平林でのご近所さん「組」編をお伝えします!
平林は12の組に分かれており、お祭りの準備や河川清掃、新年会など組単位で行います。わたしの住んでいる下向川(しもむかわ)組だけは恒例のバーベキューがあり、みなさんとてもいい方で夏の楽しみでもあります。
組ごとに、組長、副組長、農事会、農協協力員...などなど役があり、持ち回りでやっていますが、移住者はわからないことだらけなので、先輩方が教えてくれます。組長は、お祭りや行事、会議に出たり、区内のお葬式のときは組の香典を集めて持って行ったりと大変なので若く動ける人が引き受けます。平林に住んでいないけれど家がある方も、お祭りの時は帰って来てお役目を果たしています。
過疎化による人材不足のため、わたしも平林で歴代はじめての女性組長をやりました。組内では、仕事をしているので出られない時も多いことを理解してもらって引き受けました。あまりに会議に出られなかったので、ほかの組長さんに「大丈夫か心配」と漏らしたところ「やり手がいない中、引き受けてくれるだけでありがたいから大丈夫だよ」と言ってくれたのは、とても大好きなSさんです。
わたしの組は、実際に住んでいる家は10軒です。普段住んでいないけど組に入っている家が3軒。住んでいる家の中では、3軒が子どもがいる移住家族で、平林で一番子どもの声のする賑やかな場所です。
近所に一人暮らしのおばあちゃんがいるのですが、みんなで目を配りあって暮らしていることが感じられます。買い物に連れて行ってくれる人がいたり、お茶飲みに話し相手になってくれる人がいたりします。わたしは、駐車場を借りているので、たまにおかずを作って届けたりしています。そうすると、おいしいととても喜んでくれます。
夜遅くなると、ご近所さんが何時に帰ってきたか知っています。なぜか、なんでもバレちゃいます。以前、夜に娘と疲れて帰ってきて、疲れたから車で寝るというので、朝まで寝ていたら「死んでるかと思った」と言われました。えっ!と思いましたが、心配してくれてありがたいと思いました。長い間姿が見えないと心配してくれます。
お野菜が採れる時期になると、おいしいお野菜のおすそ分けをいただけます。「平林の野菜はおいしいんだよ」と言って届けてもらったりします。本当においしいです!
人と人との距離がとても近いですが、適度な距離を保てば、とても心地よく人の温かさを感じることができます。
わたしは、大家さんに「組に入ること」を条件に家を貸してもらいました(現在は家を買い取らせていただきました)。地域に入って、一緒に地域を作ってくださいということです。自分の家の周りは敷地外でも草を刈る、お年寄りの家はできる人が雪かきをしてあげるということが当たり前にされています。
こういう地域ですから、ふだんの関わりから助け合うという共助の関係ができあがっているので、有事の際に力を発揮すると思います。
組ごとに多少違いがあると思いますが、わたしは、下向川組に入れてとても幸せに暮らしています。
写真は、裏のおばあちゃんがくれたじゃがいものタネを植えた畑です。トマトの苗もここで育てています。「いままで農業なんてやったことないずら?よくやるじゃん。」と毎回褒めてくれます。