こんにちは、武井です。活動報告というカテゴリーながら、COLLEGEや各プログラムで伝えているエッセンスを紹介する場になっています(笑)…ただなかなかこういった何処でも話せる内容を載せている場所も無いように思いますので、引き続き進めていこうかと。さて、「螺旋階段の上り方」です。僕自身もそうですし、子供達や他のプレイヤーにもよく伝えています。成長と考えると、「一歩一歩」「前へ前へ」とX軸(水平方向)のアプローチが為されることは多いですし、よく聞いたこともあると思います。または、「上を目指して」「より高く」など、Y軸(垂直方向)の話ですね。どちらも概念的な部分ではありますが、この2つが合わさると、「成長=階段」とイメージしやすくなります。これは勿論その通りで、自身の成長を求める時にエスカレーターやエレベーターがあると思っていると、非常に痛い目に遅かれ早かれ遭います。また自力以外の成長力に助けられることに慣れてしまうと、上手くいかなかった時の理由を外に求めるようになってしまいます。「成長=階段」これを一つの定義と仮定するなら、その先に何があるのか。KINGSTONEではここで、「螺旋階段」の話をしています。ご存知の通り、グルグルと周りながら上を目指していく、アレです。何故普通の階段ではなく、螺旋階段なのか。それは、成長の過程においては、「既に体験したことのある状況や心理状態、技術の上下動」が何度も発生していくからです。イメージして下さい、誰しもスタート地点ではまず目の前の階段を一段ずつ登っていきます。そこに慣れてくると、だんだん目線を上げるようになってきます。1階から2階、4階から5階と進むにつれ、「あれ、このビル見たことあるな」「こっち向くと海/山があるんだな」「今これが見えているということは、次はあの光景だな」上り始めた時には自身の中に無かった、予測や余裕が生まれてきます。ある程度上がってからもう少し目線を変えてみると、今度は低い階層の時には見えなかった遠くの景色が見えるようになります。隣にあった10階建のビルよりも高く上ればそのビルの奥にある光景を知ることが出来ますし、思いもよらなかった状況が開けることも多いでしょう。またそこで視線を落としてみると、最初の頃に一生懸命上っていた辺りのより詳しい状況が分かるようになります。「なるほど、壁のように感じていたのは隣の建物だったのか」「あの道とあの道は、あんな所で繋がっていたのか」これらは上り始めの頃には見えず、上り続けたからこそ感じられる感覚でもあります。実際のゲームにおいても同様で、「この流れの時にはこれが重要だ」「こうなる前にこうしておこう」「ここはどうにかしてモノにしよう」様々な経験をしたことがその時々の予測をより立体的に、かつ詳細に立てられるようになりますし、適切な技術で表現出来るようになります。これがいわゆる「成長」というものではないかと、個人的には考えています。大事なことはまず、続けること。最初は目の前のことに一生懸命に、少し慣れてきた時には少し目線を動かして、色々なモノを見ること/見ようとすること。すると何処かでストンと次のフェイズに移行する時が来ます、その上で尚も続けること。その感覚を、様々な形で子供達には伝えていこうと考えています。KINGSTONE 武井修志
こんにちは、武井です。少し間が空いてしまいましたが、諸々活動は積極的に展開中です!現在の緊急事態宣言も月内で一区切りが濃厚、少しずつ皆様の元にも日常が戻ってきますように。さて、前回までの「農業」的なアプローチとは違い、今日はまた新しい切り口で考えてみます。こちらもCOLLEGEをメインに、各事業で適宜伝えている部分です。曰く、「あなたがスマホだとして、何が何に該当するのか?」というお話。よく他のプレイヤーに話すのが、「スキルはアプリ」という点です。実際のゲームにおいては様々な状況に従ったスキルが求められますが、皆さんが日頃使うことの多いスマホでも全く同じ。よく使うアプリはトップ画面に配置し、アップデートも頻繁に行いますよね?逆に入れたは良いものの、それ以来一切使わず、見ることすらなくなったモノもあるはずです。また、最新のバージョンにするためのアップデートには、適宜時間が掛かります。時にはしなくても良いかもしれませんが、より良いアプリにしていくには自ずと必要になってきます。逆に使わないアプリばかり入れていても、いつかはスマホの容量に限界が来てしまいます。アプリの量で人に誇ることは滅多に無いはずで、実際のゲームでも実は一緒なんですね。「よく使うモノは何なのか」「それらは行い得るベストのバージョンなのか」この2点は、それぞれのゲームを認識する上で非常に重要になってきます。OSはどうか。これもまた非常に重要です、アプリ同様スマホ本体のOSがどういう状態なのかという部分は、それぞれのアプリを効率良く使うためには欠かせません。OSのバージョンが古く、最新のアップデートが出来ないという経験がある方もいるかもしれませんが、正にその通り。自身の頭の中、また身体の状態がベストでないと、数々のアプリを十全に使いこなすことは出来ません。よく子供達に伝えるのは、「アップデート時間、もしくはロード時間を大切にしましょう」という点です。大好きなゲームのアップデートは2-3日でも待てるけど、バスケとなると…そうはいかず、我慢しきれないまま何となく前のバージョンで済ませてしまったり。既にあるアプリ(=スキル)がバージョンアップを求めているサインには、見て見ない振りをしてしまったり。ただそれらは後々、自身のゲームでのパフォーマンスに良くない影響を及ぼすことが多いです。時間が掛かるからこそ、じっくり取り組めるのかどうか。またその時間や環境を、自らの周りに整備していけるのかどうか。KINGSTONE COLLEGEでは新しいモノの詰め込みよりも、それぞれが普段よく使う動きやスキルを見定め、それらを次のステップに押し上げるサポートを常々心掛けています。私を含めたコーチ陣が今現在でもアスリートとして自身のゲームを研き続けているからこそ、そのドリル内容や概念に信憑性が生まれ、本当にゲームで必要な動きを手に入れることが出来るはず。時間と手間は掛かりますが、だからこそ出来るアップデートをCOLLEGEでは今後もサポートしていきます。KINGSTONE 武井修志
