早期発見がすべての出発点こどもの弱視斜視は早期発見がとにかく重要です。弱視は新生児の約2%程度にみられる疾患といわれています。50人に一人…もしかしたらもう少し多いかも知れませんね。早く発見して、早く治療訓練することが求められます。眼の検査機器SVSとはスポットビジョンスクリーナー(=SVS)という検査機器があります。米国ウェルチ・アレン社の医療機器で、少し離れたところからまるで写真を撮るような雰囲気で検査できる事から、視力検査の難しい小さなお子様でも検査しやすく、また弱視や斜視が疑われるスクリーニング検査機器として世界中の眼科医から高い評価を受けています。SVSの詳細は視能訓練士平良のみるみる日記参照くださいhttps://mirumirunet.com/news/1701/全国市町村への配備に期待⁉厚生労働省は2022年度予算に、全国市町村がSVSのような機器を導入する場合、その半額を国から補助すると発表しました。1歳半健診、3歳児健診、就学前健診などにおいてSVSで子どもたちの眼の検査を必ず…を目指した補助ですね。眼科医の先生方が懸命に国に働きかけた結果だと思います。それだけ、機器のない市町村健診では見逃される可能性がある、と言えるかもしれません。ともかくも最も大切な早期発見スクリーニング検査が充実する事は、子どもたちにとって素晴らしいことですよね!スクリーニング検査後を見据えてさて健診はあくまでスクリーニング検査です。つまり疑わしいものは眼科での精密な検査をということとなり、従来よりも多くのお子様が眼科受診することになります。これまでよりも多くのこども受診が予想される眼科。そこで働く視能訓練士の方々にしっかり備えていただくための場を提供したい、というのがみるみるプロジェクトの目標の一つです。ベテランさんも若手の方々も。フラットに話しやすく学びと交流しやすい機会を。みるみるプロジェクトでは視能訓練士を対象にした「みるみるセミナー」を開催しています。
代表の鈴木です。日々、様々な方からのご支援お申し込みをいただいております。クラウドファンディングに既に50名以上の方がご支援いただきました。こんなに多くの方々からのご厚意、本当にありがとうございます。メガネのプロとの出会いこどもめがねは技術と想いをもったメガネ専門店で!というのはみるみるプロジェクトの目指すところです。こどもめがねは長年、メガネ店からすると「儲からない」「売れない」分野の1つでした。最近ようやくこどもめがねコーナーをしっかり作る店や会社が増えましたが…わたしにとって幸運の一つは、こどもめがね一筋25年以上というレアなプロ2人と前職でめぐり逢ったことです。その一人が福岡市の店舗で活躍している田島隆二さん。優れて物腰柔らかな人柄と、子どもの顔に精密に合わせるフィッティング技術、工夫と努力で培った鼻盛り加工テクニックなど、店頭技術者として尊敬する人物です。決して自信を慢心にすることなく、技術を誇るわけでもなく、とても控えめで、心から子どもが好きなんだなと分かる姿勢で多くのお子様と保護者さんに親しまれています。全てを洞察する田島さんと初めてお会いし、衝撃を受けた言葉があります。めがねをかけたお子様のこめかみに指を添え すべてを洞察しています という言葉です。田島さんは最もフィッティングの難しいダウン症のお子様のめがねも多数手がけてきました。自分の気持ちを言葉に出来ないお子様も多いなか、指を添えて”すべてを洞察する”。気持ちよくて本人がニッコリと笑ってくれる、そんなフィッティング調整を追求してきました。何でしょうね…技術の一つ一つを具体的に聞くまでもなく、この言葉に込められたこれまでの経験の深さ、仕事への誇り、誠実さを感じました。自分の子にはこういう人に同時に、このように控えめにひたむきに目の前のお子様/お客様に誠実に対応しているメガネ店という技術者にもっとスポットを当てたい。もっと世間に知ってもらう仕事がしたい。自分の子がめがねを使うならこういう人にフォローして欲しい。この出会いも、みるみるプロジェクトの原点です。眼科医療も、めがね販売も。誠意あふれる人が大切ですね。
弱視・斜視の治療/訓練は何らかの原因によって眼が通常の発達過程に乗っていないので治療しましょう、眼がすくすく育つ発達過程に乗せていきましょうというものです。眼だけの治療?!わたし(代表鈴木)も永らく誤解していたのですが、どうしても【眼の治療】だと思ってしまうのですよね。眼だけ。(いや全部間違いではないのですが)一般的に裸眼視力ばかりが知られていますが、最終的には両眼で一つのものを見る精密な両眼視機能の獲得まで目指すものですからとても奥深い医療なのですが‥‥「心豊かな発達を」わたしも永らく理解していなかったのですが、平良視能訓練士はいつも「心豊かな発達」を支援する医療と言っています。子どもたちは、生まれてからずっと「見る」事を通じて、様々な事を感じ取り、理解しようとして、育っていきます。単なる情報としてではなく、その子の成長に欠かせないものなんですね。治療中のお子様の変化を喜ぶ実際に眼科でもメガネ店でも、治療中のお子様が成長して変わっていく様が見て取れるそうです。店頭で騒いで走り回っていた子が、きちんと着席して話を聞いてくれる。字をしっかりと書けるようになって、お手紙をくれる。“ああ、しっかり見えることでこんなに成長してくれるんだ”と感動する場面がたくさんあるのだそうです。(参照)視能訓練士平良のみるみる日記 ①https://mirumirunet.com/news/1003/ ②https://mirumirunet.com/news/1064/ ③https://mirumirunet.com/news/1497/治療というより、育てるお仕事⁉表現に語弊があるかもしれませんが、わたしはこうしたお話をうかがって、疾患治療というよりお子様を育てるお仕事なんだなと感動しました。実は小児に関わらず、眼科/メガネ店はどの世代に対しても同様なのですが。そのあたりはまたの機会に!
