活動報告、すっかりご無沙汰してしまいました!
例年よりも2週間も早く桜が開花し、大慌ての春のはじまりを迎えています。
なぜ、開花が早いと慌てるかというと、
一言でいうと、
まだ蜜蜂たちが花蜜を集めるための十分な準備ができていないからです。
例年であれば、お彼岸(3月20日ごろ)から蜂たちが徐々に増えてきて、
4月初旬の桜、山桜の開花のころに最初のピークをむかえて、
桜の蜜を集め、
それから菜の花やクローバー、藤、アカシア、と順に蜜を集めるようになる、
という感じなのですが、
今年はお彼岸のころにはもう桜(ソメイヨシノ)が満開で、
蜂たちの成長が間に合わなかった、という状況です。
とはいえ、蜂たちの環境への対応は素晴らしいものがあり、
強群(勢いのある群)は、流蜜のチャンスを逃すまいと、
一気に数を増やして造巣活動を活発化させてくれていて、
こちらも群ごとの力量をみながら、巣をどんどん足していって、
スペースを作ってあげる、という作業に追われていました。
そうした状況も、ようやくひと段落した、というところです。
で、今年、おもわず涙腺が緩んでしまった光景が、この写真。
そう、農場の近くを流れる「村田川」に鯉のぼりがもどってきました。
昨年は感染症の影響で、見ることができなかった鯉のぼり。
この「村田川の鯉のぼり」は、
桜の季節、そして、ゴールデンウィークには近隣から多くの人が訪れる
一大名所となっていますが、
実は、地元の有志の方で設置、管理されています。
その名も、「清流会」そして「もんじゅの会」。
鯉のぼりだけではなく、
この河川敷の草刈りや、桜の木の剪定まで、この方々が実施されています。
あとから聞いたのですが、この河川敷に最初に桜の木を植えたのも、
じつはこの会の方々が自費で植えられたとのこと。
まだ、
ワンドロップファームとして市原で活動をはじめて間もないころ、
この村田川沿いの倉庫を、出荷場としてお借りできるようになって、
この鯉のぼりの設置作業や、お祭りにも誘っていただきました。
そのときの地元の方々の温かい心配り、やさしさ、
そしてエネルギーに心の底から安心感を覚えたことを、今でもはっきり覚えています。
よそ者が、
とつぜんやってきて有機農業をはじめたり、蜂蜜を売り始めたりと、
地元の方々にはおもしろくないこともあるんじゃないか、と不安な日々でしたが、
まさかこんな風にあたたかく接していただけるとは思わなくて、
本当に市原にきてよかった、と思った日でした。
お昼ご飯に、「もんじゅの会」のみなさんが作ってくださった炊き込みご飯が
本当に本当に美味しくて、その味が忘れられません。
そして、この鯉のぼりの道を、子供達が楽しそうに走り回っている光景が、
地域の未来を照らしているようで、
「よし、頑張ろう!」とたくさんの元気をもらいました。
このことと、今回の『燻製はちみつ』にどんな関係があるかというと、
実は、燻製に使用している桜のチップは、
この村田川の桜の木の剪定枝をいただいて作っているのです!
燻製だけでなく、通常の養蜂作業に使用する燻煙材も、
この村田川の桜の木を剪定した枝を使わせてもらっています。
いまはただでいただいていますが、
将来、『燻製はちみつ』の事業がしっかりとした収益を出せるようになったら、
何らかのかたちで、村田川の美しい桜並木と、鯉のぼりの活動に
恩返しをしたいと思っています。
そのためにも、
まずは、『燻製はちみつ』事業を成功させなければならない、、、。
今年、2年ぶりに掲げられた鯉のぼりをみて、
そういう思いが込み上げてきました。
活動報告というか、完全に個人的な感傷的なおはなしですみません。。。