こんにちは。特定非営利活動法人glolab 代表理事の柴山です。本日はglolabの成り立ちと私たちの想いをご紹介します。
glolabの成り立ち
私は、以前外国にルーツを持つ子どもの高校進学をサポートするNPOで職員として勤務をしていました。年間数十人の子どもたちを高校に送り出す中で、せっかく入学した高校を中退してしまったり、その先の進路に悩んだりする若者が多いことに気づきました。同NPOを退職後、日本語講師をしながら、何かできないかと考え、都立高校の先生方が主催する「外国にルーツを持つ高校生のための進路ガイダンス」や勉強会などに参加するようになり、当団体の副代表理事の景山に出会いました。景山は、幼少期に海外から来日し、進路を選択していく中でさまざまな葛藤を抱えながら人生を切り開いてきました。私たちは、意気投合し、支援経験のある者と当事者の背景を持つ者が協力すれば、外国にルーツを持つ若者が自分の力を発揮できるようなコミュニティが創出できるのではと考えるようになりました。これがglolabのはじまりです。
その後私たちは、少しずつ外国にルーツを持つ若者が将来を考えるイベントや、都立高校でワークショップなどを行ったりするようになりました。そして、2020年5月、公益財団法人日本国際交流センターが公募した休眠預金活用法に基づく新規企画支援事業「外国ルーツ青少年未来創造事業」を受託したことをきっかけに活動が広がり仲間が増え、2020年12月NPO法人になりました。
私たちの想い
外国にルーツを持つ若者には日本語や情報取得など特有な課題があります。しかし、私たちは支援が必要な存在という側面だけで彼ら彼女らを見ているわけではありません。先行き不透明な「いま」だからこそ、これからともに社会を作る大切な存在だと信じています。
なぜなら、日本語や進学就職の壁などさまざまな壁を乗り越えることで、困難な状況でも生き抜く力強さ、0を1にする発想力、まわりの人間を説得する力など、さまざまな力を培うことができるからです。また、多様な文化的背景を持つことで、日本の「あたりまえ」を問い直すことだってできます。これは、私たちが配信している「ライフストーリー」での外国にルーツを持つ社会人の語りからもわかったことです。
glolabには、このプログラムの企画者、李澍(りしゅ)や副代表理事の景山など外国にルーツを持つスタッフがいます。彼ら彼女らは、これまで自らの力で人生を切り開いてきました。しかし、これは誰もができることではないのも事実です。まだまだ外国にルーツを持つ若者が日本で進路の選択をしていくことは容易ではありません。進学・就職の情報収集、家庭や学校のサポート不足などのさまざまな課題があります。これらの課題の打ち手として、私たちは、①多言語進路・キャリア支援動画や外国にルーツを持つ社会人のライフストーリーの配信 ②みらいチャレンジなどのキャリアプログラムの実施③自分の状況を知るLINE診断、④困ったら相談できるLINE診断という4つのプログラムからなる支援プラットフォームを展開しています。glolabは、今後この支援プラットフォームを全国の外国にルーツを持つ若者に届け、納得感をもって自らの道を進んでいける若者を増やしていきたいと思っています。