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絵本ができたら、原画展をやろうと決めていました。
長瀬さん、maiさん、momoで進めてきた絵本づくりは、実は一度も直接会うことなく、2020年9月の自費出版に至りました。打ち合わせは、すべてオンライン。足りないところは、メールや手紙などで補いながら進めました。3人とも原画展をやる頃には、晴れて会場で会えるのだろうと思っていました。
ところが、そうはいきませんでした。その後も、感染者は増えたり減ったり。東京はもちろん、長瀬さんの暮らす京都も判断が難しい状況が続きました。また、会場のCafe rinさんも、時間短縮で営業をすることに。この状況で原画展を開催して良いものか?とても悩みました。
しかしそんな時、背中を押してくれたのはお世話になっている画材屋さんでした。
「こんな時だからこそ、この本の原画展はやったらいいと思います。」
そうだ、この本は長瀬さんがコロナ禍に感じた理不尽や怒りを原動力に生まれた本。お客さんが1人でも、時間短縮になっても、途中で出来なくなったとしても、コロナ禍の今を映し出す場を開こう。そのためには、自分自身がブレないでいることが大事だと思いました。感染に気をつけながらやってみよう。判断は、来る方たちに任せよう。
作品を額に入れ、表紙の絵2枚を加えた13枚の絵が会場に並ぶと、そこには新しい時間が流れ始めました。
絵はもう一つの窓。窓の向こうにから世界の子どもたちが、私に話しかけて来るようにも思いました。そうして、原画展が始まりました。
★次回予告: 6月29日(火)「原画展を終えて 2」momo
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