[誰もが打てるコンパクトな碁盤の誕生! No.3]
[携帯型碁盤が出来るまで]
私が、初めてブラインド用の9路盤を手にした時のことです。
「とても触りやすいし、何て軽い碁盤だろう!」と、
それはいい意味での衝撃であり、心から感動したものです。
この9路盤を考え、製作してくださったのは、
大磯在住の囲碁ボランティア、山口晴夫さんと
神奈川大学のファブラボの皆さんでした。
それを知った私は、早速山口さんにお会いして、
第1線をすっきりさせた9路盤に改良してもらいました。
さらに、これと同じ素材で、ぜひとも13路盤を作っていただけないかとお願いしたの
です。
もちろん快く引き受けていただきました。
これを作るに当たっては、何人ものブラインドの皆さんにも使ってもらい、
最終的にとても打ちやすい13路盤が完成したのです。
私の望みは、これだけではとどまりません。
「もしかしてこの9路盤のようなものを、4枚パズルのように組み合わせれば、
19路の碁盤ができるのでは…?」とイウアイディアが浮かんだのです。
これを山口さんに伝えたところ、
この突飛な考えにも対応していただいたのです。
半年以上試行錯誤していただいた結果、私の願いがかないました。
もちろん、ここに至るまで、何度も打合せをしました。
山口さんには大磯から東京まで来ていただいたり、
私が大磯まで伺ったりもしました。
組み合わせ部分をどうするのか、ラインの太さはどうかなど、0,1ミリ単位で調整
してもらいました。
この碁盤は、4分の1の大きさでしまえますので、
持ち運びに非常に便利です。
これが完成した時は、多くの皆さんから注文が相次ぎました。
(つづく)