2021/07/15 08:00
笹の墓標展示館に訪れた最初の台湾人として、台湾とも交流したいと頼まれた時に、嬉しいながら「朱鞠内にとって、台湾は何だろうか」、「台湾にとって、朱鞠内は何だろうか」と悩んでいました。今まで「日・韓・在日」という枠組みで捉えられていた運動でしたから。そして実際に始まった交流の意味は、最初から決まったものより、出会いによって生まれたものなのだと気づきました。
台湾の人々は、様々なルーツによって歴史に対して見方も異なっています。それぞれの葛藤を抱いているからこそ、朱鞠内にやってきました。そしてここで出会ったのは葛藤への「答え」より、一緒に歴史を紐解くために学ぶ、働く、悩む友達なのです。
今まで沖縄、ソウル、台湾でもワークショップを行いました。みんなとどこかで会えるようになったのは、心が朱鞠内に繋がっているから。これからさらに出会いの輪を広げ、次の世代に伝えるために、笹の墓標展示館の再建を心から願っています。
東アジア市民ネットワーク台湾
許仁碩