「銀河ノコモリウタ」レコーディングレポ
2022年3月15日
パーカッションのパートを中心に、クラウドファンディングで朗読参加に手をあげてくださったみなさんとのレコーディングでした。
場所は兵庫県三田市にある有馬富士公園多目的ホール。このアルバムのレコーディングには、レコーディングスタジオではなく、野外やホールなどを中心に音作りをしています。こちらのホールは広大な森に囲まれた木のホールで、YouTubeで公開しているクロスフェード音源のほとんどはこの場所で録音しています。深呼吸するような木々の気配を音にレイヤーしてゆきます。
実際、響きとしての歌や音や声は、教会のようにまるで上から降ってくるようです。
レコーディングスタートは早朝から。まずは渡辺 亮さん。もう、素晴らしい音の数々。
イメージを伝えると、みるみる音に変換されてゆく。
宇宙の中のどこなのか、その気配
銀河、惑星、星々のうた
降り立つ地球の大気圏、夜の空
樹々、山、水音、粒子
精霊、神々、人の匂い
自分の中で感知している、見えない世界を
人とかたちづくる歓びが爆発したような一日になりました。
音がはじまるとかならず何かがやってくる。
わたしたちはずっとこの中で生きている。
森羅万象を聴く。
朗読参加の皆さんにはそれぞれ事前にテキストを提出いただいていたので、ひとつひとつを確認しながら、ことばを音に立体化してゆきました。
声に含まれる粒子には、
その人が生きてきた記録が刻まれている。
その波紋と、
送ってくださったことばが
最も輝く場所を探しながら。
青山千恵美さん有山恵子さん南奈緒美さん
声を寄せてくださり本当にありがとうございました。
恵子さんは、パーカッショニストの小澤敏也さんのお姉さんでもあり、また渡辺 亮さんとも古いお知り合いということで不思議な縁の巡り合わせを感じています。
(小澤さんより、亮さんの話を聞いていたのでずっと亮さんにもお会いしたいと願っていました。その願いが叶ったのが2018年のSTORYTIMEという大きな朗読イベントで、この時には詩人の管啓次郎さんと3人での共演でした。)
小澤さんは若くして亡くなられましたが、駆け出しの頃に本当に良くしていただきました。このような形で再び共演出来たことを心から感謝します。
すべての撒かれた「種」はかならずどこかで芽吹き、時空を超えてつながりあっている、
神秘の宇宙。
今日もたしかな「種」を
足下に撒いて、生きる。
kawole