ご支援くださった皆さま、本当にありがとうございます。日々、新たにご支援くださる方があらわれ、何と御礼申し上げればよいか…と感謝のなかにおります。本日は、眼科医療とメガネ店を傍らで見ていて感じた「愛情」についてお話しします。母の愛情母、と決めつけるのは本来いけませんね(>_<) 親の愛情、保護者の愛情。わたし個人が子どもの眼やメガネに感動した原点は、平良視能訓練士と同じく北九州市の大里眼科クリニック辰巳貞子先生でした。詳しくはこちらの記事もご覧いただければと存じます。https://mirumirunet.com/association/眼科のメガネ処方箋をもってメガネ店に来店される保護者様。なかには「こんな小さい子がメガネっ子になるなんて」と涙を流される方にも遭遇してきました。特に印象的だったのは「もっと眼の良い子に産んであげれば良かった」という言葉と涙。もちろんお母様の言葉。正直にいうと男性の私からは全く想像だにしなかった、その発想自体が想像を絶するものでした。母とは、そういう風に想うものなのか。驚くのと同時に、自分のガサツさに恥じ入り、遠く離れた我が母を想い出したものでした。愛情はときに母の愛情とは、時に違う方向に進んでしまうこともあるようです。メガネをかけさせるのが不憫だと治療途中で来院しなくなる方や訓練に身が入らない方も稀にいらっしゃいます。辰巳先生はそうした場合「本気で」叱ります。医師としてより母としての言葉だと感じています。仕事を超えた愛情に深く感じ入った経験でした。保護者の輝いた笑顔最初に涙を流されたお母様も、数か月たってまた来店された際にはスッキリとした笑顔なことがほとんどでした。親子で顔を見合わせて前向きに日々訓練に取り組んでいる様子を察する事ができます。最近では、Instagramに積極的にアップされる保護者様も増えましたね。とても素晴らしいと思います。辰巳先生の診察室前に掲げられている絵が好きです。皆、誰かの子として生まれてきました。感謝やらノスタルジーやら仕事への情熱やら、色んな想いが去来する素敵な絵です。母の愛は海より深く。わたしも母から生まれました。皆さんと同じですね。
ご支援くださった皆さま、ありがとうございます!代表の鈴木です。毎日、様々な方がご支援くださり、たいへん心強く嬉しさでいっぱいです。みるみるプロジェクトを通じてたくさんの学びがありますが、今日はデザインの力についてお話しさせてください。デザインの力、ネーミングの力「みるみる」のネーミングは、福井県小浜市のMATT合同会社さんの発案です。MATTさんはご夫妻でデザイン会社を始められた方々で、心の通じる仕事をしてくださいます。2017年同志のオリエント眼鏡梅田将臣さんと「平良さんの手帳アイディア、世に出したいですよね。どんな名前にしましょうかね」とさんざん案を出したのですが、それはもう硬くてセンスなくて良いネーミングが出ませんでした。当時考えた案は恥ずかしくて人様に見せられません(笑) 弱視足跡手帳 眼科めがね店ツール手帳 視力応援手帳このMATTさんにご相談したところ、デザイナー前田愛さんが「母親の一人として心から賛同します!」と誰よりも真剣に考えて下さった結果、「みるみる伸ばそうみる力」というパワーワードを提案いただきました。小さなお子様にわかりやすい言葉?視力とか弱視とか硬くなく豊かな未来と成長を示す言葉?みるみる?!もう硬い言葉カチコチ案しか無かった中年男には絶対出ないワード。即決でした。デザインとは、技術であり心ですね。心がないと出来ない。デザインに関わるお仕事人に感銘した出来事でした。やがてみるみる手帳そのもののデザイン制作をMATTさんにお願いすることになったのは言うまでもありません。辰巳貞子先生とデザイナー前田愛さん