し大人食堂 を知ったお子さんもお年玉を寄付するため、お父さんと一緒に会場まで来てくれました。
今回の企画を成功させるために、集まった広範で多様なネットワークができた事は大きいです。結果的にですが、12年前の年越し派遣村の際に活躍した労働弁護団や労働組合有志が主催した「年越し支援・コロナ被害相談村」、同時開催していた「なんでも電話相談会」など、切れ目ない連携が実現、長期化し深刻化するであろうコロナウイルス感染影響における貧困拡大に対応できる「共助」体制を今後、更に強めたい。それだけでなく「社会運動化」して政治を動かしていかないと駄目と強く実感もした。難民申請しても遅々として認定されず、労働もできず、生活保障もなく医療にもアクセスできず、移動の自由もなく、所持金も枯渇し、「給付金を求めて」助けを求めてきた外国人、「共助」でできる事は僅かです。限界があります。「公助」が機能しないとこれ以上は解決できない事が解った「年越し大人食堂2021」あとは政治の責任です。
今日の全体集計で、計318人の方(お子さん14人含む)399食の食事提供、相談は74名、うち女性12名、半数が20代~40代、31名が外国人の方でした。(ナイジェリア、イラク、ペルー、ベトナム、エチオピア・ギニア・アフガニスタン・ブラジル・トルコ・カンボジア)医療相談が12名で特に公的支援が受けれない外国人が深刻、法律相談が4名、緊急給付金が38名、68万円、豊島区福祉事務所に当日中の生保申請が2名、明日以降に生保申請同行が3名でした。(自宅で点検した数値です。)
前回と同様に生活保護利用による「尊厳の否定」と「孤独」より野宿生活の方が気楽と生保申請を躊躇や否定されて今日からも野宿を続けると答えた方がいる一方で、前回や大久保公園相談会の際には躊躇したが、熟慮して生活保護申請したいと再度、相談に来てくれた方が2名いました。すでに生活保護を利用していながら、アパートが見つからない、アパートを見つけても入居を認めてくれないなど、福祉事務所の理不尽な対応にひとり悩んで相談に来てくれた方、もう心配いりません。私たちが今日からサポートしますと約束しました。
今日の相談会では「給付金を求めて」助けを求めてきた外国人の方々が多かった事が特徴です。長期の入管収容で、高血圧。糖尿病、鬱病、内臓疾患を患いながら医療も受けれない。コロナ感染拡大防止のために仮放免になったあとも働くことは許されず県外移動も禁止されている。一方で今日来られた外国人全員が寝泊まりできる場所は確保されていた。高齢の大家さんが見るに見かねて6か月も家賃が払えない状況なのに、「払える時でいいよ」と待ってくれていたり、シェアハウスを無償で住めるようにしていたり、地域の優しき隣人さんに支えてもらっているという話も聞きました。でもこれは民間の善意の「共助」です。完全な持ち出しです。、生活保障もなく医療にもアクセスできず、まさに生存権もない非人道的行為を日本政府がおこなっている。今日来ていた国会議員団と話して1月17日に議員団が外国人の方が住んでいるアパートと支援団体を訪問する事が決まりました。
国に帰れば弾圧と迫害が待っている。だから帰れない。私の友人は「良心的兵役拒否」で逃れてきました。自国に帰れば政府からクルド人を殺せと指示される。私は殺す事なんてできない。私に聞くのです。「憲法9条を持つ日本が何故、私たちを見殺しにするのですか。」やっぱり政治を動かし、変えなければいけないと痛感するのです。
明日からも各地からの路上からのSOSを受けたら駆けつけます。「死にたくなくても死んでしまいそうです。」支援を受けれない外国人のサポートも続けます。今日も明日も多くの方々が泣いているからです。
オーガナイズを担当した佐々木さんと荷物を片付ける帰りの車中で話しました。「5月の連休と、オリンピックを決行されたらロックダウンされた東京で、大人食堂やるしかないよね。」その時はまた皆で力を寄せ合いましょう。
明日は豊島区福祉事務所に終日います。大人食堂経由で福祉事務所にいかれる相談者のフォローです。