おはようございます!
たくさんの応援ありがとうございます!目標金額の半分まで到達することができました。
応援コメント、各SNSでのシェアも大変うれしく思います。
南部鉄器に限らず伝統工芸が国際的に直面している壁を少しでも多くのかたに認識いただき、
これからの日本文化が進むべき道を一緒に考えることができれば嬉しいです。
全国的に梅雨明けが発表されて、厳しい暑さが続いております。私たちの仕事は鉄を溶かして型に注ぎこむことによって成立します。そのため、1年中暑さとの戦いです。仕事中の水分補給、塩飴をなめるなど、対策をしながら日々頑張っております。ただ、それに慣れている我々でも時に熱中症で倒れてしまうこともあります。
私たちが仕事をする上で気を付けていること、それは「慣れるな」ということです。
慣れがもたらす油断ということがあります。初心を忘れず過ごすということです。
熱中症対策にはくれぐれも気を付けてお過ごしください。
今日は、日本と海外での鉄器の仕様の違いについてお話します。
鉄分補給ができる鉄瓶という道具が健康維持に対して優れた道具であることは日本の方には知っていただいております。
世界的にも鉄瓶は市民権を得ていますが、南部鉄器という道具が海外では湯沸かしという認識がないのはご存じでしょうか?鉄瓶はティーポットという認識が、欧米ではされています。
本格的な海外輸出が始まったのは今から30年ほど前までさかのぼります。フランスの老舗紅茶専門店での取り扱いが始まりました。
内部にはホーローという釉薬で錆び止めが施され、手入れの簡易さとともに鉄ならではの保温性、お茶の味を変質させないことが注目されました。
私も何度か、フランスに訪れて、南部鉄器は本来お湯を沸かす道具なんだよ。と話すとかなり驚かれたりしたものです。
赤錆が発生することが、海外で受け入れられることは非常に難しく、30年以上かけても鉄瓶本来の持ち味を伝えきれていないことが現状でもあります。
私が思うことは、現地の文化、嗜好にあわせたローカライズがされてきたということは評価すべきことではあるものの、本来の持ち味を適切にプレゼン、または感動体験を示すことができてこなかった。
つまり、鉄瓶の魅力をまだまだ伝えられる可能性があるということです。
楽しみです。
南部鉄器で世界を沸かします!
及富 菊地海人