5月21日(木)19時~、この取り組みをもっと良く知っていただくための特別企画として、オンラインイベントを開催し、16人の方にご参加いただきました。
ラオス現地から、代表のチャンタソンと駐在員の渡邉が参加し、まずは、図書室をどのように開設するのか、その手順を写真で具体的に説明。さらに図書室ができたことで、子ども達が本を食い入るよう読む姿やその成長を見る喜びなどの話をしました。また、現在コロナ禍でロックダウンとなっているラオスの様子についても紹介しました。
その後、参加の皆さまからの質問にお答えしました。一部ご紹介します。
「開設時に提供する本はどのような本で、何冊くらいですか?」
→平均すると400~450冊ですが、小学校で児童数が少ないところと、中学高校の生徒数の多いところでは、冊数や内容を変えています。小学校はラオス語の本で、人気のある昔話の本が中心となり、日本からご支援いただくラオス語の翻訳を貼り付けた絵本なども入れています。
中学高校レベルでは、より学習に役立つ辞書や参考書、図鑑など、副教材や実用書を充実させるようにしています。ラオス語では出版されていないものも多いので、副教材は一部タイ語の本購入することもあります。タイ語の本は全体の1割ぐらいです。
「首都にも本屋さんが少ないと説明がありますが、本はどこで調達するのですか?」
→図書を出版している出版社や印刷所などを複数まわって、直接購入しています。ラオス語で出版されていない実用書は、最近はインターネットを使ってタイ語の本を探して注文しています。私たちは出版社からまとめて調達しますが、大きな書店がないので、 一般の人たちは市場などで教科書やいくつか本を買うことが出来るだけです。そしてこれは首都ヴィエンチャンのみで、他の地方では自分で本を入手するのは難しい状況です。
「子どもは本を読めるほど文字や単語を理解しているのでしょうか?読めない場合は現地スタッフがお手伝いするのでしょうか?」
→学校に通い始めた子どもは文字を学習するので、読むことは出来ます。文字が読めない小さな子には年長の子が読んであげる姿を見かけます。また、小学校では、先生たちに読み聞かせをしてもらうようにします。未経験の先生も多いので、まずは、現地スタッフが先生達に読み聞かせのやり方や、どのように子ども達に興味を持ってもらうかなどを伝えるようにしています。
「ラオスでもスマートホンが普及しているとききますが、子ども達は本をどのようにとらえているのでしょうか、本の役割の変化などがありますか」
→スマートホンはラオスもかなり普及してきており、ヴィエンチャン事務所併設の図書室でも、本を読まずにスマートホンばかりみている中高生たちが増えています。そのような中で、読書推進を実施していく難しさも日々感じています。ただ、学校現場で、書棚に駆けよる子どもたちや、食い入るように本を読んでいる子どもの姿を見ると、本には本の良さがあると実感します。
また、図書とスマホが相反するものではなく、情報を得るツールとして、インターネットや図書室を併用してうまく使っていくことができるようにすることが大事ではないかと思っています。今、学校図書室を、本を読んだり借りたりするだけでなく、本を使って様々な情報を得ることできる場とするための取り組みもおこなっています。その意味では、この情報化社会で、可能性が広がったと考えることもできるのではないかと思います。
オンラインイベントにご参加いただいた皆さま、ありがとございました。
このプロジェクトもあと1週間をきりました。
1冊でも多くの本を届けることが出来るように、終了日まで、応援していただけると幸いです。