私たちのビルであるsoiro building(ソイロビルディング)は昭和44年竣工、築52年のものになります。そこそこに古い。でも、古すぎる訳でもない。そんなビルです。
このビルを取得した時のお話ですが、実は建物価格は有って無いようなもので、広告でも写真は外観のみでした。ですから、売主さんと仲介業者さんも「土地として販売する」と言う感覚だったことが伺えます。
要するに、建物自体に価値は殆どない、ともいえます。
ただ、
私たちからすれば、まだまだ大いに活用できるだろうと考えました。建物自体も随分傷んでいますが、それも修繕しながら、そして残せるものは残しながら、使えるものは再利用、または新しいものと組み合わせる、そんなことを行いながら今日まで進んできています。
この「残せるものは残す」が実は大きなポイントだったりします。
昭和の建材は今では入手困難なものが多いです、当然ですが。それだけで構成すると懐古趣味になってしまいますので、ここに私たちなりの新しさや組合せを楽しむ事を積極的に行うことにしました。
まだアイディア段階ですので、これから先の展開が楽しみです。
いわゆるスケルトン・リノベーションを行ってもよいのですが、
何か新しいもので全てを塗り替えるような感覚が今回はスッキリとしませんでした。
古い=悪い、ではなく、古い=味わい、歴史、個性的と捉え直し
また新しいリノベーションの方法を発見したい訳です。
さて、そんな新しい部分を持ち込むために、今週ご支援いただいた分でエアコン用始め、各種コンセントへの電気配線を準備しました。
写真が、その電線なのですが、なんと被覆が黄色。普通はグレーですが、敢えて目に入れる・目立たせるという選択にしました。調べてみると、黄色以外にも様々な色があります。
住宅では、あまり選びそうにありませんがお店であれば、これはこれでアリだと思います。
さぁ、どんな仕上がりになってくるのか、非常に楽しみです。
soiro living 松本啓太