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「紙の雑誌」を続けることで、「ゆっくり」考える場を守りたい。(宇野常寛責任編集)

現在の支援総額

4,893,584

326%

目標金額は1,500,000円

支援者数

912

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2022/01/22に募集を開始し、 912人の支援により 4,893,584円の資金を集め、 2022/02/20に募集を終了しました

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「紙の雑誌」を続けることで、「ゆっくり」考える場を守りたい。(宇野常寛責任編集)

現在の支援総額

4,893,584

326%達成

終了

目標金額1,500,000

支援者数912

このプロジェクトは、2022/01/22に募集を開始し、 912人の支援により 4,893,584円の資金を集め、 2022/02/20に募集を終了しました

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こんにちは。PLANETS編集部の小池真幸です。

「私淑する」という言葉もありますが、“憧れの先輩”という人の存在は人生を豊かにしてくれます。それまでほとんど興味を持たなかったようなことでも、かっこいい先輩──直接の知り合いではなく、メディア上で見かける人であっても──がのめり込んでいる姿を見て、自然とその世界に引き込まれてしまう経験は、大なり小なり多くの人にあるのではないでしょうか。

僕は最近、まさにそんな先輩たちに出会いました。

一人は、丸若裕俊さん。株式会社丸若屋/茶葉ブランド「EN TEA」の代表として、日本の伝統工芸のアップデートに取り組んでいます。(ちなみに僕はEN TEAのお茶のファンでもあります)


もう一人は、沖本ゆかさん。日本国内の陶磁器の魅力を世界に発信するプロジェクト「CERANIS」を手がけています。

この二人が、僕のような「超」がつくほどの工芸初心者でもその奥深さの一端に触れられるよう、さまざまな「モノ」の魅力を語り尽くす対談連載が「もののものがたり」です。

「モノ」よりも「コト」のほうが人を惹きつける時代だと言われています。でもだからこそ、人と「モノ」の関係を考え直してみたい──そんな問題意識から立ち上がったこの連載。創刊号に掲載された第1回では、丸若さんが九谷焼の箸置き、沖本さんが朝日焼の湯呑を紹介してくれました。(ちなみに僕は第1回の記事の原稿作りをお手伝いしたのですが、気づけばEN TEAが出している九谷焼の湯呑が、僕の家の食器棚に加わっていました)

そして、2021年末、『モノノメ #2』に掲載される第2回の収録が行われました。EN TEAが手がける、豊かな時間を過ごすための茶葉と道具を扱う店舗「GEN GEN AN幻」にて実施。渋谷は宇田川町、東急ハンズのすぐ横、元祖仲屋むげん堂の黄色い看板を横目に少し進んだところにある小さな店舗。丸若さんの言葉を借りれば「訪れるみなさんが日々の目の前のことから一時心が開放され、時の大切さを感じられる」、都会のオアシスのような空間です。

今回お二人が持ち寄ってくれたのが、自在鉤(丸若さん)と唐津焼の器(沖本さん)です。その魅力の詳細な説明は、本誌でゆっくりとお楽しみいただけると嬉しいですが、地域との結びつきもふんだんに味わいながら、モノを自分なりにアレンジして愛で、生活の中に取り入れることの魅力を、余すことなく語っていただきました。

その内容もさることながら、同席していた僕が強く感じたのは、モノを通じて世界と向き合うことの魅力です。「モノを通じてコトを見る」「モノだけが旅の記憶を持ち帰れる」──二人はモノと一緒に暮らしているのと同時に、その背景にある体験や人、地域と一緒に暮らしてもいるのです。そしてそんな日々を送る二人が、僕にはとても輝いて見えました。

「工芸に詳しい人」と聞くと、もしかしたらウンチクは豊富だけれど権威主義的で、“一見さんお断り”的な怖さを感じてしまうかもしれません。しかし、この二人はまったくそんなことはありませんでした。やわらかい物腰で、ゆっくりと丁寧に、でも節々からほとばしる情熱が隠しきれない様子で、モノの魅力を語ってくれました。モノそのものの造形や意匠だけにとどまらず、それを生み出した人たちや土地の魅力まで、嬉しそうにたっぷり教えてくれる。

そして何より、そうした魅力に僕のような素人にアクセスしてもらいたいという、優しくも情熱的な意志にもあふれていました。一見さんお断りの正反対、工芸の世界に一人でも多くの人を誘いたいと真摯に考えている人たちなのです。

そんな話を聞いているうちに、もともと工芸にはそこまで強い関心を持っていなかった僕でさえ、二人がすっかり“憧れの先輩”になっていました。モノの知識にとどまらず、暮らし方、生き方について示唆をもらえる企画になっていると思うので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。



『モノノメ #2』のクラウドファンディングはこちらにて実施中です


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