クラウドファンディングのスタート時には、
・宮本憲一さん(大阪市立大学名誉教授)
・福島達夫さん(元和光大学教授)
・除本理史さん(大阪市立大学教授)
・中村絵乃さん(認定NPO法人開発教育協会(DEAR)事務局長)
・川中大輔さん(龍谷大学准教授・シチズンシップ共育企画代表)
5名の方に応援メッセージをいただきました。ありがとうございます。
(ホームの本文に掲載しています。ぜひご覧ください。)
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今回、新たに、船木成記さん
((一社)つながりのデザイン代表理事 総務省地域力創造アドバイザー、尼崎市顧問、地球環境パートナーシッププラザ運営委員、高知大学客員教授 等)
から、応援メッセージを頂戴しました。
ホームの本文でご紹介していますが、こちらの活動報告でも紹介いたします。
● 船木成記さん 応援メッセージ ●
公害を経験した私たちが、100年、200年先の未来世代に語り継ぐべきことは?
思い返せば、私が「公害」に本当に出会ったのは、2013年のことでした。その設立の過程が様々である全国の公害資料館のネットワーク作り事業(その事務局を本書の編集をされている林さんが、当時、担っていました)を、環境省の「協働取組加速化事業」の委員として採択した時になるのでしょう。それまで私にとっての「公害」は、社会科の教科書で学んできた知識としての公害であり、過去のことでした。加えて、尼崎市の顧問職を2012年に拝命して、初めて阪神工業地帯における、尼崎の大気汚染公害訴訟が未だ継続していたことを知り「そうか、公害は過去のことではなく、今につながる履歴なのだ」と改めて認識を新たにしました。また、尼崎の隣には西淀川、西には水島が。東京生まれの私が、関西に身を置くということで、その距離感とともに公害に対するリアリティが体の中に立ち上がったのでした。その後、関係する皆さまの様々な苦労を経て、上記の「公害資料館ネットワーク」が立ち上がり、今に至ることになります。その過程を協働取組加速化事業の委員として伴走することで感じたことは、公害が起きてしまったプロセスは地域ごとに様々な事情があるけれど、100年後、200年後の未来世代に対して、私たち世代が果たすべき役割や責任は何なのか?経済成長や発展の過程で生み出してしまった公害という、ある意味人類の経験をどう伝えるべきなのか?そのような問いが私の中に生まれました。
今回の皆さんで作り上げたこの本が、その答えになるかどうかはわかりませんが、丁寧に、そして多面的に記述されている、公害を経験してきた各地域の「これまで」を踏まえて、私たちが「これから」への眼差しをどう構築するかが、人間的知性として求められていると思います。
私も、本書を手にして改めて学ばせていただくとともに、公害を経験している、同時代を生きている者として、未来世代に対する責任を果たしていきたいと思っています。