皆様こんにちは。GENESISプロダクトマネージャーの加瀬でございます。本日は、先ほど公開させて頂きましたInfinityのプロモーションムービーについて、ご紹介をさせて頂ければと思います。私たちGENESIS開発チームがこのプロジェクトにおいて一番大事にしている要素は卓越した芸術性と音楽的なサウンドチューニングの共存です。『ジュエリーを纏うようにヘッドホンを纏う〜ヘッドホンは遂に芸術の領域へ〜』という言葉にあるように、今まで存在しなかった高い芸術性をもったヘッドホンを開発し、市場へ投入することで、ヘッドホン・イヤホンというものがここまで身近なものとなった現代において、ヘッドホンをデジタルデバイスの周辺機器という認識から脱却させ、ラグジュアリーな雰囲気をもつ芸術作品へと、それらに対する皆様の認識を変化させることを、一つの大きな意義と認識しております。こちらの動画は、こういった私たちのプロジェクトへの意思と熱量を細部まで組み込んだ作品となっております。ぜひInfinityの細部までご覧頂ければと思います。
皆様こんにちは。GENESISプロダクトマネージャーの加瀬でございます。本日は、GENESISのサウンドチューニングを支えるGENESIS開発チームの音楽的な感性と耳がどのようにして培われているのか、実際に弊社が制作した作品を通じてご紹介をさせて頂ければと思います。リンクを貼らせて頂いている楽曲は、言わずと知れた名曲であるムーンリバーをピアノとストリングスの編成にてアレンジし、ピアニストMichal Sobkowiak氏を迎えた作品となっております。私は、この作品にてピアノレコーディングを担当させていただいたのですが、ピアノの収録においては、ピアニストが奏でる音の響きや空間、そして芸術的な音色を如何に収録できるかというところが大事な要素であると考えております。複数のマイクを使用して(=マルチマイク)楽器を収録するのですが、このマイクの配置を決めるにあたり、ピアノ自体の楽器の仕組みそのものはもちろん、そのピアノとピアニストの掛け合わせによって奏でられる楽音をその場で聴き取り、その芸術性を理解した上で配置を決める必要があるため、エンジニア自身の繊細な音楽的感性が求められます。私は、アシスタント時代からの一つ一つの業務の経験の積み重ねとGENESISプロジェクトリーダー古屋からの指導を受け、今でも日々新たな発見がありますが、今日このようにして日々の音楽制作業務とGENESISのサウンド開発に携わらせて頂いております。これからまだまだInfinityの開発は続きますが、チューニングについては自信をもってご提供できればと思います。
プロジェクトリーダーの古屋です。こちらの活動報告を毎日書かせて頂くのも、だんだんと日課になってまいりました。何時もは中々情報発信できないようなことも、こちらに書かせて頂ければと思います。さて、本ページ内でもご紹介させて頂いております、マスタリングエンジニアとして参加させて頂いた2018ワールドカップの公式曲ですが、僕の人生を大きく変えてくれた一曲でもありました。それまでヒップホップの曲など扱ったことはなく、実はこの公式曲が初めての経験という、中々度胸のいる仕事でもありました。国際エンドーサーを務めさせて頂いている、SPL社のサーシャからの紹介だったのですが、一定の話が進んだのちに、コンペになるということでした。なんとなんとロンドンのアビーロードスタジオと、ニューヨークのスターリング、そして僕が三つ巴で競争し、最も良い作品に対してオフィシャルで仕事を出すというものです。結果は僕がエンジニアとして指名頂いたのでコンペを落とせたのですが、この時は楽曲との相性が良かったのかと思います。勿論こういうコンペは負けることもありますので、時の運のようなものもあるかもしれません。そんな状況でしたが、それからというもの世界中からヒップホップやラップの楽曲が僕の下に届くようになり、今では得意分野になってしまいました(笑)。果敢に挑戦して行くというのは、思いもよらない結果や人生を与えてくれるものなのかもしれません。
皆様初めまして、GENESISプロダクトマネージャーの加瀬でございます。私はレコーディング・ミキシングエンジニアとして経験を積んで参りました中で、本プロジェクトに参加している状況ということもございまして、エンジニアリング面からのお話をこちらでさせて頂ければと思います。現在開発中のInfinityにおいて、リファレンスヘッドホンアンプとして使用しているPhonitor x(添付写真)について本日はお話してみたいと思います。SPL社の独自技術である120V VOLTAiRテクノロジーは、同社の特異な技術であり、120vテクノロジーを搭載することにより、広大なダイナミックレンジと音楽的なサウンドを実現しています。この特徴から、接続するヘッドホンの特性や個性を最大限に引き伸ばすことを可能としており、ヘッドホンの個性を理解できると共に欠点をも明確に映し出すことが可能となります。写真にて同時に使用しているヘッドホンは、エンジニアとして仕事をする上で使用しております、HEDD HEDDphoneという市場価格20万円を超えるオープンタイプの機種になります。Infinityの開発にあたり、多くの機種を使用し使い分けてきた経験から、こういった高価格帯の製品がもつ音のクオリティを、どのようにして皆様が手頃に手に入れて頂ける商品に落とし込めるかという点は、一つの大きな要素であると考えております。GENESIS Infinityを理想のサウンドへ開発するにあたり、本場ヨーロッパの芸術的なサウンドを実現するために、Phonitor xのような優秀な機材は重要な役割を果たします。音楽的な表現の演出をここまで可能とすると共に、ヘッドホンの能力をここまで明確に映し出すヘッドホンアンプは他にありません。音楽という芸術作品を世界の舞台で制作してきた当社の背景により、その芸術作品がどのような環境で再生されるべきかということを私たちGENESIS開発チームは熟知しております。それを具現化するにあたって、リファレンスヘッドホンアンプの存在は非常に重要なものなのです。
プロジェクトリーダーの古屋です。ヘッドホンのサウンドを、マスタリングEQで追い求めるという手法は、恐らくはGENESISだけの妙技と言えるかと思います。通常はドライバーを作り込み、そこからハウジング内部でのドライバーとの関係性を整理して、更にイヤーパッドで発音方法を決めて行くというやり方になります。しかし私たちの場合は、そこから更に他の手法を用い、実際に出したいサウンドをマスタリング機材を通して精密に設定し、EQで音質決めを行います。その上で、『どういった加工が必要になるのか?』という議論に持ち込み、実際の加工を施すという手法を用います。ここにもGENESISならではの哲学があり、音楽から機材を見ることができる強味が発揮されます。