こんにちは、武井です。さて、前回に続き少し「育て方」のお話を。これもCOLLEGEを含めてKINGSTONE各事業ではよくお話しする内容です、子供達は耳にしたことがあるはず。あくまで個人的な感じ方ですが、皆様の感覚とも照らし合わせてみて頂ければ。我々プレイヤーにとって、練習やゲームの中では様々な成功や失敗が存在します。スポーツですので勝つためにプレイする前提の上に行うのですが、そこに至るまでには多くの試行錯誤が必要となってきます。上手くなるには練習、勝つためにも練習、勿論その通り。ただKINGSTONEではその中での成功と失敗を、「果実」と「種」として説明しています。果実は勿論すぐに食べられますし、きっと美味しいでしょう。逆に種はそれだけでは食べられませんし、一見価値が無いように思えてしまいます。ただここで考えて欲しいのは、「どちらがより多くの収穫を手にし得るのか?」という点です。美味しい果実は食べてしまえばそれでおしまい、次の果実が必要になってきます。ですが種の場合は、それを時間と手間を掛けてしっかり成長させることで、後々より多くの果実を手に入れることが出来ます。バスケットボールにおいても全く同じで、特に個人の成長を考えるのであれば果実のみの収穫ではなく、その日に手に入った種をどう扱うのか。大きな種や小さな種、見たこともない種など沢山あるかもしれませんが、それらをどう育てていき、文字通り実を結ぶまでに行き着くのか。育成年代にアプローチする上では、この点を非常に大事にしています。技術面一つとってもそうですし、プレイヤーとして、または人間としても多くの場合「種」から始まることが殆どです。多くの情報がありふれている時代だからこそ、大人も子供もすぐに完成品である「果実」にばかり目が行きがちですが、それではいつか収穫しづらくなった時に、自立する術を磨くことは出来ません。「種」は可能性の始まりであり、必要となる時間やプロセスに対するチャレンジでもあります。ここにしっかり向き合える感覚を、バスケットボールに携わる時間を通してそれぞれ感じてもらえればと考えています。種を育てるためにはしっかりとした土壌が必要ですので、我々大人や地域がしっかりと支えていけるように。養分や水分が必要であれば、それぞれ必要な考え方やドリル、プログラムで対応出来るように。日光はすなわち情熱です、この熱が強過ぎず低過ぎず、種の成長に必要な塩梅を保ち続けられるように。KINGSTONEではこのように考え、全てのプレイヤーの成長をサポートしています。少し長くなりましたが今日はこの辺で、また更新致します!武井
こんにちは、武井です。前回は簡単なご紹介に留めましたが、今回から普段COLLEGEやクリニック、外部コーチなどの際に伝える話を諸々紹介していこうと思います。私個人の経験や見解からなる概念ですが、お時間ある時にお目通し頂ければ(^-^)タイトルにも書きましたが、特に育成年代のスポーツと農業との共通点は、思いのほか沢山あります。子供達に接する時はなるべくイメージしやすい他のジャンルのことを話すのですが、小学校でのアサガオ育成や土いじりなどで体験したからこそ、分かりやすい部分かなと考えています。※ちなみに武井本人は本格的な農業の経験はございません…悪しからず。アサガオは立派に育てた記憶があります(笑)。良い作物を育てるためには、必要なことが幾つかあります。毎日お世話しているか。適度な水や光を与えているか、土の栄養は充分か。雑草が育ちきる前に、間引き出来ているか。葉や実が病気になった時に、適切な処置が取れているか。ズラッと思い返すだけでも色々と出てきますが、これは正に一個人がスポーツで成長する上で必要なことと全く同じです。日々必要なお世話を出来ているか、良い要素を加えて悪い要素を控えることが出来るか、またそれらを自分自身で取り組めているかどうか。アサガオの時には許されていた、「お母さん(お父さん)、水あげといてよ!」これはスポーツにおいてはなかなか通用しません(笑)。また、誰かに育ててもらった収穫に胸を張ることはなかなか出来ないでしょう。逆に自分自身を自らの手でお世話をする、育てるという責任を持つからこそ、そこで生まれた大小の結果を受け入れることも初めて可能になってきます。この感覚を、今現在大好きなバスケットボールを、スポーツを通じて育めるかどうか。KINGSTONE COLLEGEではこの点に非常に重きを置いています。バスケットボールだからこそ頑張れること、頑張れたこと。そこで得た自信や経験は、いずれそれ以外の分野においても適用し得る経験則となっていきます。勉強を頑張る、良い人間関係を構築する、仕事で結果を出す、何でも構いませんが、「自分自身の育て方」これを知ることが、COLLEGEにおける大きなテーマの一つとなっています。周りに文句を言うことはいつだって簡単ですし、環境のせいにしてしまえば自身の責任から逃れることは一時的には可能です。ただそれではどんなことも長くは続きません。まずは自分でやってみる、育ててみる。それを私を含めた周りが懸命にサポートをする。そこで出た結果を精査し、また次のステップを見出しチャレンジする。このサイクルは、COLLEGE創設からずっと取り組んできた部分です。折角ですので可能な限り毎日更新していこうと思います、一度にお話しするとかなり長くなってしまうので(笑)。次回をお楽しみに!KINGSTONE武井修志